薬剤抵抗性
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薬剤抵抗性(やくざいていこうせい)とは、生物の集団に薬剤を使用することにより、抵抗性因子が淘汰により蓄積される現象のこと。薬剤耐性とも呼ばれる。
概説
[編集]薬剤耐性と薬剤抵抗性は同義であるが、ヒトや動物の感染症の原因になる微生物や、がん細胞の場合には、特に薬剤耐性と呼ばれることが多い。これらについては薬剤耐性の項を参照のこと。
農学の分野では、病害虫が殺虫剤に対する抵抗性を獲得する場合や、除草剤に対する抵抗性を植物が獲得する場合に用いられる。本項目では、この内容について解説する。
病害虫などの場合、薬剤抵抗性は以下の式(抵抗性比)で示される。
なお別の概念として、植物の病原菌などに対する「抵抗性」があり、これと区別するために「耐性」という用語も使われる。
複合抵抗性
[編集]複数の薬剤を同じ生物集団に用いることで、生物が複数の薬剤に対して抵抗性を得ること。
交差抵抗性
[編集]薬剤Aを使用することで、未使用の薬剤Bにも抵抗性を獲得すること。
負の交差抵抗性
[編集]薬剤Aの抵抗性を獲得することで、それまで持っていた薬剤Bへの抵抗性を失うこと。