ミスティック・リバー
ミスティック・リバー | |
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Mystic River | |
監督 | クリント・イーストウッド |
脚本 | ブライアン・ヘルゲランド |
原作 | デニス・ルヘイン |
製作 |
クリント・イーストウッド ジュディ・ホイト ロバート・ロレンツ |
製作総指揮 | ブルース・バーマン |
出演者 |
ショーン・ペン ティム・ロビンス ケビン・ベーコン マーシャ・ゲイ・ハーデン ローラ・リニー ローレンス・フィッシュバーン |
音楽 | クリント・イーストウッド |
撮影 | トム・スターン |
編集 | ジョエル・コックス |
製作会社 | ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ |
配給 | ワーナー・ブラザース |
公開 |
2003年10月8日 2004年1月10日 |
上映時間 | 138分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $25,000,000[1] |
興行収入 |
$156,822,020[1] 10.0億円[2] |
『ミスティック・リバー』(Mystic River)は、2003年のアメリカ合衆国の映画。クリント・イーストウッド監督・製作・音楽。アメリカ合衆国の作家デニス・ルヘイン作の同名のミステリー小説(日本語版はハヤカワ文庫)を原作としている。題名はマサチューセッツ州を流れる実在の川である。
『許されざる者』『マディソン郡の橋』『スペース カウボーイ』など、90年代に数々の名作を世に送り出してきたイーストウッド監督による重厚なサスペンス・ドラマである。1つの殺人事件を通して四半世紀振りに再会した、ある過去を持つ幼馴染の3人の男性の運命を描く。それぞれに交錯する嘘や疑いが、事件を思わぬ方向へと発展させてしまう描写が高く評価され、第76回アカデミー賞で作品賞を始めとした6部門にノミネートされ、ショーン・ペンが主演男優賞、ティム・ロビンスが助演男優賞をそれぞれ獲得した。
あらすじ
[編集]ボストン近郊のミスティック川沿いにある小さな町、イーストバッキンガム。犯罪稼業から足を洗い雑貨店を営むジミーと、家族と共に平凡な毎日を過ごすデイヴ、そして州警察刑事のショーンの3人は、今は特に親しい仲ではないが、かつては隣近所で暮らし、少年時代を共に過ごした幼馴染である。近所の道路脇には、乾きかけのセメントに3人が名前を刻み込んだものが今も残っている。実は、彼らが11歳のとき、デイヴが見ず知らずの大人に誘拐され、性的暴力を受けたのを境に離れ離れになったのだ。
それから25年経ったある日、ジミーの愛娘が遺体となって発見され、殺人課の刑事となっていたショーンがその事件の担当となる。デイヴは今も過去のトラウマに悩まされていた。妻のセレステは事件当夜に血まみれで帰宅した彼に不安を隠しきれず、ジミーに夫が犯人だと思うと告白する。彼は自らの手で娘の復讐を果たそうと、デイヴを呼び出す。少年に悪戯をしていた男を殴り殺して血まみれになったと主張する彼の言葉を信じず問い詰め、娘を殺したと自白させる。ジミーはデイヴを殺害し、ミスティック川に沈める。
一方、ショーンは真犯人を逮捕。それは殺された娘のボーイフレンドの弟とその友人だった。デイヴが殴り殺したという男の死体も発見された。真相をショーンから聞いたジミーは、激しい悔恨の念に打ち震える。許されざる罪を犯しながら、法による裁きを免れたジミーに、ショーンは人指し指を向ける。
キャスト
[編集]役名 | 俳優 | 日本語版 |
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ジミー・マーカム | ショーン・ペン | 山路和弘 |
デイヴ・ボイル | ティム・ロビンス | てらそままさき |
ショーン・ディバイン | ケヴィン・ベーコン | 咲野俊介 |
ホワイティ・パワーズ | ローレンス・フィッシュバーン | 石塚運昇 |
セレステ・ボイル | マーシャ・ゲイ・ハーデン | 金沢映子 |
アナベス・マーカム | ローラ・リニー | 山像かおり |
ケイティ・マーカム | エミー・ロッサム | 幸田夏穂 |
バル・サベッジ | ケヴィン・チャップマン | 北川勝博 |
ブレンダン・ハリス | トム・グイリー | 竹若拓磨 |
レイ・ハリス | スペンサー・トリート・クラーク | 矢薙直樹 |
ニック・サベッジ | アダム・ネルソン | 田中正彦 |
マイケル・ボイル | ケイデン・ボイド | よのひかり |
ジミーの父 | T・ブルース・ペイジ | 大塚周夫 |
酒屋の老店主 | イーライ・ウォラック | 平野稔 |
ジミー(少年時代) | ジェイソン・ケリー | 入野自由 |
デイヴ(少年時代) | キャメロン・ボウエン | 小野賢章 |
ショーン(少年時代) | コナー・パオロ |
評価
[編集]レビュー・アグリゲーターのRotten Tomatoesでは207件のレビューで支持率は88%、平均点は7.80/10となった[3]。Metacriticでは42件のレビューを基に加重平均値が84/100となった[4]。
賞歴
[編集]- 第56回カンヌ国際映画祭
- コンペティション部門正式出品
- 第76回アカデミー賞
- 受賞 - 主演男優賞(ショーン・ペン)、助演男優賞(ティム・ロビンス)
- 候補 - 作品賞(ロバート・ロレンツ、ジュディ・G・ホイト、クリント・イーストウッド)、監督賞(クリント・イーストウッド)、助演女優賞(マーシャ・ゲイ・ハーデン)、脚色賞(ブライアン・ヘルゲランド)
- 第61回ゴールデングローブ賞
- 受賞 - 主演男優賞映画ドラマ部門(ショーン・ペン)、助演男優賞映画部門(ティム・ロビンス)
- 候補 - 作品賞/ドラマ映画部門、監督賞/映画部門(クリント・イーストウッド)、脚本賞/映画部門(ブライアン・ヘルゲランド)
- 第38回全米映画批評家協会賞
- 監督賞(クリント・イーストウッド)
- 第77回キネマ旬報賞
- 委員選出外国語映画第1位/監督賞、読者選出外国語映画第1位/監督賞
DVD
[編集]参考文献
[編集]- ^ a b “Mystic River”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2012年4月24日閲覧。
- ^ 2004年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟
- ^ “Mystic River”. Rotten Tomatoes. Fandango Media. 2022年6月29日閲覧。
- ^ “Mystic River Reviews”. Metacritic. CBS Interactive. 2022年6月29日閲覧。