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ソフトバンク、ARM買収を正式発表

~目的はIoT戦略の加速

 ソフトバンクグループ株式会社は18日(英国時間)、英ARM Holdingsの発行済み株式および発行予定株式全てを現金で買い付けることを発表した。買収総額は約240億ポンド(約3.3兆円)。既にソフトバンクグループ取締役会で承認されており、ARMの株主およびイングランドの裁判所の承認を経て、9月30日までに買収を完了させる予定。

 ソフトバンクでは、ARMの買収による利点について以下の5点を挙げている。

1. 知的所有権に係るライセンスの提供および半導体企業の研究開発受託におけるARMのグローバルリーダーたる地位をサポートし、さらに強固なものにできる。

2. ARMのイノベーションへの傾注を維持できる。

3. ARMが次なるイノベーションの波を起こすための投資を拡大することができる。

4. 共通の文化と長期的視野。

5. 科学技術分野における英国の先導的地位を維持し、成長させることができる。

 また、ソフトバンクグループ代表取締役社長の孫正義氏は、次のように述べている。

 「当社は、これまで、ARMを世界的に名高いテクノロジー企業であり、この分野における圧倒的マーケットリーダーとして高く評価してきました。今回の投資の目的は「IoT」がもたらす非常に重要なチャンスをつかむことにあり、ARMは、当社グループの戦略において重要な役割を果たしていくでしょう。

 加えて、今回の投資は、当社の英国に対する強いコミットメントと、ケンブリッジにおける豊かな科学技術の才能集団がもたらす競争上の優位性を特徴としています。当社は、本件買収に不可欠な要素として、向こう5年間で、英国におけるARMの従業員数を、少なくとも倍増させようと考えています。

 当社は、ARMに投資し、経営陣を支援し、戦略を加速し、そして、上場企業として考えられる以上の潜在力を引き出すことを目指します。ARMは、当社グループ内において独立した企業として、引き続きケンブリッジを本拠地として事業を行ないます。

 本件買収は、当社にとってこれまで行なってきた買収案件の中でも最も重要なものの1つであり、今後、ARMが当社の成長戦略の重要な柱となることを期待しています」。