2024年12月6日、OpenAIがChatGPTに新有料プラン「Pro」を追加しました。価格はなんと…月額200ドル(約3万円)。
目玉は新モデル「OpenAI o1」が利用可能なこと。AIサービスには月3000円ほどの課金プランがあることが多いですが、OpenAI o1は桁がちがいます。
この弩級の値付けが意味するのは、「GPT-4oなどと比べてもさらに、ずっと賢い」ということ。以下、OpenAIの発表内容をみていきます。
専門的な思考・計算が可能
発表ではまず、OpenAI o1の数学・コーディング・科学でのテストのスコアが紹介されました。
これまで最新で賢い賢い言われてきたgpt-4oから大幅ジャンプアップ。数学・コーディングの能力が劇的にアップし、科学についても人間の専門家を超えるスコアを叩き出しています。
質問を理解し、回答を作成する能力もすさまじいです。フィクションの世界のAIみたいに、与えられた難問をすらすらと解いていく様が紹介されました。
デモでされた質問がこちら。「宇宙に施設を作ろうと思うんだけど、この考え方でいける?」みたいな感じでしょうか。超絶専門的なのはわかりました。
これは、宇宙におけるデータセンターの高度に単純化された概略図である。簡略化した仮定については、その正当性を示してください。
あなたの仕事は、GPUをホストするこのデータセンターに必要な放熱表面積の下限を見積もることです。その際、以下の質問にも答えてください。
1) 太陽と深宇宙をどのように扱いますか?
2) 熱力学の第一法則はどのように作用しますか?
画像もセットです。
OpenAI o1の回答がこちら。
まず与えられた問題を読み解き、理解します。
そこから立式して計算…を繰り返します。
一通りの回答を完了。必要な熱放射面積はサンフランシスコの2%くらいになるらしいです。クッソ広いけど。合ってるの?
ざっと読んでみた感じ、「妥当に思えるなぁ」とのこと。この評価をしている人はOpenAIの開発チームのメンバーではありますが、博士号もち。
あくまでデモですし専門外なので内容のチェックが難しいのですが、「問題を整理し、そこから論理立てて計算を行ない、答えを導き出す」という科学的な思考をかなり高いレベルで行なっているように見受けられます。
ていうか、こんな論文みたいな回答、今までのChatGPTで出たことないんですが。
直接のターゲットは研究者や開発者と思われますが、ここまで「考えられる」となると、自分みたいな一般人でも使いどころがあるかもしれません。正直、使ってみたいと思わせるものがありました。継続するのは難しいですが、一度は課金しちゃいそうです。