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PDC ワールド・カップ - Wikipedia

ワールドカップ・オヴ・ダーツ (World Cup of Darts) は、プロフェッショナル・ダーツ・コーポレイション(PDC)が開催するダーツのトーナメントである。 ダーツにおけるワールド・カップの1つであり、ナショナル・チームで争われる。大会はSky Sportsで生中継される[1]

PDC World Cup of Darts
概要
開催国 ドイツの旗 ドイツ
開催地 フランクフルト
会場 Eissporthalle
初開催 2010年
主催団体 PDC
賞金総額 £450,000
開催月 6月
現在のチャンピオン
イングランドの旗 イングランド (2024)

このイヴェントは、PDCが2010年に新たに導入した3つのトーナメントの1つであり[1]、ダブルズと敗者先攻という特徴的なルールを持つ[2]

導入の背景

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2009年10月、PDCチェアマンであるバリー・ハーンは、£1,000,000でBDOを買収し、さらにPDCが£1,000,000を投じアマチュア・ダーツを発展させることをBDOに提案した。

しかし、BDOは、この提案を拒否する決定を下す。 声明書の中で、ハーンは、「BDOに対する我々の提案の目的は、ダーツというスポーツを1つにする事だった。BDOのカウンティ・アソシエイションズによる決定にもかかわらず、これは、私達の長期にわたる目標であることに変わりはない。」と、述べている。

BDOの決定の後、PDCは、まだ熟練していない全てのプレイヤーに、ダーツで生計を立てている精鋭達と戦う機会を提供し、プロフェッショナル・ダーツを拡大するために動き出した。 その第1段階として、3つの新しいトーナメントを設置したとしている。 それが、PDC アンダー21・ワールド・チャンピオンシップPDC ウィメンズ・ワールド・チャンピオンシップ、そしてこのPDC ワールド・カップ・オヴ・ダーツである[1]

形式

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PDC ワールド・カップ・オヴ・ダーツを特徴付ける形式は、次の2つである[2]

  • ダブルズ
  • 敗者先攻

出場国と出場者の決定

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ワールド・グランプリ終了後、10月末のPDC オーダー・オヴ・メリットにプレイヤーが2人以上いる国のみが対象となる。 各国の最もランクが高いプレイヤーの中で、上位40名の国が出場国となり、彼らと各国2番のプレイヤーが出場者となる。

なお、2人のワールド・ランキングの累積が、各国のシードを決定する。 この合計の最も低い国が、最も有利なシードとなり、上位4カ国は、第2ラウンドから開始となる。

地域別の出場国は、以下の通りである[3]

全世界 イギリス ヨーロッパ オセアニア 北アメリカ 南アメリカ アフリカ アジア
2010 24 4:         15:                               2:     2:     0 0 1:  

本戦

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本戦の形式は、以下の通りである。 なお、シングルズ、ダブルズとも、全て501で行われる[4]

曜日 ラウンド 出場国 相手国 内容 ポイント 解説 レッグズ
(ベスト・オヴ)
先攻
1 9-24位の国 順位の和が33位になる国 (例: 9位 vs 24位) ダブルズ - - 11 敗者
2 1-8位の国 + 第1R勝国 1-8位 vs 第1R勝国 (無作為抽選) - -
グループ 第2Rの勝国 (4カ国からなるグループ内総当戦[5])
グループA: 2、3、6、7位の国 / これらに勝利した国
グループB: 1、4、5、8位の国 / これらに勝利した国
シングルズ x 2 1pt x 2 各国1位 vs 相手国2位 5
ダブルズ 2pts -
延長戦 (ダブルズ) - ポイントが2-2の時のみ 1 ブルアップ
準決勝 グループA, Bの
それぞれ上位2カ国
グループAの1位 vs グループBの2位
グループBの1位 vs グループAの2位
シングルズ x 4 1pt x 4 ラウンドロビン 11 敗者
ダブルズ 2pts 必要に応じて
延長戦 (ダブルズ) - ポイントが3-3の時のみ 1 ブルアップ
決勝 準決勝の勝国 シングルズ x 4 1pt x 4 ラウンドロビン 15 敗者
ダブルズ 2pts 必要に応じて
延長戦 (ダブルズ) - ポイントが3-3の時のみ 1 ブルアップ

決勝

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優勝 スコア 準優勝 会場 賞金 (組ごと) スポンサー
選手 選手 総額 優勝 準優勝
2010   オランダ レイモンド・ファン・バルネフェルト
コ・ストンプ
4–2   ウェールズ マーク・ウェブスター
バリー・ベイツ
  イングランド
Rainton Meadows Arena
Houghton-le-Spring
£150,000 £40,000 £20,000 Cash Converters
2012   イングランド フィル・テイラー
エイドリアン・ルイス
4–31   オーストラリア サイモン・ウィットロック
ポール・ニコルソン
  ドイツ
Alsterdorfer Sporthalle
Hamburg
2013[6]   イングランド フィル・テイラー
エイドリアン・ルイス
3–1   ベルギー キム・ハイブレクト
ロニー・ハイブレクト
Betfair
2014[7]   オランダ マイケル・ヴァン・ガーウェン レイモンド・ファン・バルネフェルト 3–0   イングランド フィル・テイラー
エイドリアン・ルイス
£200,000 Bwin
2015   イングランド フィル・テイラー
エイドリアン・ルイス
3–2   スコットランド ゲイリー・アンダーソン
ピーター・ライト
  ドイツ
アイススポーツハレ
フランクフルト・アム・マイン
£250,000 £50,000 £26,000
2016   イングランド フィル・テイラー
エイドリアン・ルイス
3–2   オランダ マイケル・ヴァン・ガーウェン
レイモンド・ファン・バルネフェルト
Betway
2017   オランダ マイケル・ヴァン・ガーウェン
レイモンド・ファン・バルネフェルト
3–1   ウェールズ マーク・ウェブスター
ガーウィン・プライス
£300,000 £60,000 £32,000
2018   オランダ マイケル・ヴァン・ガーウェン
レイモンド・ファン・バルネフェルト
3–1   スコットランド ゲイリー・アンダーソン
ピーター・ライト
2019   スコットランド ゲイリー・アンダーソン
ピーター・ライト
3–1   アイルランド スティーブ・レノン
ウィリアム・オコナー
  ドイツ
バークレイカード・アレーナ
ハンブルク
£350,000 £70,000 £40,000 BetVictor
2020   ウェールズ ガーウィン・プライス
ジョニー・クレイトン
3–0   イングランド マイケル・スミス
ロブ・クロス
  オーストリア
ザルツブルクアレーナ
ザルツブルク
2021   スコットランド ジョン・ヘンダーソン
ピーター・ライト
3–1   オーストリア メンサー・スルホビック
ロウビー=ジョン・ロドリゲス
  ドイツ
Sparkassen-Arena
Jena
Cazoo
2022   オーストラリア デーモン・ヘタ
サイモン・ウィットロック
3–1   ウェールズ ガーウィン・プライス
ジョニー・クレイトン
Eissporthalle
  ドイツ, フランクフルト
2023   ウェールズ ガーウィン・プライス
ジョニー・クレイトン
10–2   スコットランド ゲイリー・アンダーソン
ピーター・ライト
£450,000 £80,000 £50,000 My Diesel Claim
2024   イングランド ルーク・ハンフリーズ
マイケル・スミス
10–6   オーストリア メンサー・スルホビック
ロウビー=ジョン・ロドリゲス
BetVictor



記録と統計

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決勝進出回数

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国別

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優勝 準優勝 決勝 大会出場
  イングランド 5 2 7 14
  オランダ 4 1 5 14
  スコットランド 2 3 5 14
  ウェールズ 2 3 5 14
  オーストラリア 1 1 2 14
  オーストリア 0 2 2 14
  ベルギー 0 1 1 14
  アイルランド 0 1 1 14

チーム

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選手
  イングランド フィル・テイラー and エイドリアン・ルイス 4 1 5 6
  オランダ マイケル・ヴァン・ガーウェン and レイモンド・ファン・バルネフェルト 3 1 4 6
  ウェールズ ガーウィン・プライス and ジョニー・クレイトン 2 1 3 6
  スコットランド ゲイリー・アンダーソン and ピーター・ライト 1 3 4 7
  オーストラリア デーモン・ヘタ and サイモン・ウィットロック 1 0 1 5
  スコットランド ピーター・ライト and ジョン・ヘンダーソン 1 0 1 2
  オランダ レイモンド・ファン・バルネフェルト and コ・ストンプ 1 0 1 1
  イングランド ルーク・ハンフリーズ and マイケル・スミス 1 0 1 1
  オーストリア メンサー・スルホビック and ロウビー=ジョン・ロドリゲス 0 2 2 9
  オーストラリア サイモン・ウィットロック and ポール・ニコルソン 0 1 1 5
  ベルギー キム・ハイブレクト and ロニー・ハイブレクト 0 1 1 5
  アイルランド スティーブ・レノン and ウィリアム・オコナー 0 1 1 5
  イングランド マイケル・スミス and ロブ・クロス 0 1 1 3
  ウェールズ マーク・ウェブスター and ガーウィン・プライス 0 1 1 2
  ウェールズ マーク・ウェブスター and バリー・ベイツ 0 1 1 1

選手

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選手 大会出場
  オランダ レイモンド・ファン・バルネフェルト 4 1 5 8
  イングランド エイドリアン・ルイス 4 1 5 6
  イングランド フィル・テイラー 4 1 5 6
  オランダ マイケル・ヴァン・ガーウェン 3 1 4 10
  スコットランド ピーター・ライト 2 3 5 10
  ウェールズ ガーウィン・プライス 2 2 4 8
  ウェールズ ジョニー・クレイトン 2 1 3 7
  スコットランド ゲイリー・アンダーソン 1 3 4 10
  オーストラリア サイモン・ウィットロック 1 1 2 14
  イングランド マイケル・スミス 1 1 2 5
  オーストラリア デーモン・ヘタ 1 0 1 5
  スコットランド ジョン・ヘンダーソン 1 0 1 3
  オランダ コ・ストンプ 1 0 1 1
  イングランド ルーク・ハンフリーズ 1 0 1 1
  オーストリア メンサー・スルホビック 0 2 2 14
  オーストリア ロウビー=ジョン・ロドリゲス 0 2 2 9
  ウェールズ マーク・ウェブスター 0 2 2 7
  アイルランド ウィリアム・オコナー 0 1 1 14
  ベルギー キム・ハイブレクト 0 1 1 13
  ベルギー ロニー・ハイブレクト 0 1 1 5
  オーストラリア ポール・ニコルソン 0 1 1 5
  アイルランド スティーブ・レノン 0 1 1 5
  イングランド ロブ・クロス 0 1 1 4
  ウェールズ バリー・ベイツ 0 1 1 1

最高平均

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W杯1試合平均上位10
平均 選手 年 (+ ラウンド) 相手 結果
118.10

(WR)

  クリストフ・ラタイスキー and クシシュトフ・クチュク 2023, グループステージ   ダリウス・ラバナスカス and ミンダウガス・バラウスカス 4–1

(L)

117.88   マイケル・ヴァン・ガーウェン and レイモンド・ファン・バルネフェルト 2014, 準決勝 (sub match)   ブレンダン・ドーラン and ミッキー・マンセル 4–0 (L)
111.33   マイケル・ヴァン・ガーウェン and レイモンド・ファン・バルネフェルト 2017, 2回戦 (sub match)   ダリン・ヤング and ラリー・バトラー 4–0 (L)
109.33   マイケル・ヴァン・ガーウェン and レイモンド・ファン・バルネフェルト 2017, 1回戦   カレル・セドラセク and フランチシェク・フンプラ 5–1 (L)
109.31   デーモン・ヘタ and サイモン・ウィットロック 2022, 準々決勝   ディミトリ・バン・デン・バーグ and キム・ハイブレクト 4–0 (L)
108.41   サイモン・ウィットロック and ポール・ニコルソン 2010, グループステージ   ジョン・パート and ケン・マクニール 3–1 (L)
107.77   マイケル・ヴァン・ガーウェン and レイモンド・ファン・バルネフェルト 2016, 準々決勝 (sub match)   サイモン・ウィットロック and カイル・アンダーソン 4–3 (L)
107.31   アントニオ・アルシナス and カルロス・ロドリゲス 2010, 2回戦   フィル・テイラー and ジェームズ・ウェイド 6–5 (L)
105.48   キム・ハイブレクト and ロニー・ハイブレクト 2013, 準決勝 (sub match)   Jani Haavisto and ヤルコ・コムラ 4–0 (L)
105.17   マイケル・ヴァン・ガーウェン and レイモンド・ファン・バルネフェルト 2017, 準々決勝 (sub match)   マックス・ホップ and マーティン・シンドラー 4–1 (L)

ジョッキー・ウィルソン・カップ

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PDC ワールド・カップの導入に先立ち、2009年12月5日、イングランドスコットランドの国際試合であるジョッキー・ウィルソン・カップが、グラスゴーで行われた。

ナショナル・チームによる戦いであったことや、ダブルズもシングルズも取り入れた形式であったこと、ベスト・オヴ・11・レッグズであったこと、ポイント制であったことなど、PDC ワールド・カップと類似点も多いが、ダブルズが501ではなく1001であったことや、3-3 (ポインツ) となった場合、180が多い方の勝利という形式は、ワールド・カップにもないこのイヴェントの特徴である。 なお、1001の形式は、PDCのイヴェントで初のことだった[8]

この模様は、Sky Sportsで生放送され[9]、イングランドが6-0でスコットランドに勝利し、ジョッキー・ウィルソン・カップは、閉幕した[10]

参照・注釈

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  1. ^ a b c PDC announces 3 new tournaments Archived 2010-04-30 at the Wayback Machine. Retrieved 15 July 2010, PDC.tv
  2. ^ a b World Cup of Darts Preview PDC
  3. ^ PDC World Cup Teams PDC
  4. ^ Cash Converters World Cup Format PDC
  5. ^ ポイントが同点の場合は、レッグ差により順位を付ける。
  6. ^ Betfair World Cup of Darts Tickets”. pdc.tv. Professional Darts Corporation. 8 December 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。9 December 2012閲覧。
  7. ^ Bwin World Cup of Darts Schedule”. Professional Darts Corporation. 31 May 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。31 May 2014閲覧。
  8. ^ Jocky Wilson Cup Format PDC
  9. ^ Jocky Wilson Cup Preview PDC
  10. ^ England Win Jocky Wilson Cup PDC

外部リンク

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