西吉野村東部、吉野山地の支脈が延びてしだいに低くなる
古くは穴生・穴太・阿那宇・加名生などと書かれ、建武元年(一三三四)二月の坊領証文紛失状(吉水神社文書)に「宇智郡西穴生庄」、延元元年(一三三六)一二月の禅恵奥書(天野山金剛寺文書)に「阿那宇」、「大乗院日記目録」の観応三年(一三五二)五月に「加那生」などとみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
現在は奈良県五条市の旧西吉野村。丹生川沿いの谷。古くは穴生,穴太,阿那宇,加名生とも書かれた。《吉水神社文書》の建武1年(1334)2月付坊領証文紛失状に〈宇智郡西穴生荘〉と荘園名で見えるほか,この時期の幾つかの史料に所見があるが,とくに南北朝の抗争に関係して,賀名生が南朝の最重要拠点となったことから,その名がこの時期の史料に頻出するようになる。たとえば《園太暦》の文和1年(1352)2月26日条に〈伝聞,今上皇帝令出穴太此間改名於賀名生宸居,令赴住吉給〉とあり,今上皇帝(後村上天皇)がこの時期以前,賀名生に在住していたことがわかる。〈穴太此間改名於賀名生〉の記載に関連して《南山巡狩録》には大和国吉野の奥穴太の皇居を賀名生と改めたとあり,穴太から賀名生への変化が人為的なものであることを述べている。近世においても郷名として残り,そのもとに多数の村を擁した。
執筆者:西山 克
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