HAKUTO-R ミッション2
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HAKUTO-R ミッション2 | |
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ispaceのランダーとローバーの模型 | |
所属 | ispace |
主製造業者 | ispace |
運用者 | ispace |
状態 | 計画 |
目的 | 月探査 |
観測対象 | 月 |
打上げ機 | ファルコン9 |
打上げ日時 | 2025年1月(予定) |
先代 | HAKUTO-R ミッション1 |
HAKUTO-R ミッション2 (ハクトアール ミッションツー、M2) は、日本の航空宇宙企業ispaceが開発中の月探査機。同社の月探査プログラムHAKUTO-Rの第二弾として月面車 (ローバー) による探査を行う[1]。
概要
[編集]HAKUTO-R ミッション2はispaceが計画している月探査ミッション。着陸機にはミッション1同様ispace自社開発のシリーズ1が使用される。またミッション2ではispaceが開発した月面車のマイクロローバーによる月探査が行われる[2]。打ち上げは当初2020年に予定されていたが、その後数回延期され、2024年11月現在は2025年1月打ち上げ予定とされている[3][1]。
ミッション2の着陸機には高砂熱学工業が開発した水電解装置が貨物として搭載される[4]。着陸機が月面に降り立ったのち、電解装置が水を原料に水素と酸素を生成する実証実験を行う[5][6]。高砂熱学によると、M2に搭載された装置が月面での水素と酸素の生成に成功すれば、これは世界初になるという[7][8][9]。月には水が存在すると考えられており、将来それを採取して電気分解することによりロケットの燃料や、人が生活するための酸素を現地調達できることが期待されている[10]。M2で行う実証では月の水ではなく、装置と一緒に地球から運んだ水を使用する[11]。また同社は装置の開発で得たノウハウは地上製品の省エネ技術へスピンオフでき、持続可能な社会の構築に役立つとしている[11][10]。
脚注
[編集]- ^ a b “Missions”. ispace. 2023年2月26日閲覧。
- ^ “ispace、2022年末頃の打ち上げに向け、フライトモデル組み立ての最終工程に着手 HAKUTO-Rのミッション1と2の進捗報告を実施”. ispace (2022年1月25日). 2023年2月26日閲覧。
- ^ “ispace「HAKUTO-R」ミッション2の月着陸船は2025年1月に打ち上げへ” (2024年11月13日). 2024年11月17日閲覧。
- ^ “令和3年度宇宙開発利用推進研究開発(月面におけるエネルギー関連技術開発(技術課題整理))報告書”. 経済産業省 (2022年3月). 2023年2月26日閲覧。
- ^ 小林行雄 (2019年12月18日). “高砂熱学工業、月面での水の電気分解による水素/酸素の生成に挑戦”. マイナビニュース. 2022年12月11日閲覧。
- ^ “高砂熱学の水電解技術が“月面”へ、水素/酸素生成を実験”. ITmedia BUILT (2019年12月20日). 2023年2月26日閲覧。
- ^ “TAKASAGO CORPORATE REPORT 2022”. 高砂熱学工業 (2022年11月16日). 2023年2月26日閲覧。
- ^ “フロンティアビジネス研究会 宇宙開発の未来共創2019 パネルディスカッション2:宇宙資源ビジネスに必要なこととは?”. 三菱総合研究所 (2019年12月18日). 2023年2月26日閲覧。
- ^ 内田敦 (2021年3月22日). “月ビジネス トヨタが「月面走行車」開発中 40兆円市場へ大手も新興も続々参入=内田敦”. 週刊エコノミスト. 2023年2月26日閲覧。
- ^ a b “HAKUTO-Rのispace、月面データをビジネス化する「Blueprint Moon」”. Impress Watch (2020年8月21日). 2023年2月26日閲覧。
- ^ a b “新・宇宙時代の到来 人類はなぜ月を目指すのか?”. Wedge (2022年3月28日). 2023年2月26日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- HAKUTO-R Mission 1 いよいよ今年、月に行きます
- HAKUTO-Rの挑戦 - 朝日新聞
- HAKUTO-R(月面探査プログラム) - 三井住友海上火災保険