軽水
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軽水(けいすい)とは、水の別称、及び、一部の成分の名称。どちらを指すかは、文脈で判断する必要がある。
概要
[編集]普通の水のこと[1]を指す言葉であるが、重水素から構成される分子を含み、通常の水より密度が高い水(重水)に対して、普通の水を特に区別して軽水と呼ぶ場合がある[2]。
また、水素の質量数1の同位体(軽水素)と、酸素の質量数16の同位体とだけから出来ている1H216O分子からなる水を特に軽水と呼ぶ場合もある[2][3]。この場合天然水(天然同位体比の水)のうち軽水の占める割合は99.74 %である[2]。
天然の水から重水だけを分離することは比較的容易であるが、重水を完全に取り除くのは難しいため、実際には重水を少量含む天然の水(普通の水)を軽水と呼ぶことが多い。
原子力分野における区別の必要性
[編集]軽水は熱中性子に対する吸収断面積 (σ = 0.644) が大きいため中性子を吸収しやすく、重水 (σ = 0.001) は吸収しにくいという異なった性質があるため[4]、原子力の分野では区別されて扱われる。