建築確認申請に大きな変化の波が迫っている。2025年4月には改正建築物省エネ法と改正建築基準法の全面施行という、脱炭素大改正が予定されている。さらに国土交通省は、25年度から「電子申請受付システム」の供用を開始する予定だ。確認申請のオンライン化を本格的に促進するとともに、指定確認検査機関や特定行政庁がBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)データの提出に対応できる審査環境を整える。
26年春にはBIMで作製した図面データで建築確認を受け付ける「BIM図面審査」、29年春にはBIMデータで建築確認を審査する「BIMデータ審査」を始める見通しだ。
国交省は19年6月に建築BIM推進会議(委員長:松村秀一・東京大学特任教授)を設置し、BIMの推進に取り組んできた。22年11月には、推進会議の部会で国交省住宅局建築指導課長が「5年以内にBIMによる建築確認を部分的に開始する」ことを宣言した。
24年8月には、BIM図面審査の方法や手順についてまとめた「建築確認におけるBIM図面審査ガイドライン(素案)」と「入出力基準・設計者チェックリスト(素案)」を公開。素案の内容に沿ってBIM図面審査を申請できるサンプルモデルデータをBIMライブラリ技術研究組合(東京・中央)が公開した。