インタビュー
[インタビュー]“海”解禁の「信長の野望 覇道」2周年! 年末は西日本を忍者が駆ける「バジリスク」コラボでニンポウチョー!!
今回は2周年施策となるTVアニメ「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」コラボや,“海”が解禁されるシーズン9の新要素などの話を,運営プロデューサーの黒田智広氏に聞いてきた。
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変化を感じられる2周年に
4Gamer:
「信長の野望 覇道」の2周年おめでとうございます!
今の率直な感想はいかがでしょうか。
黒田智広氏(以下,黒田氏):
本当にあっという間ですね。最近は(プライベートの)プレイ中にプレイヤーさんと「もうすぐ2周年だね」と話すことも多くなりました。
そこで一門の人たちとこれまでを振り返ってみたのですが,皆さんもシーズン2あたりのことはもう思い出せないそうで(笑)。
本当に2年も経ったんだなと痛感しています。
4Gamer:
濃密な2年だったからこそ,思い出すのも大変なのかもしれませんね。プレイヤーとの対話中はやはり,黒田さんは素性を明かさず,一般領主の顔をして交流されているのですよね?
黒田氏:
そうですね。ゲーム内ではあくまで,いちプレイヤーとして領主さんたちと関わり,皆さんと同じ目線で遊んでいます。
4Gamer:
どこかの一門では「仲間のあの人が,実はプロデューサーだった」があるのですね。しかし,プレイヤー側はそうと知らないわけですから,談話中に運営に対する手痛い指摘を耳にしたりもしそうな?
黒田氏:
あります。そういうときは「開発的に難しいな……」なんて思いつつ,心に秘めて同調したり,一緒に文句を言ったりします。
本作は私を含め,開発メンバーの多くが熱心に遊んでいます。当然,プレイヤーさんにバレないようにしながらで,いろんなサーバーに紛れ込んでいるため,各所のリアルな情勢も開発陣から上がってきます。おかげで幅広い意見を収集できているのかなと思っています。
4Gamer:
開発の皆さんはそれこそ,忍者のようですね。
黒田氏:
そうですね(笑)。
4Gamer:
では,この1年で印象深いことはなんでしょう。
黒田氏:
新兵科「剣豪」と「忍者」を登場させたことです。開発時から「いずれは特殊な兵科や武将を出したいね」と話をしていましたし,私も忍者が好きなので,実装できたときはうれしかったです。
一方,現状はこれらの兵科適性を持つ武将の数がまだまだ足りなくて。剣豪や忍者の部隊を使っている方々もそこまで多くはないので,このあたりは今後の課題として,定期的に増強していく予定です。
黒田氏:
あとは1.5周年時の「戦国無双」コラボも印象に残っています。
私は学生時代,当社のゲームで一番プレイしていたのが「戦国無双」シリーズだったので,コラボが実現できてよかったです。
4Gamer:
同コラボは,イベント報酬でガラシャをもらえたのがうれしかったですね。彼女を編制すると,なんだか部隊も華やぐ気がして。
ゴリ押……ご提案してくださった鯉沼久史さんに感謝です。
[インタビュー]「信長の野望 覇道」みんなと走り続けて1.5周年! “戦国無双コラボ”やシーズン7について黒田Pに聞く
コーエーテクモゲームスのMMO戦略シミュレーションゲーム「信長の野望 覇道」について,1.5周年インタビューを実施した。「戦国無双」シリーズとのコラボやシーズン7の特徴など,運営プロデューサーの黒田智広氏に話を聞いた。
黒田氏:
そんなこともありましたね(笑)。
それと最近は編制のバリエーションも増えてきました。独自の組み合わせを編み出しているプレイヤーさんを見ると,日々いろいろと考えてくださっているんだなとうれしくなります。
私もプレイヤーとして勉強になることが多いです。
4Gamer:
私も上級者の編制を参考にして,毎回「助かる〜」と思っています。ちなみに,開発チームとの思い出話などはありますか?
黒田氏:
運営後に感慨深かったのは,本作を遊んで「おもしろいから一緒に作りたい」と加わってきた,新入社員や中途採用のスタッフの存在です。
昔の当社には「ゲームアプリを作りたい」と言って入社してくる人がほぼいなかったので。それゆえ,開発内でスマホゲーム作りの温度感を合わせるのに時間を費やしていましたが,今はもう「お母さんが遊んでます」くらいナチュラルボーンな人もいますね。
4Gamer:
スマホゲーム業界も,認知と定着の流れが激動でしたしねえ。
黒田氏:
当社にはまだまだコンシューマ畑の開発者が多く,「アプリを運営するのは初めて」というスタッフもいます。
ただ彼らも実際に携わってみると,運営型ゲームのスピード感や,プレイヤーさんの声を聞いて機敏に対応していくという動きを新鮮に感じて,みんな楽しんでゲームを作るようになります。
4Gamer:
プレイヤーの声ともずっと“目安箱”で向き合ってきましたよね。
黒田氏:
とてもありがたいことに,毎月たくさんのご意見をいただいています。ゲームとしては,改善点が少ない状態のほうがいいのかもしれませんが,それだけ皆さんがたくさん遊んでくださっている証拠なので,今はご意見・ご要望がこなくなってしまうほうが怖いです。
ですので,皆さんの声には今後も真摯に向き合っていきます。
4Gamer:
意見の主流はやはり,ゲームバランスについてでしょうか。
黒田氏:
はい。最近でも意見を受けて「忍者を生き残りやすく調整」しました。我々としてはなるべくバランスを練っていたつもりなのですが,一発調整ではなかなかうまくいきませんでしたね。
新兵科の武将は現状,皆さんにそこまで印象付けられていない肌感ですので,先ほど言ったとおり調整を重ねていくつもりです。
4Gamer:
2周年の今,分かりやすく見えてきたプレイヤー動向はありますか。
黒田氏:
この1年で,プレイヤーの皆さんの戦略がさらに洗練されてきたと実感しています。私はプライベートで一門のDiscordに参加していますが,新シーズンの開始直後の「まずコレをやりましょう」の指南が,シーズンを重ねるごとにブラッシュアップされてきています。
これは皆さんが工夫して編み出してくれた方法論である反面,遊び方が固まってきてしまったという話でもあるため,今後のアップデートでいかに変化をつけられるかも当面の課題としていきます。
殲! 満を持して「バジリスク」コラボ!!
4Gamer:
2周年の目玉,アニメ「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」コラボが実現したいきさつを聞かせてください。
黒田氏:
「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」は今でも根強い人気があり,私自身も大好きな作品です。これまでは「ゲーム内に忍者がいないとコラボは難しいな……」と諦めていましたが,新兵科の忍者をようやく実装できたことが弾みとなり,コラボを打診させていただきました。
4Gamer:
長らく愛されている作品とあり,ファンも多いですもんね。
黒田氏:
ええ。過去のアンケートでも同作の名はよく挙げられていましたし,公式生放送で忍者実装のアナウンスをしたときも,「バジリスクとコラボしてほしい」というコメントが多かったです。
世の中,忍者を題材にした作品はいろいろとありますが,戦国時代と近しい舞台の作品となると,同作との相性がとくにピッタリです。
こうした,プレイヤーさんの希望であり,忍者がいる土壌も整い,私も大好きだしとなって,このコラボが実現に至りました。
※余談:話中での“戦国時代”について。「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」は慶長19年4月(1614年)を舞台に,江戸幕府が開かれたあと,大坂冬の陣の前で展開される物語です。「江戸幕府開府から江戸時代がはじまる」という見方をすると,慶長19年は江戸時代ですが,“大坂夏の陣での豊臣家の終焉までが戦国”という説も有力ではあります。いずれにせよ,時代の過渡期にこそ(創作だろうとも)ドラマがあるんですねえ
4Gamer:
コラボ武将はもちろん,甲賀・伊賀の忍たちですよね。
黒田氏:
今回は甲賀の「甲賀弦之介」「陽炎」,伊賀の「朧」「薬師寺天膳」の4人を実装します。いずれもマンガ・アニメで描かれた特徴をしっかりと形にできるよう意識しました。
甲賀弦之介は,目を合わせた相手を同士討ちさせる「瞳術」で,相手部隊を「自滅」させられます。陽炎は吐息が毒になる能力者のため,一定時間ごとに敵兵力を減らす戦法「病毒」を持たせました。
ヒロインの朧は,「破幻の瞳」であらゆる忍術を破れることを生かし,味方の弱化効果や相手の強化効果を解除できます。薬師寺天膳は蘇生……と言いますか,撃破に至るダメージを1回耐えて兵力を回復するという,「回生(かいせい)」の能力を備えさせました。
4Gamer:
忍法や体質が本作流にうまく表現されていますね。天膳は(わりと不死のため)難しかったでしょうが,考えるのは楽しそうです。
黒田氏:
実際,楽しかったです(笑)。
今日もコラボに向けてCG素材をチェックしていましたが,「もっとこうしたほうがいい,ああしたほうがいい」の考えが尽きません。実装日までのタイムリミットまで,やれることをできるだけ形にします。
4Gamer:
原作ですと,甲賀・伊賀の忍たちは総勢20名ですが,コラボ武将の人選もディスカッションされましたか?
個人的に弦之介と朧,天膳は外せないとして,あと1名となると朱絹さんや地虫十兵衛を推しそうだなあと……(笑)。
黒田氏:
コラボ武将の獲得方法の都合上,20人全員を出すのは難しかったので,私たちも悩みました。前提としたのは,甲賀・伊賀で2名ずつ,かつ男性2名と女性2名で分けるのがいいだろうなという考えです。
そして陽炎は忍法勝負の最終盤まで生き残った女性ですので,いろいろと加味した結果,今回は陽炎を選ばせていただきました。
4Gamer:
腑に落ちました。
ちなみに,弦之介と朧が対決したらどちらが勝ちそうです……?
黒田氏:
ゲーム的な能力値で考えると弦之介のほうが強いのですが,朧の破幻の瞳は弦之介の自滅効果も解除できるので,いい勝負になるかと思います。原作ファンとしては2人に戦ってほしくありませんが……。
4Gamer:
お気持ちはよく分かります……。
4人の忍にはボイスもあるのでしょうか。
黒田氏:
アニメ版と同じ声優さんのボイスを搭載しています。
4Gamer:
それはうれしいですね!
黒田氏:
それとコラボ武将の4人以外にも,ゲーム中で使えるアイコンやスタンプで忍たちを登場させています。徳川家康もいますよ。
4Gamer:
あのアゴがすごい徳川家康が!?
黒田氏:
ええ。家康のように忍衆以外の登場人物も出していますので,作品全体とのコラボ感を楽しんでもらえるかと思います。
海を制す者がシーズン9を制す!?
海戦&港戦が熱い西日本マップ
4Gamer:
先行サーバーで開始する新シーズン9の舞台は,西日本となるそうですね。仕官先の大名家は「島津家」「大内家」「毛利家」「尼子家」「長宗我部家」とのことですが,この5家はどのように選出したのでしょう。
黒田氏:
西日本の大名家となると,皆さんもパッと思い浮かぶであろう毛利家は外せない。そこから今回は“毛利元就と同時代に活躍した武将・勢力”を入れていこうという方針を取りました。
ですので,毛利家のライバルである尼子家,四国を代表する長宗我部家はすぐに決定。九州はいろいろと候補が挙がりましたが,こちらも広く知られている島津家に。そうやって当てはめていった結果,最後に同時代の大名ということで大内家を選んだ流れになります。
4Gamer:
なるほどなるほど。時代を考慮しての選抜だったのですね。
実は,大内家がなかなか渋好みだなと気になっていて(笑)。
黒田氏:
先日の生放送で発表したときも,大内家についてのコメントが一番多かったですね。「絶対人気ないだろ」ってコメントもあったのですが,むしろ,こうしたゲームだからこそもり立ててほしいです。
4Gamer:
「信長の野望」ファンには,いわゆる“メジャーじゃない勢力”で天下へのし上がるのを好む人も少なくないですものね。
黒田氏:
どちらかというと,私もそっち側のタイプです。
4Gamer:
シーズン開始後の仕官動向が楽しみです。
続けて,今回の「西日本マップ」についてもお聞かせください。
黒田氏:
西日本マップは中国地方・四国・九州で構成しており,地図の中心には瀬戸内海があります。淡路島の洲本城などもありますよ。
そして今回のキーは“海”です。海に面する,あるいは囲まれた拠点をどう攻略し,活用するかが天下取りのポイントとなります。
4Gamer:
まだイメージが浮かばないのですが,海も制圧できるのですか?
黒田氏:
そうです。陸と同じく,海も領土として制圧できます。
海に部隊を出陣させると,部隊のグラフィックスが船に変わります。海への出陣に特に制約はなく,誰でも海に出られます。
4Gamer:
陸とそこまで勝手が違わないのですね。
黒田氏:
ただ,海にはどこからでも出られるわけではありません。
海に面する岸辺には,従来の砦のように「港」がありまして,プレイヤーは“港を経由することで海に進出”できます。そのため,まずは足がかりとして港を確保する必要があるわけです。
海に進出後は,別の港から陸に上がることも可能です。
4Gamer:
おお。海のルートをつなげたら,奇襲や挟撃もできそうな。
黒田氏:
そうなんです。海を利用して裏側から回る戦略も取れます。既存の陸のみのマップだと,特定の地点をふさげば侵攻ルートを単純化できてしまうケースもありましたが,今後は海の登場により,そうした攻防戦の駆け引きにも変化が起きるかと思います。
あと,これまでは陸地を無理やり拡大してマップデザインすることがありましたが,海があることでその必要も低減されました。より原形に近い地形に仕立てられるようにもなったのも,海実装の恩恵です。
4Gamer:
海がキーになるとおっしゃった意味がよく分かります。
黒田氏:
ちなみに「岩礁」という拠点のある領土なら,里を移転できます。
4Gamer:
おー。まるでリゾートの水上コテージみたいですね〜。
黒田氏:
そのイメージも遠からずと言いますか。海の領土に里を移すと,内政画面を開いたときの風景も海仕様に変わるのでご期待ください。
4Gamer:
えっ,すごいですね。これは是が非でも移転したい!
黒田氏:
岩礁は数が限られているため,陸戦のときのように「取りたい領土の近くに里を置いてから出陣する」といった戦術が難しくなります。
必然的に,遠方から部隊を派遣するシチュエーションも多くなるはずですので,そこも陸地オンリーのときとは変化のある部分です。
4Gamer:
岩礁争いが焦点になりそうな。
例えばですが,海に進出後,港を別勢力に取られても,岩礁に里が残っていれば海側から侵攻できるのでしょうか?
黒田氏:
できます。港が封じられても,岩礁に居続けることは可能です。
海に里があると,専用資源「海産物」も採りやすくなりますので,ぜひ保持を狙っていただきたいです。
4Gamer:
その海産物は,どんなことに役立ちますか?
黒田氏:
海産物は交換用アイテムで,目玉の賞品は「特選登用状」となります。これを用いる新要素「特選登用」では,信長たちの親世代……一例として織田信秀や長尾為景といった名武将を獲得できます。
4Gamer:
これはまた武将の幅が広がりそうです。そんな海上での戦いでは,部隊以外に戦力が変わる要因はあるのでしょうか。
黒田氏:
移動時のグラフィックスとは別に配備する“船”で左右されます。初期の「関船」は技術開発することで「安宅船」「鉄甲船」へと強化されていき,部隊の攻撃力・防御力が増して,海戦でより有利になれます。
4Gamer:
村上水軍で知られる安宅船に,信長の鉄甲船……!
船は積極的に技術開発すべきですね。
黒田氏:
ただし,今回も陸地での戦いが当然あります。
陸と海のどちらを優先して開発するのかが戦略となりますね。
4Gamer:
あー悩ましそうです。
では,港や海での戦いで考えるべきことを教えてください。
黒田氏:
港戦は砦戦・攻城戦と比べて,大きな違いが2点あります。
1つめは「防衛側の士気」。従来の砦戦などでは攻撃側のみ士気があって,防衛側はそれを削る構図でした。しかし港戦では双方の削り合いとなり,防衛側もマップ上の「要船」を奪って士気を高めていきます。
これにより,櫓に相当する要所「海楼」を奪い合うといった,マップオブジェクトをめぐる戦いが繰り広げられていきます。
4Gamer:
陸戦とは違いますねえ。
黒田氏:
さらに2つめの違いは「要船の出現場所」です。
砦戦・攻城戦では城ごとにマップ構造が決まっていますが,要船は“戦いのたびに出現場所が変わります”。さらに要船の位置も開戦初期から明らかになっているわけではなく,途中から増えることもあります。
4Gamer:
潮目次第で戦況が大きく変わるわけですね。
港戦のマップには特殊な地形などもあるのでしょうか。
黒田氏:
マップは原則,大海原ではなく“海岸線などの陸地を含んだ形状”となるため,場所ごとに船の通行ルートも異なります。
また砦戦・攻城戦と違って城門がないため,港戦ではいきなり敵の本丸を狙うことも可能です。この駆け引きも新しい部分ですね。
4Gamer:
なんと。港戦の勝敗も,本丸を落とすか守るかでしょうか。
黒田氏:
はい,港戦にも本丸があります。そこはこれまでと一緒です。
4Gamer:
でも新しい試みがたくさんと。開発も大変だったのでは?
黒田氏:
だいぶ苦労しました。
とくに海に出陣するルールは,当初は陸地ならどこからでも進出できるパターンで想定していました。しかし,瀬戸内海は広いので「どこからでも出陣できると大変だ……」と気づき,最終的には港を設け,海にも里を移転可能にして,海戦ならではの流れを仕立てました。
4Gamer:
海のあれこれは,開発内でもテストプレイしましたか。
黒田氏:
しています。今は追い込み時期で,毛利家と長宗我部家に分かれての海戦を最終テスト中です。やはり陸の定石は通用しないというか,根本的に戦い方が違うため,リアルタイムで「こういう風に攻めたらいいのかも」などとアイデアを話し合いながら調整しています。
開発内ですら新たな戦略を見出したりするのが楽しいというか,プレイヤーとして充実した時間を味わえているので,プレイヤーの皆さんにもぜひ海での試行錯誤を楽しんでほしいです。
ついに脚光を浴びる水軍武将たち!
4Gamer:
海の導入とあり,海賊などの新兵科も追加されたりは?
黒田氏:
新兵科はないのですが,海戦用技能を持つ武将を登場させます。
4Gamer:
それというのは,従来の「信長の野望」で言うところの“水軍適性”のような要素を,技能として表現しているということでしょうか。
黒田氏:
そうです。細かい話になりますが,武将は3つ「技能」を持っていて,2つめの技能は原則,内政用のものを設定してきました。
そしてシーズン9で登場する水軍武将,例えば村上氏や九鬼氏は,その2つめが内政ではなく“海上で効果を発揮する技能”となります。
4Gamer:
ちなみに,黒田さんのお気に入りの水軍武将はどなたですか?
黒田氏:
シーズン9で真っ先に使いたいのは「三好長慶」ですね。三好長慶はこれまで天賦850で,今回の水軍仕様では天賦900。さらに海上で“破壊パラメータの一部を攻撃に追加できる技能”を持っています。
また,自部隊の不利な能力変化を防げる戦法「悠然」も備えています。これまでは状態変化を防ぐ「泰然」がありましたが,能力変化は防げなかったんですよね。ここもポイントでしょうか。ほかにも注目の武将はいますが,私は破壊が好きなので,まずは三好長慶狙いです(笑)。
4Gamer:
なるほどー。ここで2つ質問なのですが,まず水軍武将は今後,海のないシーズンになったときに日陰者になりませんか?
黒田氏:
水軍武将が陸で後れを取るかというと,本作においてはあまりないはずです。海戦技能は内政技能と引き換えのため,内政時は多少のロスが生まれますが,交戦向きの武将たちは部隊編制中,そもそも内政技能を発揮しませんしね。前線で運用する限りデメリットがありません。
そのうえで,陸戦では最大2つの技能しか効かせられないところ,海戦では最大3つの技能を発揮できる。水軍武将は海がなくてもトントン,海があればアドバンテージを盛れる存在としてデザインしました。
4Gamer:
そういうことで。
ではもう1つの質問ですが,今後の海の登場頻度はどうでしょう? 端的に,1年の4シーズン中,年に1回しか海が登場しないとかだと,やはり日陰の存在になってしまいそうで。
黒田氏:
そこはまさに,今後の年間計画で考慮していく部分です。
現状で言えることとしては,「今後のマップには海の要素をなるべく取り入れる」ため,活躍の機会についてはご安心ください。
4Gamer:
東日本でも極論,東海から遠距離急襲とかできそうですしね。
黒田氏:
そうなんですよ。とにかく海があることで,押し引きのルートがより多面的になるんです。シーズン9を経ての中部・関東・東北マップについては,新しく海を盛り込んだ形を模索中です。
また海の登場により,南蛮貿易などもできそうだなと思案しています。シーズンごとのマップの変遷と同時に,遊びの面も今までと違ったものを提供できるようにしていきますので,ご期待ください。
4Gamer:
新登場のものだと,「熊本城」の実装も見逃せません。
黒田氏:
戦国屈指の堅城ですね。ランクはSSにしました。
4Gamer:
SSっ! これまでランクSSのお城は室町御所だけでしたよね。
さすがは熊本城。歴史が証明する難攻不落のお城です。
黒田氏:
当時の名称は,時代的にはまだ熊本城ではなくて「隈本城」だったのですが,今回は分かりやすさで熊本城の名を採用しました。
こちらは非常に攻めにくい城の構造を,マップデザインでも忠実に再現していますので,皆さんぜひ挑戦してみてください。
4Gamer:
ワクワクしますね。以前,熊本城に登城したことがあるのですが,本当に念入りに備えられたお城だと思いました。攻め入ったところで“残機”がいくらあっても足りなさそうというか(笑)。
黒田氏:
ですよね。私も本作で攻城戦をするようになってから,実際のお城を見にいって「どう攻めるか」を考えるようになっちゃいました(笑)。
4Gamer:
このほか追加・改善要素などはありますか。
黒田氏:
2周年の機会に触れてくださる新規の方々向けに,初心者がまずプレイするシーズン1の環境を調整しました。これまではシーズン2以降に段階的に開放されていた機能が,最初から使えるようになります。
これは初心者の方々から実際に声を受けての改善で,今後は三辺の領土をぐるっと取ると,真ん中の領土が空白地になる機能「包囲」も,シーズン4以降に導入した機能「戦状態」も最初から利用できます。
それとログインボーナスで武将を手に入れやすくもしました。
4Gamer:
逆に,しばらくお休みしていた復帰者向けの施策はどうでしょう。
黒田氏:
複数シーズンをスキップしている方々向けには,過去のシーズン武将が手に入る専用登用状を用意しています。
日ごろから遊んでくださっているプレイヤーさんたちよりは獲得量が少ないものの,一定数を確保したうえで再開できるので,海が登場するこの機会にぜひ戻ってきていただけるとうれしいです。
即席の結成!? 初のオフ会が開催!
4Gamer:
2周年キャンペーンについてや,年末年始の企画を教えてください。
黒田氏:
2周年を記念した「2周年キャンペーン」で,ログインボーナスとして記念スタンプやフレームを配布しているほか,お得なパック販売も実施中です。加えて「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」コラボを記念した「2周年コラボ記念還元キャンペーン」も開催します。
こちらはゲーム内の「パネルミッション・バジリスク」全達成で応募が可能になり,Steam版『信長の野望 覇道』を快適にプレイできるノートPCや,最新のゲーミングスマートフォン,えらべるPayなど合計810名に景品が当たりますので,ぜひこの機会にプレイしてみてください。
4Gamer:
それと(本記事の掲載日の)12月1日に公式オフ会が開催されるそうですね。こういったオフのイベント施策は初の試みですよね?
黒田氏:
はい,初のオフ会となります。私はよく,自分が所属している一門のオフ会に行ってみたいと思っていたので……。
4Gamer:
行きたくても行けないですものね(笑)。
黒田氏:
そうなんですよ。なのでこの機会に,公式でプレイヤーの方々とお会いできたらと考えまして。直接お顔を合わせるのはちょっとドキドキしますが,楽しみも大きくて,今からワクワクしています。
4Gamer:
オフ会ではどんな催しを予定されていますか。
黒田氏:
来場者さんには複数のテーブルに分かれていただき,公式生放送おなじみのメンバーによるトークやクイズ大会,盤外攻城戦の対決企画を楽しんでもらいます。もちろんテーブルごとにポイントを競い合います。
4Gamer:
テーブルごとに即席の一門を結成するわけですね。
これは盛り上がりそう。
黒田氏:
開発内ではよくありますが,リアルで肩を合わせて攻城戦をしていると「ここ攻めろ!」「あそこ守れ!」と声をかけ合うことが多いので,見知らぬ人同士でも自然と交流できるのではないかと考えています。
4Gamer:
普段は画面越しですが,お隣同士なんですものね。
オフ会に応募する人はおそらく,ベテランプレイヤーが多いかなと予想しますが,初心者の人たちが行っても大丈夫そうでしょうか?
黒田氏:
現地では,参加者のプレイ進捗に応じてテーブル分けしようと考えているので,そこもご安心いただければと思います。我々としては,どの層のプレイヤーさんが参加されても楽しめるようにと準備しています。
4Gamer:
もしかすると,ベテランほど初心者を放っておかないかもしれませんしね。私も一門のみんなが不慣れな人に教えていた場面を思い出せますし。このオフ会の模様は配信などでも見られたりするのでしょうか。
黒田氏:
今のところ動画配信の予定はないのですが,当社のアプリ「KT App」などで後日,オフ会レポートを掲載しようと考えています。
4Gamer:
楽しみにしています。それでは2周年の締めくくりとして,プレイヤーの皆さんへのメッセージをお願いいたします。
黒田氏:
いつも遊んでくださっている皆さんのおかげで,サービス2周年を迎えることができました。本当に感謝しています,
プレイヤーさんには日々,より興味を持っていただけるよう「変化していくこと」を重視してアップデートを続けてきました。シーズン9でも新鮮な遊びを楽しめますので,ぜひ変化をご体験ください。
今後の展開についても,まだまだ未登場の武将は多いですし,スポットを当てていくべき要素も豊富です。「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」コラボで興味を持ってくださった方々にも飛び込んでもらえたらうれしく思います。これからもどうぞ,よろしくお願いいたします。
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