パリオリンピック(五輪)で競歩の混合団体に出場する柳井綾音(20=立命大)が、個人種目の女子20キロ競歩の出場を辞退したあと、自身のSNSに誹謗(ひぼう)中傷の投稿を相次いで受けたことを明かした。

柳井選手は自身のXで、「たくさんの方からの厳しい声に傷ついた。試合前は余計神経質になり、繊細な心になる。批判は選手を傷つける。このようなことが少しでも減って欲しいと願っています」と訴えた。

立命館大3年で20歳の柳井は五輪初出場。女子20キロ競歩と、リレー形式の混合団体の2種目にエントリーしていたが、日本陸連が29日、好成績が見込める混合団体に専念するため、1日に行われる女子20キロ競歩の出場を辞退すると発表していた。これに対し、柳井のSNSには「身勝手だ」などのメッセージが相次いでいる。

東京五輪でも選手などへの誹謗(ひぼう)中傷が問題となった。メンタルヘルスを重要して、今大会は選手村に精神面をケアするブースを設置するなど、保護に力を入れている。

柳井は陸上日本選手団の中で最年少。競歩の混合団体は今大会からの新種目で、メダル獲得の可能性がある。SNSは「中傷した人達はこれで満足ですか?」「なんで頑張ってる人、攻撃するかね…」「可哀想に」と同選手を擁護する声も寄せられている。