国民的人気のスーパーアイドルグループに成長したAKB48の内面を追った映画『DOCUMENTARY of AKB48 to be continued 10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?』が公開中だが、現在中心メンバーとして活躍中の前田敦子が今後の目標を明かすとともに、ソロ活動が増えたことで見えてきた、乗り越えなくてはいけない課題などについて赤裸々に語った。
映画『DOCUMENTARY of AKB48 to be continued 10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?』写真ギャラリー
そもそも前田は、「アイドルになりたいと思ったことは一度もなかったんです」と言うように、女優へのあこがれが強かった。「目標は、柴咲コウさんなんです。歌も歌われていて、すてきな作品にもたくさん出ていらして、AKBに入る前からのあこがれで、大好きです!」と前田は言うが、自身も大河ドラマ「龍馬伝」や「Q10(キュート)」など、演技の世界で破竹の快進撃を続けていることはファンならずとも周知の事実。しかし、メディアを通じて見える大活躍とは裏腹に、当事者にしかわからない苦悩がある。「たまに焦るんです。グループ活動をしていると、埋もれてしまうような気がして焦っていましたが、AKBでなかったら女優業にもつながっていなかったと思うんです。今AKBの一員でいられる自分に幸せを感じています」と自身の環境に感謝していることを明かした。
とはいえ、仕事を離れればまだ19歳の少女。今年20歳になるとはいえ、普通の女の子がしていることへのあこがれも抱く。「この業界で同じような仕事をしている子の中には、お仕事しながら大学に通っている子もいて。AKBとは違う感じがしましたね」と語る前田。AKB48では恋愛禁止という有名なルールもあるが、「普通に自転車の後ろに乗って、2人乗りとかしてみたかったですね。男の子と一緒に学校から帰ったりとか、あこがれはありました」と告白した。
しかし、隣の芝生は青く見えるというもの。仕事に対してストイックなまでの姿勢を貫いている前田の活躍を同年代のライバルが見れば、逆にうらやましいと思うはずだ。今年は初主演映画『もしドラ~もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら~』の公開を控え、目下撮影中だ。「今は映画を撮っているので、演技についていつも悩んでいます。同時進行でコンサートもやっているのでふりを覚えることも悩みだし、MCをどうしようと悩むし、毎日ライブに立っても緊張するんですよ。わたし、この仕事向いていないんじゃないかなと思うこともありますね」と多忙ゆえの弱気な一面も見せる前田。しかし、一つの仕事をやり終えた後には達成感があるようで、「仕事が始まる前はネガティブに緊張して、パニックになっているような悩める子ですが(笑)、終わってみれば『やれてよかった、ここにいてよかった』と感じて、次も頑張ろうと思えるんです」と前向きで明るいあっちゃんの顔をのぞかせた。