1月期、“話題作”のひとつに入っていたはずの綾瀬はるか主演の連続ドラマ『わたしを離さないで』(TBS系/金曜午後10時~)が、とんでもない不振に見舞われている。
初回(1月15日)は6.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、今クールのすべての民放連ドラ(プライム帯)の中で最下位。第2話(22日)も6.2%と前週と同じ視聴率で、2週目もビリとなった。前番組『中居正広のキンスマスペシャル』の視聴率は11.9%とまずまずで、今回もまた、TBSを見ていた多くの視聴者が、『わたしを離さないで』になるとチャンネルを替えてしまったことになる。
低視聴率の要因のひとつとして、日本テレビ系『金曜ロードSHOW!』枠で、2週連続、宮崎駿のスタジオジブリ作品がオンエアされた点が挙げられるだろう。15日の『天空の城ラピュタ』は15回目のテレビ放送ながら17.9%。2回目のテレビ放送となった22日の『魔女の宅急便』は18.8%の高視聴率をゲットした。ただ、いずれも初めての放送ではないだけに、リアルタイムではなく録画して視聴するという選択肢もあったはずだ。
同じく、22日の裏番組だった沢尻エリカ主演のスペシャルドラマ『大奥』第1部(フジテレビ系)は9.6%を取っており、『わたしを離さないで』は、それにすら惨敗を喫した。もっといえば、テレビ東京系『たけしのニッポンのミカタ!』の8.4%にも負けている。裏がどうこうというより、ドラマそのものに問題がありそうだ。
第2話までは、子役の演技が続き、主要キャストである綾瀬、三浦春馬、水川あさみの出演シーンは、ほとんどなかった。それでは、視聴者が番組途中でチャンネルを替えてしまうのも無理からぬところ。第3話(29日)では、青年期を迎え、施設「陽光学苑」を卒業する年となる。キャストも子役から本来のキャストに移っていくだけに、ここからが本当の勝負。
同日、日テレ系『金曜ロードSHOW!』は地上波初放送となる『ジャックと天空の巨人』で、『大奥』第2部もオンエアされる。第3話で巻き返すことができなければ、このまま爆死続きで終わってしまう可能性もあるだろう。
(文=森田英雄)