ドジャース大谷翔平の「世界一」という夢が、ついに実現した。ワールドシリーズ(WS)でド軍が宿敵ヤンキースを破り、4年ぶり8度目の世界一。悲願の世界一となった大谷いわく「最高の1年」になった。特に、ド軍にとって永遠のライバル、ヤ軍を破っての優勝。かつてニューヨークのブルックリンに本拠を置き、1941年のWSで初めてヤ軍と対戦。以来、無敵のヤ軍に何度挑戦しても勝てず、「来年があるさ」のスローガンも生まれた。
それでも、55年ヤ軍と6度目の対戦で漸(ようや)く勝利し、初の世界一。それから間もなく、58年ロサンゼルスに本拠地移転後も、北米大陸の東西名門対決に全米中のファンが熱狂。それが81年を最後に伝統の頂上決戦は実現せずに来た。
しかし、今年のWSで43年ぶりに名門同士が激突。それも両軍合わせて史上最多の5人のMVP受賞者が勢ぞろい。中でも、アーロン・ジャッジと大谷の本塁打王対決に注目が集まり、全米だけでなく日本中の人たちも熱狂に導いた。
そして、2013年以来12年連続プレーオフ出場。また11度も地区優勝しながら、20年の一度しか頂点に立てなかったド軍がライバルを破っての世界一。ド軍を短期決戦で勝てるチームに変えたのは、紛れもなく大谷と山本由伸だった。