リージョナルジェット機「MRJ」を開発中の三菱航空機は1月5日、本社を移転し、業務を開始したと発表した。愛知県西春日井郡の県営名古屋空港ターミナルビルに移転し、効率的な業務体制を整える。
新本社は三菱重工の名古屋航空宇宙システム製作所(名航)小牧南工場に隣接。同工場や県営名古屋空港では、MRJの最終組立や地上試験、飛行試験を実施している。
これまでの本社は名古屋市港区に設置していた。
MRJは2014年10月18日にロールアウト(完成披露)。初飛行は今年4-6月期、型式証明の取得は2017年上期を予定している。ANAへの初号機引き渡しは、2017年4-6月期となる見通し。
2014年11月時点での飛行試験機の製造状況は、2号機が主翼と垂直尾翼の取り付けが完了、3号機は塗装を施した段階で、主翼などの取り付けは未着手。4号機の胴体は工場に到着し、今後組み立てられる。また、全機静強度試験機はすでに試験を開始している。
今後、飛行試験初号機と2号機では、アビオニクスや操縦系統、降着装置、エンジンなどを試験するほか、地上振動試験や電磁干渉試験、安全性確認試験、地上走行試験などを実施する。
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