モフセン・マフマルバフ「川との対話」が日本初上映、その足跡をたどる特集も開催

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子どもたちはもう遊ばない」の公開を控えるイランの映画監督モフセン・マフマルバフの特集上映が、12月28日から1月17日にかけて東京のシアター・イメージフォーラムで開催決定。マフマルバフの約10年ぶりとなる来日や、未公開だった「川との対話」の日本初上映も決まった。

「マフマルバフ・ファミリー特集」チラシビジュアル

「マフマルバフ・ファミリー特集」チラシビジュアル

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「ヴィジョン・オブ・マフマルバフ」と題して、現在の中東情勢を捉えた2本のドキュメンタリー映画が公開されるマフマルバフ親子。「子どもたちはもう遊ばない」は、エルサレムの旧市街の日常から紛争の根源とかすかな希望を見つめていく作品だ。次女のハナ・マフマルバフが監督した「苦悩のリスト」では、米軍撤退によりタリバンの復権が間近に迫ったアフガニスタンで、迫害や殺害の恐れがあるアーティストや映画関係者たちを救おうとする有志の活動が映し出される。

「ワンス・アポン・ア・タイム、シネマ」場面写真

「ワンス・アポン・ア・タイム、シネマ」場面写真[拡大]

「タイム・オブ・ラブ」場面写真

「タイム・オブ・ラブ」場面写真[拡大]

新作の公開を記念し、その足跡をたどる「マフマルバフ・ファミリー特集」では計6作品を上映。イラン映画史における名作の断片をふんだんに取り入れた喜劇仕立ての「ワンス・アポン・ア・タイム、シネマ」、主人公をめぐる3つの恋愛がまったく異なる物語へと展開していく「タイム・オブ・ラブ」、モフセン・マフマルバフが反体制運動によって警察官を刺した過去の体験を映画で再現する「パンと植木鉢」などが並んだ。ラインナップ一覧は下記の通り。

「川との対話」場面写真

「川との対話」場面写真[拡大]

「川との対話」は公開直前イベントとして12月26日に東京・ユーロライブで上映される。同作は国同士の対話という寓話的な仕組みを通して、歴史の痛みとこれからを浮き彫りにするシネエッセイ。かつて同じ土地であった隣国イランとアフガニスタンの男性が、川を挟んで対話を続ける。男性たちは、ソ連侵攻の時代から内戦、タリバン時代、そしてアメリカの興亡とタリバンの復活に至るまで、互いに袂を分かったあとの物語を語り合っていく。上映後には、モフセン・マフマルバフのトークも実施。

なお「苦悩のリスト」「子どもたちはもう遊ばない」は、12月28日よりシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。初日と2日目には舞台挨拶も予定している。

マフマルバフ・ファミリー特集

2024年12月28日(土)~2025年1月17日(金)東京都 シアター・イメージフォーラム

<上映作品>

「川との対話」上映+モフセン・マフマルバフ監督トーク

2024年12月26日(木)15:00~ 東京都 ユーロライブ

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(c)Makhmalbaf Film House

「ヴィジョン・オブ・マフマルバフ」予告編

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ワイケン @sgiVIckEyq5199

イランの巨匠 https://t.co/14J7ANAnzP

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