パリ五輪に出場した陸上の選手団が13日、成田空港着の航空機など2便に分かれて帰国した。8位入賞した選手たちが東京都内で会見し、2大会ぶりのメダルが期待されながら5位に終わった男子400メートルリレーの桐生祥秀(28)=日本生命=らは、4年後のロサンゼルス大会での雪辱を誓った。女子やり投げで金メダルの北口榛花(26)=JAL=は練習拠点のチェコに戻り、帰国しなかった。
シーズンベストの37秒78を出しながら、メダルに0秒17届かず5位。男子400メートルリレーの日本は2大会ぶりの表彰台を逃したが、それぞれの目線は4年後に向いていた。
「メダルを持って会見を受けたかった。来年は東京で世界陸上、4年後にはロス五輪もあるので、そこを見据えてみんなで一丸となって走りたい」。桐生が2028年ロサンゼルス五輪での雪辱を誓った。12月には29歳になるが「1年1年やってみてロスを目指す」と、4年後まで競技を続ける覚悟だ。
日本はこの種目で、2016年リオデジャネイロ五輪で銀メダルを獲得したが、前回の東京大会ではパスでミスをしてバトンが最後までつながらなかった。今大会に懸ける思いは強く、予選は全体4位のタイムで突破。
迎えた9日の決勝は、1走の坂井隆一郎(大阪ガス)が飛び出し、2走のサニブラウン・ハキーム(東レ)が区間トップで好走。3走の桐生も区間2位と、日本はトップで300メートルを通過したが、アンカー勝負で上山紘輝(住友電工)が4人に抜かれ、メダルを手にすることはできなかった。
坂井は「(サニブラウン・)ハキーム君に頼っている部分がある。個の力を上げてメンバー全体として挑んでいけたらよかった」と分析。桐生は「最後のバトンパスが足りない部分。(個人的には)100、200メートルでも走れるようにならないと」と、自身の成長を誓った。