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「大好きな彼が転勤します」 と題する27歳の女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。トピ主さんと同じ社会人2年目の恋人と交際して1年2か月がたちましたが、最近、彼が飛行機で移動する距離にある街に転勤することが決まりました。トピ主さんは仕事の都合上、ついていくことはできないので、「結婚する気もないのに遠距離恋愛をむやみに始めるのはリスク」と考え、彼に「この先もずっと一緒にいる気がないなら、今はまだ大好きだが、別れた方がいいと思う」と伝えたそうです。自分の対応はこれでよかったのかと読者に問いかけています。
真剣な関係だからこその「考えたい」なのかも
トピ主さんが考えを伝えたところ、彼は「少し考えてから回答する」と答えたそうですね。「少し考える=結婚なんて今まで考えてなかったということかなと思ったりしています」「彼と結婚するのかなと、漠然と今まで思っておりました」というトピ主さんの記述からかんがみるに、トピ主さんは彼が「結婚前提で遠距離の関係を続けよう」と即答してくれることを期待していたのかなと推測します。
まずは、そう期待をしていた自分を認めてあげてください。そして、もし親友だったらどう言ってくれるのかを想像し、「その場で『結婚しよう』って言ってほしかったよね、ショックだったよね」と、自分に声をかけてあげましょう。傷ついた自分の気持ちを素直に拾い上げてみると、それだけで心は少し癒やされていくと思います。
親友はさらに、こんなふうに言うかもしれません。「でも、結婚ってそう簡単に決断できることじゃないよね。人生プランもあるだろうし、家族やお金のことも絡んでくるし、彼はきちんと考えてから返事しなくちゃ、と思ったのかも?」「トピ主さんのことが好きだからこそ、彼も考えたいと言ったんじゃないかな?」と。
確かに、彼がトピ主さんのことを恋愛だけの相手だと割り切っていたならば、その場で「そうか、それなら別れよう。今まで楽しかった。ありがとう」と答えたかもしれません。彼もトピ主さんと真剣に付き合っているからこそ、今回の返事がとても重要な決断になるとわかっているからこそ、考える時間が欲しかったのではないでしょうか。
「自分が急に転勤になり、彼がそんなふうに言ってきたら、自分は即答できただろうか?」と想像してみると、即答しなかった彼の気持ちも一定の理解はできるのではないかなと思いました。
「遅かれ早かれ同じことを言ったはず」と開き直ってみる
トピ主さんが「これで良かったのだろうか」と悩んでいるのは、おそらく自分から決断を迫ったことによる緊張や不安があり、彼との別れが現実味を帯びてきたからなのだろうと想像します。自分さえあんなことを言わなければ、転勤後も彼と関係を続けられたかもしれないのに、と。
後悔はあってしかりですが、「結婚する予定のない人と遠距離恋愛を始めるつもりはない」というのがトピ主さんの偽らざる本音ならば、遅かれ早かれ彼に伝えていただろう、と開き直ってみるのは一案です。
仮に、今回のように転勤前のタイミングで言わなかったとしても、遠距離恋愛が始まってから、何か不安や不満を感じた拍子に言ってしまうかもしれないですよね。それで結局別れることになれば、「貴重な20代の時間を無駄にした。やっぱり転勤前に別れておけばよかった!」と今より大きな後悔にさいなまれたかもしれません。
遠距離になってから彼がトピ主さんの大切さに気づき、「彼の方からプロポーズされる」というのが理想の流れだったな……といった後悔があるのかもしれませんが、言ってしまったことは元に戻せません。「どうあれ私は私だし、遅かれ早かれ、彼に決断を迫っていただろう」「これでダメになるような関係なら、いずれ別れていたに違いない」などと開き直るのは、返事待ちの不安やドキドキする気持ちを収めるための一つの方法かと思います。
「自分の人生を大切に考えた自分」を褒めてあげよう
投稿によれば、トピ主さんと彼はけんかもなく、会えない時は基本的に電話をかけて、毎週金曜から日曜まではどちらかの家で過ごす仲だった、とのこと。「私も彼のことが大好きですが、彼も私のことが大好きであることが分かるくらい、たくさん愛してもらっていた」という記述が見られます。愛されていた実感があるならば、「返事が来るまで、彼の気持ちを信じて待ってみよう」と決心しておくのも、開き直ってみることと同様、一つの方法かと思います。
彼から白黒はっきりした答えが返ってくるとは限らないので、その場合にどうするかについては、今のうちに考えておくといいかもしれません。彼が「結婚のことは、今すぐには決められない。でも、トピ主さんと別れたくない」と言ってきたらどうしますか? トピ主さんの本音として「結婚の意思がある相手と付き合いたい」「ダラダラ付き合って結婚しなかった、という事態になるのは避けたい」ということならば、彼と別れずに遠距離で交際をするとしても、「1年以内には答えを出そう」などと期限を決めておくといい気がしました。
また、想像したくないことかもしれませんが、もし彼が「結婚はまだリアルに考えられない。待たせるのは申し訳ないから別れよう」と告げてきた場合、トピ主さんは「彼とは結婚のタイミングが違ったのだな」と受け入れ、前を向いて自分の人生を進めていけそうですか? それができるならば、また違った人生の選択肢が生まれてくることでしょう。
トピ主さんの今回の発言は、自分の人生を大切に考えているからこそ出てきたものだと思います。「先が見えないままダラダラ付き合わない」という宣言をした自分の勇気や潔さを、まずは褒めてあげてほしいなと思いました。応援しています。(フリーライター 外山ゆひら)