狭山ケ丘・井戸川と菅谷、仲間信じてもぎ取った1点 「やりきった」

宮島昌英
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(20日、第106回全国高校野球選手権埼玉大会4回戦 浦和麗明10―1狭山ケ丘)

 狭山ケ丘は2点差を追いかける四回、この回先頭の主将で4番井戸川正輝(3年)が低めの直球をセンター返しした。二塁手に阻まれたが、内野安打になった。1死後、菅谷昂輝(3年)の適時三塁打で生還した。

 新チーム発足後、満場一致で主将に選ばれた井戸川。それまで何かのリーダーになった経験がなく、最初は不安だったという。朝は誰よりも早く出て、熱心に練習した。仲間のために、行動で見せようと思った。

 井戸川は四回の打席、「後ろには良い打者が控えている。長打を狙わず、コンパクトに」と心がけたという。菅谷は「井戸川が執念で塁に出てくれた。あとは自分がどうにかしてやろうと思った」。フルスイングで長打を狙ったという。

 ただ、チームは五回に3点、八回に5点を奪われた。9点差の八回裏2死で井戸川に回ってきたが遊ゴロに倒れ、コールド負けした。井戸川は目にうっすらと涙を浮かべていた。「悔しいけど、やりきった。悔いはないです」(宮島昌英)

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この記事を書いた人
宮島昌英
さいたま総局|事件担当
専門・関心分野
国内政治、日本史、大相撲