任天堂とソニーが共同開発した幻のゲーム機「Nintendo PlayStation」
ファミリーコンピュータやスーパーファミコンと同じカートリッジスロットを備えていながら、ソニーのPlayStationのようにCDドライブも搭載している、という幻のハイブリッドゲーム機が「Nintendo PlayStation」です。1991年に任天堂とソニーが共同開発したもので、その実物を海外ニュースメディアのArs Technicaがじっくり観察しています。
It’s real: Ars Technica goes hands-on with the fabled Nintendo PlayStation | Ars Technica
http://arstechnica.com/gaming/2016/07/its-real-ars-technica-goes-hands-on-with-the-fabled-nintendo-playstation/
これが幻のゲーム機「Nintendo PlayStation」。天面にカートリッジスロットがあるのはファミリーコンピュータやスーパーファミコンと同じですが、前面のコントローラーを差し込む端子の上にCDドライブが搭載されているのが特徴的。
コントローラーは形からボタンの配置まで全てスーパーファミコンのものと同じですが、コントローラー中央には「SONY」と「PlayStation」の文字があります。
コントローラーの上部にはL/Rボタンがあり、本体とつなぐ端子部分には「SONY」のロゴが刻印されています。
コントローラー背面には「Nintendo SUPER Famicom CONTROLLER」の文字。同じ端末上にソニーと任天堂の両方のロゴが入っているという非常にレアなコントローラーです。
Nintendo PlayStationのBIOSをエミュレートすることで作られたゲーム「Super Boss Gaiden」を、CDドライブで動作させてプレイしてみます。
Nintendo PlayStationのCDドライブを動作させる際には以下の「デモ用」と日本語で書かれたカートリッジを天面に挿す必要があるとのこと。
というわけで本体の電源をオンにするのですが……
Nintendo PlayStationにつないだTV画面には「NO CD-ROM SYSTEM」の文字が表示され、CDドライブでゲームをプレイすることはできませんでした。
Nintendo PlayStation本体天面にも「no disc」のエラーメッセージ。
本体背面には各種ケーブルを挿すための端子が備わっています。
天面のカートリッジスロットにはスーパーファミコン用のゲームソフトを挿すことが可能で、もちろんゲームのプレイも可能です。
なお、Nintendo PlayStationの存在は過去にも話題になっており、同ゲーム機を偶然入手したというテリーさん親子がスーパーファミコンのゲームを実際にプレイしている様子も公開されています。
任天堂とソニーの黒歴史が詰まった幻のゲーム機「Play Station」の本物が登場 - GIGAZINE
本体前面はこんな感じ。スーパーファミコンよりも全体的にカクカクしたデザインになっています。
コントローラーは「1」「2」と書かれている通り、2つまでNintendo PlayStation本体に挿せるようです。
本体天面の電源ボタン。
なお、Ars TechnicaがレビューしたNintendo PlayStationは、エンジニアのベン・ヘックさんによりバラバラに分解・修理されています。
Ben Heck's Nintendo-Playstation Prototype Pt 1 Teardown - YouTube
Ben Heck's Nintendo-Playstation Prototype Part 2 Repair - YouTube
・関連記事
ソニーがかつて任天堂と共同開発したスーパーファミコン互換「PlayStation」の実機が見つかる - GIGAZINE
なぜセガは任天堂をブラジルのゲーム機市場で圧倒できたのか? - GIGAZINE
任天堂の次世代ゲーム機「NX」はカジュアルプレイヤーを家庭用ゲーム機に引き戻せるかも - GIGAZINE
任天堂が2017年3月発売予定の「NX(仮)」はカートリッジを採用する可能性あり - GIGAZINE
「ラブホテルを経営」「Wiiのセンサーバーはろうそくで代用可能」など任天堂に関する20の事実 - GIGAZINE
・関連コンテンツ