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リトアニア語 - Wikipedia

リトアニア語

言語
LITから転送)

リトアニア語(リトアニアご、リトアニア語: lietuvių kalba)は、主にリトアニアおよびその周辺国の一部の地域で用いられている言語インド・ヨーロッパ語族バルト語派に属す。リトアニアの公用語で、話者人口はおよそ302万人[2]漢字表記では里都亜尼亜語, 省略形は「里語」.[要出典]

リトアニア語
lietuvių kalba
発音 IPA: [lʲɪɛˈtʊvʲuː kɐɫˈbɐ]
話される国  リトアニア
ポーランドの旗 ポーランド
 ベラルーシ
 ラトビア
ロシアの旗 ロシア
 エストニア
地域 北ヨーロッパ
話者数 280万(2021年)[1]
話者数の順位 100位以下
言語系統
表記体系 ラテン文字
公的地位
公用語  リトアニア
欧州連合の旗 欧州連合
統制機関 リトアニアの旗 国家リトアニア語委員会
言語コード
ISO 639-1 lt
ISO 639-2 lit
ISO 639-3 lit
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地理分布

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リトアニア語は主にリトアニアで話されている。その他にもベラルーシラトビアポーランドカリーニングラード州ロシア)に住むリトアニア人の間でも話されており、またリトアニア系移民も含めると、アイスランドアイルランドアメリカ合衆国アルゼンチンイギリスウルグアイエストニアオーストラリアカナダスウェーデンスペインデンマークノルウェーブラジルフランスロシアでも話されている。

リトアニアでは、2,800,000人(2012年)がリトアニア語を母語としている。また2013年の統計によると、ポーランドにおいて5,050人の話者がいると報告されている[3]

公用語

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リトアニア語はリトアニア共和国の公用語で、また欧州連合 (EU) の公用語でもある。

方言

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リトアニア語の方言[4]。黄、赤、茶色はジェマイティヤ語、緑、青、紫色はアウクシュタイティヤ語

リトアニア語には、主に内陸側のアウクシュタイティヤ方言(高地リトアニア語)と海岸側のジェマイティヤ方言(低地リトアニア語)の2つの主要な方言 (tarmės) がある。標準語とジェマイティヤ方言の違いは顕著である。現在のジェマイティヤ方言は13世紀から16世紀にクロニア語の影響を受けながら形成されていった。これらリトアニア語の方言はリトアニアの民族誌上の地方と強く関連している。

2つの方言は、さらにそれぞれ3つずつの下位方言 (patarmės) に分けられる。ジェマイティヤ方言には西部下位方言、北部下位方言および南部下位方言があり、アウクシュタイティヤ方言には西部下位方言、東部下位方言、および南部下位方言がある(東部と南部の下位方言はズーキヤ方言とも呼ばれる)。下位方言はさらに細かな話し言葉 (šnektos) に分けられる。

リトアニア語の標準語は西部アウクシュタイティヤ方言をもとにつくられているが、語彙などは他の方言からの影響も顕著である。

歴史

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リトアニアがロシア帝国に支配されていた1865年から1904年まで、リトアニア語の印刷はリトアニア語出版禁止令英語版によって禁止されていた。しかし、国外で印刷された印刷物は禁止されていなかったことから、リトアニア西部のパネムネ英語版東プロイセンとをつなぐ街道を経由して、クニグネシャイ英語版(リトアニア語書籍密輸商の総称)がリトアニア語書籍を密輸入して販売することで言語が存続した[5]

リトアニアが独立した後、1922年のリトアニア憲法で初めて公用語となった。ソビエト連邦によって占領後は公用語から排除し、ロシア語の教育が推奨されバイリンガル化が進んだ(兵役があったため、男性の方がロシア語とリトアニア語のバイリンガルとなった)。その後、ソビエト連邦への抗議活動が実りソビエト連邦最高会議は1988年11月18日にリトアニア語を公用語とすることを承認した。ソビエト連邦から独立した直後の1992年に憲法などによって公用語としての立場が存続された[6]

文字と発音

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リトアニア語の表記には、以下の32文字からなるラテン文字を用いる。ダイアクリティカルマークの付いた9文字( ą 、č 、ę 、ė 、į 、š 、ų 、ū および ž )を含み、q 、w および x は含まない。ただし外国語の表記にはこれらが用いられることもある。

リトアニア語の辞書では、通常 c と d のあいだに č が、s と t のあいだに š が、z の次に ž がくるように並べられており、a と ą 、e と ę と ė 、i と į と y 、u と ų と ū はそれぞれ区別しない。 y が x と z のあいだではなく i や į と区別されずに並べられている点で、他のラテン文字を用いる言語とは異なる順序となっている。

基本的には1字1音であるが、dz 、dž および ch はそれぞれ2字で1音を表す。

また、母音字はもともとあった鼻母音( ą 、ę 、į および ų )が長母音に変化したため、現代では a および e がアクセントの関係で長母音化したときにそれぞれ ą 及び ę と同じ発音になり、y は į と、ū は ų とそれぞれ同じ発音になっている。

二重母音は基本的にai, au, ei, ie, ui, uoの六種が存在する。また、混合二重母音としてan, am, ar, al, en, em, er, el, in, im, ir, il, un, um, ur, ulが存在する。これらはいずれも一まとまりの音として扱われる。たとえば、tiltas 〈橋〉やžvirblis 〈雀〉の"il", "ir"の様に後ろに他の子音が続いているものは混合二重母音であるが、žilas 〈白髪の〉やkibiras 〈バケツ〉の"il", "ir"の様に後ろが母音であるものは混合二重母音にはあたらない。

アクセント

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アクセントは単純な強弱(ストレス)アクセントではなく、声調(トーン)と呼ばれる音節内での音の高低に、音の強弱・長短、及び母音の質が関わった複雑なものとなっている。このため、リトアニア語が純粋な音調を持つ言語であると断言するには難がある[7]。リトアニア語の伝統的な辞書においては、アクセントを表すための記号としてグラーヴェアキュートチルダの三種類が用いられる。これらの記号は通常の正書法においては表記されないが、同じ表記でもアクセントが異なる語を区別する際には用いられる事がある(具体例: áukštas〈高い〉に対するaũkštas 〈階〉; mìnti〈踏む〉に対するmiñti〈覚えている〉)。 グラーヴェ、アキュート、チルダは基本的にはそれぞれ短アクセント、下降アクセント、上昇アクセントの三種類のアクセントに対応している。

  1. 短アクセント: 短母音に置かれる(例: pìktas〈腹を立てた〉; dùrys〈ドア〉)。なお、他の二種類のアクセントとの統一性から "trumpinė priegaidė"〈短音調〉という用語が用いられることがある。ただしこのアクセントは短すぎて聞き取りにくいながらも後述する下降アクセントか上昇アクセントが実態となっており、短音調と呼称するのは便宜的な側面が強い[8]
  2. 下降アクセントtvirtapradė priegaidė、直訳:「堅い始めの音調」): 長母音や二重母音に置かれる(例: áu)。 ただし混合二重母音in, im, ir, il, un, um, ur, ulの下降アクセントを表す際には、例外的に最初の母音をそれぞれì, ùで表す(具体例: 誤: ílgas, 正: ìlgas)。
  3. 上昇アクセントtvirtagalė priegaidė、直訳:「堅い終わりの音調」): 下降アクセントと同様、長母音および二重母音に置かれる(例: aũ)。

アクセント・タイプ

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リトアニア語では名詞や形容詞が格変化する際にアクセントの位置や種類が変化する場合と変化しない場合とが存在する。この規則性を捉えるための概念が、アクセント・タイプkirčiuotė (lt)である。このアクセントの型は、大まかに4種類のものに分けられる。基本的には1つの語に対し1種類のアクセント・タイプが設定されているのが原則であるが、中にはáuksas〉の様に(1)と(3)の2通りの型を持つ語も存在する。 以下では、名詞とともに各アクセント・タイプの特徴を説明した後、形容詞のものについても触れていく事とする。

名詞
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タイプ (1)
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どの格変化でもアクセントの位置が変化しない。2音節の名詞であれば、最初の音節に必ず下降アクセントが来る(語例: dúona 〈パン〉, klė́tis 〈穀倉〉)。しかし、3音節以上の語であれば語末から3番目の音節以前に短アクセントや上昇アクセントが現れる場合もある(語例: ãdata 〈針〉, pìktžolė 〈雑草〉)。 なお、語尾が-aである名詞はこの(1)の型のもの以外は全て主格単数形の語尾に必ず短アクセントが来る。

タイプ (2)
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大部分の格変化において語末から2番目の音節に短アクセントもしくは上昇アクセントが来る。この型の名詞のいずれにも共通する要素は、対格複数形および具格単数形において語尾に短アクセントが現れるという点である(語例: rą̃stas 〈丸太〉, ris 〈銅〉, rankà 〈手〉)。

タイプ (3)
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上記2つの型に比べ、格変化した際に語尾にアクセントが現れる割合が多い。2音節の語であれば語頭に現れるのは下降アクセントである(語例: vasミヤマガラス〉、〈三月〉, arklỹs 〈馬〉, galvà 〈頭〉, gerklė̃ 〈喉〉, širdìs 〈心臓〉)。 また、3音節の名詞には(3a)と(3b)の区別が存在する。異なるのは、語頭にアクセントが来る場合には前者が下降アクセントを持ち、後者は短アクセントないし上昇アクセントを持つという点である(語例: áugalas (3a) 〈植物〉; ãmatas (3b) 〈手工芸〉)。(3a)および(3b)型名詞の中には主格単数形は2音節であるものの、格変化すると3音節に変わるものも含まれる(語例: vanduõ (3a) 〈水〉; vaidmuõ (3b) 〈役割〉, sesuõ (3b) 〈姉妹〉)。

タイプ (4)
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(3)と同様、格変化形の語尾にアクセントが現れる割合が多い型であるが、更に(2)と同じく対格複数形と具格単数形の語尾には短アクセントが来る。2音節の語であれば、語頭に現れるのは短アクセントもしくは上昇アクセントである(語例: var̃das 〈名〉, spyglỹs 〈針葉樹の葉〉, šakà 〈枝〉, pilìs 〈城〉)。

形容詞
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音節の数や語尾の形により、現れるアクセント・タイプの種類が異なってくる。

2音節
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2音節の形容詞のアクセント・タイプは基本的に(3)および(4)の2種類に大別される(語例: šáltas (3) 〈冷たい〉, rūgštùs (3) 〈すっぱい〉; šil̃tas (4) 〈温かい〉, gudrùs (4) 〈利口な〉)。なお、語末が-usで且つ(3)に属する形容詞の中には、(1)の型で読まれるものも存在する(語例: áiškus 〈明らかな〉, lýgus 〈平等な〉)。

3音節以上
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3音節以上の形容詞には(1)の型に属するものが多い(語例: raudónas 〈赤い〉)。語尾に-ingasを持つ形容詞もその大半が(1)型である(語例: išmintìngas 〈賢い〉, nuodìngas 〈有毒な〉)。-inisで終わる形容詞のアクセント・タイプは(1)か(2)である(語例: geležìnis (2) 〈鉄の〉)。しかし、3音節かつ-asで終わる形容詞には(3a)や(3b)に属するものが存在し、-usで終わるものには(4)の型に属するものが存在する(語例: įvairùs 〈様々な〉)。

文法

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文法上の性の区別や7つのを持つことなどから、現代語の中ではインド・ヨーロッパ祖語に近い形式を残しているとされる。

リトアニア語の名詞および形容詞には (giminė) の区別が存在する。名詞には男性名詞と女性名詞があり、中性名詞は存在しない。形容詞に関して言えば、名詞を修飾するものの性は名詞の性に一致し、名詞を修飾しないものは中性となる。

リトアニア語の (linksnis) には以下の7つがあり、インド・ヨーロッパ語族の中でも古い特徴を持つ。

  • 主格 (vardininkas, nominatyvas) - 主語補語を表すときなどに用いられ、日本語助詞「が」の意味に近い。
  • 属格 (kilmininkas, genityvas) - 所有や所属を表すときなどに用いられ、日本語の助詞「の」の意味に近い。また、かつてのインド・ヨーロッパ祖語奪格は、リトアニア語ではこの属格に吸収された[9]。そのため、元来は奪格で表していた物体からの分離を表す「~から」という意味も、前置詞とともにこの属格で表される。そのほか、否定文において直接目的語を表すときにも用いられる。
  • 与格 (naudininkas, datyvas) - 間接目的語を表すときに用いられ、日本語の助詞「に」の意味に近い。
  • 対格 (galininkas, akuzatyvas) - 肯定文において直接目的語を表すときに用いられ、日本語の助詞「を」の意味に近い。また時間を表すときにも用いられる。
  • 具格 (įnagininkas, instrumentalis) - 手段などを表すときに用いられ、日本語の助詞「で」の意味に近い。
  • 位格 (vietininkas, lokatyvas) - 場所を表すときに用いられ、日本語の「において」の意味に近い。
  • 呼格 (šauksmininkas, vokatyvas) - 人や動物に対する呼びかけのときに用いられる。

以上の日本語訳はあくまで目安にすぎず、実際は単語や文脈によって異なる日本語に訳される。

また、古いリトアニア語には入格 (iliatyvas) 、接格 (adesyvas) 、向格 (aliatyvas) も存在していた。現代でも方言などで見られる。

 
戦間期リトアニアで発行されていた2リタス硬貨。「DU LITU」と双数形で表記されている(現在の標準語では複数形で「du litai」)。

に関して言えば、現在の標準語では1つの物を表すときに単数形 (vienaskaita) が、2つ以上の物を表すときに複数形 (daugiskaita) が用いられる。ただし、不可算名詞については単数形もしくは複数形のみしか存在しない。また、可算名詞であっても単数形が存在しない名詞もある(例えば、metai(「年」)、durys(「ドア」)、džinsai(「ジーンズ」)、など)。

なお、かつてのリトアニア語には単数形や複数形のほかに2つの物を表す双数形 (dviskaita) も存在していた。現在では方言などでは双数形が残っている地域もあるが、(代名詞以外では)[10] 標準語では一般には用いられない。

代名詞

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リトアニア語の代名詞 (įvardis) には以下のものがある。

人称代名詞

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リトアニア語における人称代名詞 (asmeninis įvardis) は、以下の通りに格変化する。2人称を表す代名詞のうち、tu は単数で親称(「君」)、jūs は単数で敬称(「あなた」)もしくは複数(「君たち」、「あなた方」)を表す。また、3人称を表す代名詞は、「彼」「彼女」「彼ら」「彼女ら」といった人に関するもののほか、物に関しても用いられ、「それ」「それら」とも訳される。

人称代名詞の格変化
単数 複数 再帰
代名詞
1人称 2人称 3人称 1人称 2人称 3人称
男性 女性 男性 女性
主格 tu jis(ai) ji(nai) mes jūs jie jos (なし)
属格 manęs tavęs jo jos mūsų jūsų savęs
与格 man tau jam jai mums jums jiems joms sau
対格 mane tave mus jus juos jas save
具格 manimi tavimi juo ja mumis jumis jais jomis savimi
位格 manyje tavyje jame joje mumyse jumyse juose jose savyje
日本語 彼/
それ
彼女/
それ
私たち あなた/
君たち/
あなた方
彼ら/
それら
彼女ら/
それら
自分

なお、「あなたの(もの)」「彼女の(もの)」といった所有代名詞所有限定詞)は、1人称単数、2人称単数および再帰代名詞を除いて人称代名詞の属格と同じ形となる。1人称単数、2人称単数、再帰代名詞はそれぞれ mano 、 tavo 、 savo である。日本語には「…の」あるいは「…のもの」と訳され、英語の "my" にあたる語と "mine" にあたる語を区別しない(リトアニア語ではいずれも mano )。区別する場合にはmãnas, manà '私の', tãvas, tavà 'あなたの', sãvas, savà '自分の'という形容詞的変化をする語(ただし稀用)、あるいはmanìškis, manìškė '私の親族、友人', tavìškis, tavìškė 'あなたの親族、友人', mūsìškis, mūsìškė, '私達の親族、友人', jūsìškis, jūsìškė 'あなた達の親族、友人' という単語を使うことがある。[11]

所有代名詞
単数 複数 再帰
代名詞
1人称 2人称 3人称 1人称 2人称 3人称
男性 女性 男性 女性
所有
代名詞
mano tavo jo jos mūsų jūsų savo

また、2人を表す場合、「2」を表す数詞が組み合わされた別の人称代名詞で用いられることがある。これを双数 (dviskaita) の人称代名詞と解することもできる。格変化は以下のとおりとなる。

双数の人称代名詞の格変化
1人称 2人称 3人称
男性 女性 男性 女性 男性 女性
主格 mudu mudvi judu judvi juodu / jiedu jiedvi
属格 mudviejų mudviejų judviejų judviejų jųdviejų jųdviejų
与格 mudviem mudviem judviem judviem jiedviem jodviem
対格 mudu mudvi judu judvi juodu jiedvi
具格 mudviem mudviem judviem judviem jiemdviem jodviem
位格 mudviese mudviese judviese judviese juodviese jiedviese
日本語 私たち2人 君たち2人/
あなた方2人
彼ら2人/
それら2つ
彼女たち2人
/それら2つ

疑問代名詞

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リトアニア語の疑問文には以下の疑問代名詞 (klausiamasis įvardis) が用いられる。と物は区別されないため、日本語では「何」や「誰」と訳される。ただし、位格を問う疑問文では、以下に示した kame はほとんど用いられず、「どこ」を表す kur が用いられる場合がほとんどである。

疑問代名詞
疑問代名詞
主格 kas
属格 ko
与格 kam
対格
具格 kuo
位格 kame

関係代名詞

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リトアニア語の関係代名詞 (santykinis įvardis) は以下の通りに格変化する。

関係代名詞 kuris の格変化
単数 複数
男性 女性 男性 女性
主格 kuris kuri kurie kurios
属格 kurio kurios kurių kurių
与格 kuriam kuriai kuriems kurioms
対格 kurį kurią kuriuos kurias
具格 kuriuo kuria kuriais kuriomis
位格 kuriame kurioje kuriuose kuriose

場合によって kuris の代わりに katras が用いられる場合もあるが、標準的ではない。

関係代名詞 katras の格変化
単数 複数
男性 女性 男性 女性
主格 katras katra katrie katros
属格 katro katros katrų katrų
与格 katram katrai katriems katroms
対格 katrą katrą katruos katras
具格 katruo katra katrais katromis
位格 katrame katroje katruose katrose

指示代名詞

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リトアニア語の指示代名詞 (parodomasis įvardis) は以下の通りに格変化する[12]

指示代名詞の格変化
近称 中称 遠称
単数 複数 単数 複数 単数 複数
男性 女性 男性 女性 男性 女性 男性 女性 男性 女性 男性 女性
主格 šis ši šie šios tas ta tie tos anas ana anie anos
属格 šio šios šių šių to tos ano anos anų anų
与格 šiam šiai šiems šioms tam tai tiems toms anam anai aniems anoms
対格 šį šią šiuos šias tuos tas aną aną anuos anas
具格 šiuo šia šiais šiomis tuo ta tais tomis anuo ana anais anomis
位格 šiame šioje šiuose šiose tame toje tuose tose aname anoje anuose anose
日本語 これ、この これら(の) それ、その
あれ、あの
それら(の)
あれら(の)
あれ、あの あれら(の)

なお、 šitas という指示代名詞が用いられることも多い。これは、 šis と同じく「この」を意味し、格変化は tas と同様の変化をする。女性単数主格は šita 、複数主格は男女それぞれ šitie 、 šitos である。

既に言及済みの人物、動物、物、現象を表す際には tas が用いられることが多いが、まれに šis や šitas 、 anas なども用いられる[13]。リトアニア語の指示代名詞は、他の言語の定冠詞のような役割を果たすこともある[14]

また、「同じ」を表す指示代名詞 tas pats は以下のように格変化する[15]

指示代名詞 tas pats の格変化
単数 複数
男性 女性 男性 女性
主格 tas pats ta pati tie patys tos pačios
属格 to paties
(to pačio[16])
tos pačios tų pačių tų pačių
与格 tam pačiam tai pačiai tiems patiems toms pačioms
対格 tą patį tą pačią tuos pačius tas pačias
具格 tuo pačiu ta pačia tais pačiais tomis pačiomis
位格 tame pačiame toje pačioje tuose pačiuose tose pačiose

名詞

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リトアニア語の名詞 (daiktavardis) は以下の通りに格変化する。格変化の規則性に応じて第1変化から第5変化まで5つに分類される。

第1変化

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第1変化に分類される名詞は男性名詞である。単数主格が -is である点では第3変化に分類される名詞と同じであるが、格変化が異なる。なお、petys (「肩」)については、単数属格が例外的に peties となる(まれに単数主格が petis と表記される場合もある)。

名詞(第1変化)の格変化
単数
-as
vyras
「男/夫」
-ias
kelias
「道」
-is
brolis
「兄/弟」
-ys
arklys
「馬」
主格 -as
vyras
-ias
kelias
-is
brolis
-ys
arklys
属格 -o
vyro
-io
kelio
-io
brolio
-io
arklio
与格 -ui
vyrui
-iui
keliui
-iui
broliui
-iui
arkliui
対格
vyrą
-ią
kelią

brolį

arklį
具格 -u
vyru
-iu
keliu
-iu
broliu
-iu
arkliu
位格 -e
vyre
-yje
kelyje
-yje
brolyje
-yje
arklyje
呼格 -e
vyre
-y
kely
-i
broli
-y
arkly
複数
主格 -ai
vyrai
-iai
keliai
-iai
broliai
-iai
arkliai
属格
vyrų
-ių
kelių
-ių
brolių
-ių
arklių
与格 -ams
vyrams
-iams
keliams
-iams
broliams
-iams
arkliams
対格 -us
vyrus
-ius
kelius
-ius
brolius
-ius
arklius
具格 -ais
vyrais
-iais
keliais
-iais
broliais
-iais
arkliais
位格 -uose
vyruose
-iuose
keliuose
-iuose
broliuse
-iuose
arkliuose
呼格 -ai
vyrai
-iai
keliai
-iai
broliai
-iai
arkliai

単数主格が -as で終わる名詞は、上記の表の通り基本的には呼格の語尾は -e となるが、一部例外もある。

  • 人名(姓および名)の場合、呼格は語尾が -e ではなく -ai となる。
    例・Jonas → Jonai
  • 主格が -tojas あるいは -ėjas で終わる名詞は、呼格の語尾が -jau となる。
    例・vairuotojas → vairuotojau
  • 主格が -ukas で終わる名詞は、呼格の語尾が -uk となる。
    例・berniukas → berniuk

なお、固有名詞の Tokijas (「東京」)は、位格が例外的に Tokije ではなく Tokijuje となる。

第2変化

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第2変化に分類される名詞は基本的に女性名詞である。ただし例外として、 dėdė (「おじ」)や kolega (「(男の)同僚」)など、男性名詞であるが第2変化に分類されるものもある。なお、 duktė (「娘」)は、単数主格は語尾が -ė であるものの、それ以外では sesuo と同様の格変化をするため第2変化ではなく第5変化に分類される。

名詞(第2変化)の格変化
単数
-a
diena
「日」
-ia
vyšnia
「桜」

gėlė
「花」
主格 -a
diena
-ia
vyšnia

gėlė
属格 -os
dienos
-ios
vyšnios
-ės
gėlės
与格 -ai
dienai
-iai
vyšniai
-ei
gėlei
対格
dieną
-ią
vyšnią

gėlę
具格 -a
diena
-ia
vyšnia
-e
gėle
位格 -oje
dienoje
-ioje
vyšnioje
-ėje
gėlėje
呼格 -a
diena
-ia
vyšnia
-e
gėle
複数
主格 -os
dienos
-ios
vyšnios
-ės
gėlės
属格
dienų
-ių
vyšnių
-ių
gėlių
与格 -oms
dienoms
-ioms
vyšnioms
-ėms
gėlėms
対格 -as
dienas
-ias
vyšnias
-es
gėles
具格 -omis
dienomis
-iomis
vyšniomis
-ėmis
gėlėmis
位格 -ose
dienose
-iose
vyšniose
-ėse
gėlėse
呼格 -os
dienos
-ios
vyšnios
-ės
gėlės

第3変化

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第3変化に分類される名詞は女性名詞であるが、例えば dantis (「歯」)、 debesis (「雲」)、 vagis (「泥棒」)、 žvėris (「獣」)など、男性名詞でも第3変化に分類されるものもある。

単数主格が -is である点では第1変化に分類される名詞と同じであるが、格変化が異なる。また、第3変化に分類される名詞の中でも akis (「目」)のように格変化するものと dantis のように格変化するものがある(単数与格および複数属格が異なる)。

名詞(第3変化)の格変化
単数
-is
akis
「目」
-is
dantis
「歯」
主格 -is
akis
-is
dantis
属格 -ies
akies
-ies
danties
与格 -iai
akiai
-iui
dančiui
対格
akį

dantį
具格 -imi
akimi
-imi
dantimi
位格 -yje
akyje
-yje
dantyje
呼格 -ie
akie
-ie
dantie
複数
主格 -ys
akys
-ys
dantys
属格 -ių
akių

dantų
与格 -ims
akims
-ims
dantims
対格 -is
akis
-is
dantis
具格 -imis
akimis
-imis
dantimis
位格 -yse
akyse
-yse
dantyse
呼格 -ys
akys
-ys
dantys

第4変化

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第4変化に分類される名詞は男性名詞である。このうち、単数主格が -ius や -jus で終わる名詞は、複数形は第1変化と同じ格変化をする。

名詞(第4変化)の格変化
単数
-us
sūnus
「息子」
-ius
vaisius
「果物」
-jus
muziejus
「博物館」
主格 -us
sūnus
-ius
vaisius
-jus
muziejus
属格 -aus
sūnaus
-iaus
vaisiaus
-jaus
muziejaus
与格 -ui
sūnui
-iui
vaisiui
-jui
muziejui
対格
sūnų
-ių
vaisių
-jų
muziejų
具格 -umi
sūnumi
-iumi
vaisiumi
-jumi
muziejumi
位格 -uje
sūnuje
-iuje
vaisiuje
-juje
muziejuje
呼格 -au
sūnau
-iau
vaisiau
-jau
muziejau
複数
主格 -ūs
sūnūs
-iai
vaisiai
-jai
muziejai
属格
sūnų
-ių
vaisių
-jų
muziejų
与格 -ums
sūnums
-iams
vaisiams
-jams
muziejams
対格 -us
sūnus
-ius
vaisius
-jus
muziejus
具格 -umis
sūnumis
-iais
vaisiais
-jais
muziejais
位格 -uose
sūnuose
-iuose
vaisiuose
-juose
muziejuose
呼格 -ūs
sūnūs
-iai
vaisiai
-jai
muziejai

第5変化

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第5変化に分類される名詞は不規則に格変化をするもので、基本的には男性名詞であるが、 sesuo (「姉/妹」)は女性名詞である。また、同じく女性名詞の duktė (「娘」)は、単数主格は語尾が -ė であるものの、それ以外では sesuo と同様の格変化をするため第5変化に分類される。なお、男性名詞の mėnuo (「(暦の上の)月」)は一応第5変化に分類されるものの、単数属格や複数形などは第1変化と同様の格変化をする。

名詞(第5変化)の格変化
単数
-uo
akmuo
「石」
-uo
šuo
「犬」
-uo
mėnuo
「月」
-uo
sesuo
「姉/妹」

duktė
「娘」
主格 -uo
akmuo
-uo
šuo
-uo
mėnuo
-uo
sesuo

duktė
属格 -ens
akmens
-uns
šuns
-esio
mėnesio
-ers
sesers
-ers
dukters
与格 -eniui
akmeniui
-uniui
šuniui
-esiui
mėnesiui
-eriai
seseriai
-eriai
dukteriai
対格 -enį
akmenį
-unį
šunį
-esį
mėnesį
-erį
seserį
-erį
dukterį
具格 -eniu
akmeniu
-uniu
šuniu
-esiu
mėnesiu
-eria
seseria
-eria
dukteria
位格 -enyje
akmenyje
-unyje
šunyje
-esyje
mėnesyje
-eryje
seseryje
-eryje
dukteryje
呼格 -enie
akmenie
-unie
šunie
-esie
mėnesie
-erie
seserie
-erie
dukterie
複数
主格 -enys
akmenys
-unys
šunys
-esiai
mėnesiai
-erys
seserys
-erys
dukterys
属格 -enų
akmenų
-unų
šunų
-esių
mėnesių
-erų
seserų
-erų
dukterų
与格 -enims
akmenims
-unims
šunims
-esiams
mėnesiams
-erims
seserims
-erims
dukterims
対格 -enis
akmenis
-unis
šunis
-esius
mėnesius
-eris
seseris
-eris
dukteris
具格 -enimis
akmenimis
-unimis
šunimis
-esiais
mėnesiais
-erimis
seserimis
-erimis
dukterimis
位格 -enyse
akmenyse
-unyse
šunyse
-esiuose
mėnesiuose
-eryse
seseryse
-eryse
dukteryse
呼格 -enys
akmenys
-unys
šunys
-esiai
mėnesiai
-erys
seserys
-erys
dukterys

借用語

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借用語(pasiskolintas daiktavardis)の多くは語尾の変化などのリトアニア語化により、上記5つのいずれかで格変化する(例えば英語の computer (コンピュータ)に由来する kompiuteris は、語尾が ‑is となり、第1変化に分類される)。しかし中には、無変化名詞(nelinksniuojamas daiktavardis)として外国語の綴りもしくは発音のまま用いられるものもある。無変化の名詞の性は、語尾が ‑i 、 ‑o 、 ‑u の場合は男性名詞として、 ‑a 、 ‑ė の場合は第2変化の名詞と同じ語尾を有するために女性名詞として用いられることが多い。しかし後者の中には性が未だ定まっていない名詞もある[17]。中でも特に aveniu (「アベニュー」、英語の avenue に由来)、 kakadu (「オウム」、ドイツ語の Kakadu に由来)、 žiuri (「陪審団」、フランス語の jury に由来)、 turnė (「ツアー」、フランス語の tournée に由来)、 karatė (「空手」、日本語に由来)、 kupė (「仕切り客室」、フランス語の coupé に由来)、 koljė (「首飾り」、フランス語の collier に由来)、 amplua (「役回り」、フランス語の emploi に由来)の7単語は性が定まっていない名詞としてあげられる(例えば karatė の場合、58.06% の人は女性名詞として用いる反面、男性名詞として用いる人も 41.94% いる)[17]

その他の無変化の名詞の例[17]

  • alibi (男性名詞「アリバイ」)
  • esė (女性名詞「エッセイ」)
  • haiku (男性名詞「俳句」)
  • interviu (男性名詞「面接/インタビュー」)
  • kazino (男性名詞「カジノ」)
  • kimono (男性名詞「着物」)
  • meniu (男性名詞「メニュー」)
  • metro (男性名詞「地下鉄」)
  • šou (男性名詞「ショー」)
  • tabu (男性名詞「タブー」)
  • taksi (男性名詞「タクシー」)
  • tango (男性名詞「タンゴ」)
  • želė (女性名詞「ゼリー」)

動詞から派生した名詞

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動詞から派生した名詞にはいくつか種類があるが、最も基本的なものは語尾が ‑mas で終わるもので、「〜すること」を表す。第1変化の名詞と同じ格変化をする。不定形が ‑yti で終わる動詞は、 ‑yti を ‑ymas に変えることで作られる。それ以外の動詞は、3人称過去形の最後の母音を ‑imas に変えることで作られる。

なお、再帰動詞から派生した名詞は語尾が ‑masis となる。格変化は以下の通りとなる。

動詞から派生した名詞の格変化
-mas
mokymas
「教えること」
-masis
mokymasis
「学習」
主格 -mas
mokymas
-masis
mokymasis
属格 -mo
mokymo
-mosi
mokymosi
与格 -mui
mokymui
-muisi
mokymuisi
対格 -mą
mokymą
-mąsi
mokymąsi
具格 -mu
mokymu
-musi
mokymusi
位格 -me
mokyme
-mesi
mokymesi

その他にも動詞から派生した名詞の中には規則性が見られるものがある(以下の表を参照)。

動詞から派生した名詞の規則性
名詞
の語尾
規則性
‑mas 動詞から派生した名詞 ‑mas は、「〜すること」を表す。
不定形が ‑yti で終わる動詞は、 ‑yti を ‑mas に変えることで作られる。それ以外の動詞は、3人称過去形の最後の母音を ‑imas に変えることで作られる。
‑ykla 動詞から派生した名詞 ‑ykla は、行為が行われる場所を表す。
動詞の3人称過去形の最後の母音を ‑ykla に置き換えることで作られる。
‑sena 動詞から派生した名詞 ‑sena は、行為の方法を表す。動詞の不定形の最後の ‑ti を ‑sena に置き換えることで作られる。

形容詞・副詞

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単純形

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リトアニア語の形容詞 (būdvardis) は、男性単数の語尾が -as のものは第1変化、 -us のものは第2変化、 -is のものは第3変化に分類される。それぞれの変化は以下の表の通りである。ただし、 didelis (「大きい」)および kairys (「左の」)は、男性は第1変化に準じた変化をし、女性は第3変化に準じた変化をする。

第1変化、第2変化に分類される形容詞は、その語尾を変化させることで、中性形の形容詞やあるいは副詞 (prieveiksmis) としても用いられる。第1変化に分類される形容詞の中性形は -a 、副詞は -ai となる。また第2変化に分類される形容詞の中性形は -u 、副詞は -iai となる。第3変化に分類されるものは基本的に材質や性質に関する形容詞(例えば「木製の」「鉄製の」など)であるため、中性形や副詞は存在しない。

形容詞(単純形)・副詞の格変化
第1変化 第2変化 第3変化
男性
geras
「良い」
女性
gera
「良い」
男性
gražus
「美しい」
女性
graži
「美しい」
男性
naminis
「家庭の」
女性
naminė
「家庭の」
単数
主格 -as
geras
-a
gera
-us
gražus
-i
graži
-is
naminis

naminė
属格 -o
gero
-os
geros
-aus
gražaus
-ios
gražios
-io
naminio
-ės
naminės
与格 -am
geram
-ai
gerai
-iam
gražiam
-iai
gražiai
-iam
naminiam
-ei
naminei
対格
gerą

gerą

gražų
-ią
gražią

naminį

naminę
具格 -u
geru
-a
gera
-iu
gražiu
-ia
gražia
-iu
naminiu
-e
namine
位格 -ame
gerame
-oje
geroje
-iame
gražiame
-ioje
gražioje
-iame
naminiame
-ėje
naminėje
呼格 -as
geras
-a
gera
-us
gražus
-i
graži
-i
namini
-e
namine
複数
主格 -i
geri
-os
geros
-ūs
gražūs
-ios
gražios
-iai
naminiai
-ės
naminės
属格
gerų

gerų
-ių
gražių
-ių
gražių
-ių
naminių
-ių
naminių
与格 -iems
geriems
-oms
geroms
-iems
gražiems
-ioms
gražioms
-iams
naminiams
-ėms
naminėms
対格 -us
gerus
-as
geras
-ius
gražius
-ias
gražias
-ius
naminius
-es
namines
具格 -ais
gerais
-omis
geromis
-iais
gražiais
-iomis
gražiomis
-iais
naminiais
-ėmis
naminėmis
位格 -uose
geruose
-ose
gerose
-iuose
gražiuose
-iose
gražiose
-iuose
naminiuose
-ėse
naminėse
呼格 -i
geri
-os
geros
-ūs
gražūs
-ios
gražios
-iai
naminiai
-ės
naminės
中性
-a
gera
-u
gražu
(なし)
副詞
-ai
gerai
-iai
gražiai
(なし)

比較級・最上級

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「より〜」を表す比較級、「最も〜」を表す最上級はそれぞれ以下の通りに変化する。ただし上記の通り第3変化に分類されるものは基本的に材質や性質に関する形容詞であるため、比較級や最上級は存在しない。その中でも didelis (「大きい」)は比較級や最上級を持ち、それぞれ didesnis 、 didžiausias となる。その変化も例外的である(以下の表を参照)。

また、「年をとっている」および「古い」を意味する形容詞 senas は「年をとっている」という意味では比較級や最上級を持たず、比較級 senesnis および最上級 seniausias はそれぞれ「より古い」「最も古い」という意味となる。「年上の」を表す場合は vyresnis 、「最も年上の」を表す場合は vyriausias が用いられる。

なお、比較級および最上級は、それぞれの主格の語尾に合わせて通常の形容詞と同様に格変化する(例えば、geras の比較級 geresnis は語尾が -is であるため第3変化の形容詞と同様の変化をし、最上級 geriausias は語尾が -as であるため第1変化の形容詞と同様の変化をする)。

形容詞・副詞の比較級・最上級
第1変化 第2変化 didelis
男性
geras
「良い」
女性
gera
「良い」
男性
gražus
「美しい」
女性
graži
「美しい」
男性
didelis
「大きい」
女性
didelė
「大きい」
単数
原級 -as
geras
-a
gera
-us
gražus
-i
graži
didelis didelė
比較級 -esnis
geresnis
-esnė
geresnė
-esnis
gražesnis
-esnė
gražesnė
didesnis didesnė
最上級 -iausias
geriausias
-iausia
geriausia
-iausias
gražiausias
-iausia
gražiausia
didžiausias didžiausia
複数
原級 -i
geri
-os
geros
-ūs
gražūs
-ios
gražios
dideli didelės
比較級 -esni
geresni
-esnės
geresnės
-esni
gražesni
-esnės
gražesnės
didesni didesnės
最上級 -iausi
geriausi
-iausios
geriausios
-iausi
gražiausi
-iausios
gražiausios
didžiausi didžiausios
中性
原級 -a
gera
-u
gražu
didu
比較級 -iau
geriau
-iau
gražiau
didžiau
最上級 -iausia
geriausia
-iausia
gražiausia
didžiausia
副詞
原級 -ai
gerai
-iai
gražiai
didžiai
比較級 -iau
geriau
-iau
gražiau
didžiau
最上級 -iausiai
geriausiai
-iausiai
gražiausiai
didžiausiai

限定形

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限定形の形容詞 (įvardžiuotinis būdvardis) は、被修飾名詞を限定したり特定するために用いられる。限定形の形容詞は以下の通りに変化する。なお代名詞(tasaĩなど )や数詞、あるいは分詞にも限定形を取るものがある。[18]

形容詞(限定形)の格変化
第1変化 第2変化 第3変化
男性
geras
「良い」
女性
gera
「良い」
男性
gražus
「美しい」
女性
graži
「美しい」
男性
vidutinis
「並の」
女性
vidutinė
「並の」
単数
主格 -asis
gerasis
-oji
geroji
-usis
gražusis
-ioji
gražioji
-ysis
vidutinysis
-ioji
vidutinioji
属格 -ojo
gerojo
-osios
gerosios
-iojo
gražiojo
-iosios
gražiosios
-iojo
vidutiniojo
-iosios
vidutiniosios
与格 -ajam
gerajam
-ajai
gerajai
-iajam
gražiajam
-iajai
gražiajai
-iajam
vidutiniajam
-iajai
vidutiniajai
対格 -ąjį
gerąjį
-ąją
gerąją
-ųjį
gražųjį
-iąją
gražiąją
-įjį
vidutinįjį
-iąją
vidutiniąją
具格 -uoju
geruoju
-ąja
gerąja
-iuoju
gražiuoju
-iąja
gražiąja
-iuoju
vidutiniuoju
-ąja
vidutiniąja
位格 -ajame
gerajame
-ojoje
gerojoje
-iajame
gražiajame
-iojoje
gražiojoje
-iajame
vidutiniajame
-iojoje
vidutiniojoje
複数
主格 -ieji
gerieji
-osios
gerosios
-ieji
gražieji
-iosios
gražiosios
-ieji
vidutinieji
-iosios
vidutiniosios
属格 -ųjų
gerųjų
-ųjų
gerųjų
-iųjų
gražiųjų
-iųjų
gražiųjų
-iųjų
vidutiniųjų
-iųjų
vidutiniųjų
与格 -iesiems
geriesiems
-osioms
gerosioms
-iesiems
gražiesiems
-iosioms
gražiosioms
-iesiems
vidutiniesiems
-iosioms
vidutiniosioms
対格 -uosius
geruosius
-ąsias
gerąsias
-iuosius
gražiuosius
-iąsias
gražiąsias
-iuosius
vidutiniuosius
-iąsias
vidutiniąsias
具格 -aisiais
geraisiais
-osiomis
gerosiomis
-iaisiais
gražiaisiais
-iosiomis
gražiosiomis
-iaisiais
vidutiniaisiais
-iosiomis
vidutiniosiomis
位格 -uosiuose
geruosiuose
-osiose
gerosiose
-iuosiuose
gražiuose
-iosiose
gražiosiose
-iuosiuose
vidutiniuosiuose
-iosiose
vidutiniosiose

動詞

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リトアニアの動詞 (veiksmažodis) は、不定形の語尾がすべて -ti となっている。ただし再帰動詞は -tis となる。

いずれの動詞においても、3人称は単数と複数を区別しない。

リトアニア語の動詞には直説法 (tiesioginė nuosaka) 、命令法 (liepiamoji nuosaka) 、接続法 (tariamoji nuosaka) の3つの (nuosaka) がある。

直説法(現在形および過去形)

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存在動詞
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リトアニア語の būti という動詞は存在動詞と呼ばれ、英語の be 動詞にあたるものであり、日本語では「〜である」「いる」「ある」などと訳される。文においては現在形はしばしば省略されるが、過去形の場合は省略されることはない。

例・ "Jūs esate lietuvis."(あなたはリトアニア人である。)
   "Jūs esate lietuviai."(あなた方はリトアニア人である。)
   "Mes buvome studentai."(私たちは学生であった。)

また存在動詞 būti の過去形には「…したことがある」という表現のように英語では現在完了形で表されるようなものもある。これは、存在動詞の現在形と存在動詞の過去能動分詞の組み合わせでも同様の表現がなされる。両者の実質的な差異はほとんどないが、「過去の経験を現在においても有している」点を強調する場合には後者が用いられる。

例・ "Aš buvau Japonijoje."(私は日本に行ったことがある。)
   ≒ "Aš esu buvęs/buvusi Japonijoje."(私は日本に行ったことがある。)

būti の現在形は他の動詞とは異なり、以下の表のように3人称が不規則的に活用する。過去形の活用は規則的である。

存在動詞 būti の現在形と過去形
現在形 過去形
肯定 否定 肯定 否定
単数 1人称 esu nesu buvau nebuvau
2人称 esi nesi buvai nebuvai
3人称 yra nėra buvo nebuvo
複数 1人称 esame nesame buvome nebuvome
2人称 esate nesate buvote nebuvote
3人称 yra nėra buvo nebuvo

なお、存在動詞の現在形には上記のほかに以下の形をとるものもあり、一般的に多く用いられる。これには「必ずしもそうとは言い切れないものの大抵の場合は〜である/ではない」といった意味合いが含まれている。

現在形
肯定 否定
単数 1人称 būnu nebūnu
2人称 būni nebūni
3人称 būna nebūna
複数 1人称 būname nebūname
2人称 būnate nebūnate
3人称 būna nebūna
例・ "Lietuvoje vasaros kartais būna vėsios."(リトアニアでは夏はたまに涼しいこともある。)
一般動詞(非再帰動詞)
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一般動詞は、主語に合わせて以下のように語尾が変化する。現在形は、主語が3人称の際に -a となる動詞が第1変化、 -i となるものが第2変化、 -o となるものが第3変化に分類される。また、過去形は、主語が3人称の際に -o となる動詞が第1変化、 -ė となる動詞が第2変化に分類される。

また一般動詞の過去形には「〜したことがある」という表現のように英語では現在完了形で表されるようなものもある。これは、存在動詞の現在形と一般動詞の過去能動分詞の組み合わせでも同様の表現がなされる。両者の実質的な差異はほとんどないが、「過去の経験を現在においても有している」点を強調する場合には後者が用いられる。

例・ "Aš mačiau šį filmą."(私はこの映画を見たことがある。)
   ≒ "Aš esu matęs/mačiusi šį filmą."(私はこの映画を見たことがある。)
一般動詞(非再帰動詞)の現在形と過去形
現在形 過去形
第1変化
eiti
「行く」
第2変化
turėti
「持つ」
第3変化
klausyti
「聞く」
第1変化
eiti
「行く」
第2変化
klausyti
「聞く」
単数 1人称 -u
einu
-iu
turiu
-au
klausau
-au
ėjau
-iau
klausiau
2人称 -i
eini
-i
turi
-ai
klausai
-ai
ėjai
-ei
klausei
3人称 -a
eina
-i
turi
-o
klauso
-o
ėjo

klausė
複数 1人称 -ame
einame
-ime
turime
-ome
klausome
-ome
ėjome
-ėme
klausėme
2人称 -ate
einate
-ite
turite
-ote
klausote
-ote
ėjote
-ėte
klausėte
3人称 -a
eina
-i
turi
-o
klauso
-o
ėjo

klausė

また、一般動詞の否定形は、現在形・過去形ともに単語の頭に ne- を付して表現される( eiti のように e- で始まる動詞の場合は、 n- のみを付す)。

例・einu → neinu (私は行かない)
  turime → neturime (私たちは持っていない)
  klausėte → neklausėte (あなたたちは聞いていなかった)

リトアニア語の動詞の中には、不定形、現在形、過去形のあいだに規則性が見られるものもある(以下の表を参照)。

一般動詞の規則性
不定形
の語尾
規則性
‑auti 名詞から派生した動詞 ‑auti は、3人称現在形が ‑auja 、3人称過去形が ‑avo となる。
上記以外の動詞で不定形の語尾が ‑auti のものは、上記のものとは異なる3人称現在形、3人称過去形を有する。
‑enti 不定形の語尾が ‑enti で終わる動詞は、3人称現在形が ‑ena 、3人称過去形が ‑eno となる。
‑ėti 形容詞から派生した自動詞 ‑ėti は、3人称現在形が ‑ėja 、3人称過去形が ‑ėjo となる。
別の動詞から派生した動詞 ‑inėti は、3人称現在形が ‑inėja 、3人称過去形が ‑inėjo となる。この形をとる動詞は、同じ行為を繰り返し行う動作を表す。
不定形の語尾が ‑telėti で終わる動詞は、3人称現在形が ‑telėja (場合によって ‑teli )、3人称過去形が ‑telėjo となる。この形をとる動詞は瞬時に行われる動作を表す。
上記以外の動詞で不定形の語尾が ‑ėti のものは、3人称現在形が ‑a または ‑i 、3人称過去形は ‑ėjo となる。
‑inti 形容詞や自動詞から派生した他動詞 ‑inti は、3人称現在形が ‑ina 、3人称過去形が ‑ino となる。
上記以外の動詞で不定詞の語尾が ‑inti のものは、上記のものとは異なる3人称現在形、3人称過去形を有する。
‑yti 名詞から派生した動詞 ‑yti は、3人称現在形が ‑ija で、3人称過去形が ‑ijo となる。
上記以外の動詞で不定形の語尾が ‑yti のものは、3人称現在形が ‑o 、3人称過去形が ‑ė となる。
‑oti 名詞あるいは別の動詞から派生した動詞 ‑oti は、3人称現在形が ‑oja 、3人称過去形が ‑ojo となる。別の動詞から派生したものは、同じ行為を繰り返し行う動作を表す。
上記以外の動詞で不定形の語尾が ‑oti のものは、3人称現在形が ‑o 、3人称過去形が ‑ojo となる。
‑uoti 名詞や形容詞あるいは他の動詞から派生した動詞 ‑uoti は、3人称現在形が ‑uoja 、3人称過去形が ‑avo となる。
上記以外の動詞で不定形の語尾が ‑uoti のものは、上記のものとは異なる3人称現在形、3人称過去形を有する。
一般動詞(再帰動詞)
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再帰動詞の現在形と過去形は主語に応じて以下のように変化する。

再帰動詞の現在形と過去形
現在形 過去形
第1変化
džiaugtis
「喜ぶ」
第2変化
tikėtis
「期待する」
第3変化
mokytis
「学ぶ」
第1変化
tikėtis
「期待する」
第2変化
mokytis
「学ぶ」
単数 1人称 -uosi
džiaugiuosi
-iuosi
tikiuosi
-ausi
mokausi
-ausi
tikėjausi
-iausi
mokiausi
2人称 -iesi
džiaugiesi
-iesi
tikiesi
-aisi
mokaisi
-aisi
tikėjaisi
-eisi
mokėsi
3人称 -asi
džiaugiasi
-isi
tikisi
-osi
mokosi
-osi
tikėjosi
-ėsi
mokėsi
複数 1人称 -amės
džiaugiamės
-imės
tikimės
-omės
mokomės
-omės
tikėjomės
-ėmės
mokėmės
2人称 -atės
džiaugiatės
-itės
tikitės
-otės
mokotės
-otės
tikėjotės
-ėtės
mokėtės
3人称 -asi
džiaugiasi
-isi
tikisi
-osi
mokosi
-osi
tikėjosi
-ėsi
mokėsi

なお、接頭辞がつく場合や否定形の場合は、-si- が前に移動する。

直説法(習慣過去形)

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リトアニア語の動詞の習慣過去形は、過去に何度も行っていた行為を表現するときに用いられ、習慣過去形の動詞は日本語では「〜していたものだ」とも訳される(英語の "used to 〜" に相当)。不定形の語尾 -ti(s) を変化させて表現される。

動詞の習慣過去形
習慣過去形
存在動詞
būti
「いる/ある」
一般動詞
eiti
「行く」
再帰動詞
mokytis
「学ぶ」
単数 1人称 -davau
būdavau
-davau
eidavau
-davausi
mokydavausi
2人称 -davai
būdavai
-davai
eidavai
-davaisi
mokydavaisi
3人称 -davo
būdavo
-davo
eidavo
-davosi
mokydavosi
複数 1人称 -davome
būdavome
-davome
eidavome
-davomės
mokydavomės
2人称 -davote
būdavote
-davote
eidavote
-davotės
mokydavotės
3人称 -davo
būdavo
-davo
eidavo
-davosi
mokydavosi

習慣過去形の否定は、現在形や過去形などと同様に単語の頭に ne- を付して表現される。

直説法(未来形)

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リトアニア語の動詞の未来形は、不定形の語尾 -ti(s) を変化させて表現される。原則として、1人称単数の語尾は -siu 、2人称単数の語尾は -si 、3人称の語尾は -s 、1人称複数の語尾は -sime 、2人称複数の語尾は -site となる。未来形の否定は、現在形や過去形などと同様に単語の頭に ne- を付して表現される。

動詞の未来形
未来形
存在動詞
būti
「いる/ある」
一般動詞
eiti
「行く」
再帰動詞
mokytis
「学ぶ」
単数 1人称 -siu
būsiu
-siu
eisiu
-siuosi
mokysiuosi
2人称 -si
būsi
-si
eisi
-siesi
mokysiesi
3人称 -s
bus
-s
eis
-sis
mokysis
複数 1人称 -sime
būsime
-sime
eisime
-simės
mokysimės
2人称 -site
būsite
-site
eisite
-sitės
mokysitės
3人称 -s
bus
-s
eis
-sis
mokysis

ただし、不定形の語尾が -sti(s) もしくは -zti(s) である場合は、以下のように変化する。

例・vesti → vesiu / vesi / ves / vesime / vesite / ves
   ※ s を2度重ねて表記しない。
  megzti → megsiu / megsi / megs / megsime / megsite / megs
   ※ z は後に続く s に同化される。

また、不定形の語尾が -šti(s) もしくは -žti(s) である場合、以下のように変化する。

例・nešti → nešiu / neši / neš / nešime / nešite / neš
   ※ 未来形を表す s は š に同化される。
  vežti → vešiu / veši / veš / vešime / vešite / veš
   ※ 未来形を表す s は ž と同化して š となる。

語幹接頭辞および不定形の語尾 -ti(s) を除いた部分)が1音節のみで構成され、さらに母音で終わる場合、3人称の未来形は長母音の y および (i)ū はそれぞれ短母音の i および (i)u に変化する。1人称および2人称については長母音が維持される。ただし例外として、vyti および siūti の3人称未来形は、 vis や sius とはならずに vys や ss となる。後者は、 siusti の3人称未来形 sius との混同を避けるために長母音が維持されている。

例・būti → bus
  lyti → lis
  gyti → gis
  džti → džius

語幹が1音節であってもその後にさらに子音が続く場合は、長母音が短母音に変化することはない。

例・plyšti → plyš
  dygti → dygs
  dūkti → dūks
  rūgti → rūgs

語幹が2音節以上で構成される場合も、母音の長さは変化しない。

命令法

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リトアニア語の動詞の命令法は、不定形の語尾 -ti(s) を変化させて表現される。

命令は通常2人称単数で表現されるが、2人称複数が用いられる場合は、丁寧な依頼として表現される(「〜してください」)。また、命令法が1人称複数で用いられる場合は、勧誘を表している(「〜しよう」)。

動詞の命令法
命令法
存在動詞
būti
「いる/ある」
一般動詞
eiti
「行く」
再帰動詞
mokytis
「学ぶ」
単数 2人称 -k(i)
būk(i)
-k(i)
eik(i)
-kis
mokykis
複数 1人称 -kime
būkime
-kime
eikime
-kimės
mokykimės
2人称 -kite
būkite
-kite
eikite
-kitės
mokykitės

命令法の否定は、単語の頭に ne- を付して表現される。

例・būk → nebūk (いるな、〜になるな)
  eikime → neikime (行かないでおこう)
  mokykitės → nesimokykite (学ばないでください)

なお、不定形の語尾が -kti(s) もしくは -gti(s) である場合は、以下のように変化する。

例・laukti(待つ) → lauk / laukime / laukite
   ※ k を2度重ねて表記しない。
  bėgti(走る) → bėk / bėkime / bėkite
   ※ g は後に続く k に同化される。

接続法

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リトアニア語の接続法現在形は、現在の事実や近い未来に起きるべき事実に反する仮定を表現するときに用いられる。また、主語にあたる人の意志、願望などを表現するときにも用いられる。不定形の語尾 -ti(s) を変化させて表現される。

動詞の接続法
接続法
存在動詞
būti
「いる/ある」
一般動詞
eiti
「行く」
再帰動詞
mokytis
「学ぶ」
単数 1人称 -čiau
būčiau
-čiau
eičiau
-čiausi
mokyčiausi
2人称 -tum(ei)
būtum(ei)
-tum(ei)
eitum(ei)
-tum(ei)si
mokytum(ei)si
3人称 -tų
būtų
-tų
eitų
-tųsi
mokytųsi
複数 1人称 -tu(mė)me
būtu(mė)me
-tu(mė)me
eitu(mė)me
-tu(mė)mės
mokytu(mė)mės
2人称 -tumėte
būtumėte
-tumėte
eitumėte
-tumėtės
mokytumėtės
3人称 -tų
būtų
-tų
eitų
-tųsi
mokytųsi

なお、2人称複数には上記の -tumėte のほかに -tute などの形を取るものもあるが、口語では一般的ではない[19]

過去の事実に反する仮定などを表現するときには接続法過去形が用いられる。これは、接続法現在形の後に過去能動分詞の主格を続けることで表現される。

例・ "Jeigu nebūčiau įstojusi į Vilniaus universitetą, būčiau išvykusi iš Lietuvos." (もしヴィリニュス大学に入学していなかったら、私はリトアニアを離れていただろう。)
   ※ここでは過去の事実に反する仮定が表現されている。すなわち、現実には、ヴィリニュス大学に入学しリトアニアに居続けていた。

分詞

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リトアニア語には多くの種類の分詞が存在し、書き言葉のみならず話し言葉でもよく用いられる。リトアニア語の分詞は性や数、格に合わせて変化する形容詞的分詞と、変化しない副詞的分詞に分けられる[20]。以下に示す分詞のうち、現在能動分詞、過去能動分詞、習慣過去能動分詞、未来能動分詞、現在受動分詞、過去受動分詞、未来受動分詞、必要分詞の8つが前者の形容詞的分詞であり、現在副分詞、過去副分詞、習慣過去副分詞、未来副分詞の4つが副詞的分詞である。なお、半分詞は性や数に合わせて変化するものの、格変化はもたず、そのため形容詞的分詞でも副詞的分詞でもない。

現在能動分詞
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現在能動分詞は、ある物体(名詞)の現在における特徴(状況や動作など)、あるいは(特に継続を表す接辞be-とともに)進行相を表現する分詞である。名詞を修飾し、日本語では「〜している…(名詞)」などと訳される。現在能動分詞は被修飾語の名詞の前にも後にも置かれ、その名詞の性・数・格と一致する。

例・ "Kas tas valgantis žmogus?" (食事をしているあの人は誰?)
   "Tas einantis vyras yra mano profesorius." (あの歩いている男性は私の教授です。)

なお、男性主格は単数・複数ともに短縮形があり、現代リトアニア語においてはいずれもよく用いられる。また、再帰動詞の現在能動分詞には接頭辞の be-si- が付される(例・besimokantis studentas(「勉強している学生」))。

現在能動分詞の格変化
存在動詞
būti
「いる/ある」
一般動詞
第1変化/第3変化
dirbti
「働く」
第2変化
mylėti
「愛する」
男性 女性 男性 女性 男性 女性
単数
主格 -antis / -ąs
esantis
/ esąs
-anti
esanti
 
-antis / -ąs
dirbantis
/ dirbąs
-anti
dirbanti
 
-intis / -įs
mylintis
/ mylįs
-inti
mylinti
 
属格 -ančio
esančio
-ančios
esančios
-ančio
dirbančio
-ančios
dirbančios
-inčio
mylinčio
-inčios
mylinčios
与格 -ančiam
esančiam
-ančiai
esančiai
-ančiam
dirbančiam
-ančiai
dirbančiai
-inčiam
mylinčiam
-inčiai
mylinčiai
対格 -antį
esantį
-ančią
esančią
-antį
dirbantį
-ančią
dirbančią
-intį
mylintį
-inčią
mylinčią
具格 -ančiu
esančiu
-ančia
esančia
-ančiu
dirbančiu
-ančia
dirbančia
-inčiu
mylinčiu
-inčia
mylinčia
位格 -ančiame
esančiame
-ančioje
esančioje
-ančiame
dirbančiame
-ančioje
dirbančioje
-inčiame
mylinčiame
-inčioje
mylinčioje
複数
主格 -antys /
esantys
/ esą
-ančios
esančios
 
-antys /
dirbantys
/ dirbą
-ančios
dirbančios
 
-intys /
mylintys
/ mylį
-inčios
mylinčios
 
属格 -ančių
esančių
-ančių
esančių
-ančių
dirbančių
-ančių
dirbančių
-inčių
mylinčių
-inčių
mylinčių
与格 -antiems
esantiems
-ančioms
esančioms
-antiems
dirbantiems
-ančioms
dirbančioms
-intiems
mylintiems
-inčioms
mylinčioms
対格 -ančius
esančius
-ančias
esančias
-ančius
dirbančius
-ančias
dirbančias
-inčius
mylinčius
-inčias
mylinčias
具格 -ančiais
esančiais
-ančiomis
esančiomis
-ančiais
dirbančiais
-ančiomis
dirbančiomis
-inčiais
mylinčiais
-inčiomis
mylinčiomis
位格 -ančiuose
esančiuose
-ančiose
esančiose
-ančiuose
dirbančiuose
-ančiose
dirbančiose
-inčiuose
mylinčiuose
-inčiose
mylinčiose

なお、現在能動分詞が述語的機能を保つ場合、常に接頭辞の be- が伴う[21]。(継続を表す接頭辞の be-を加えて進行相を明確にして、スペイン語や英語の現在進行形のようになる。)

例・ "Aš buvau beeinantis iš namų, kai pradėjo lyti." (雨が降り始めたとき私は家を出るところだった。)
過去能動分詞
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過去能動分詞は、ある物体(名詞)の過去における特徴(状況や動作など)を動詞を使って表現する際に用いられる。名詞を修飾し、日本語では「〜した…(名詞)」などと訳される。過去能動分詞は被修飾語の名詞の前にも後にも置かれ、その名詞の性・数・格と一致する。

また、過去能動分詞が存在動詞 būti と組み合わせて用いられることで、経験などを表される。存在動詞が現在形の場合は、存在動詞の現在形と過去能動分詞の組み合わせの代わりに動詞の過去形を用いて表現されることもある。

例・ "Aš esu buvęs/buvusi Japonijoje."(私は日本に行ったことがある。)
   ≒ "Aš buvau Japonijoje."(私は日本に行ったことがある。)
   "Aš esu matęs/mačiusi šį filmą."(私はこの映画を見たことがある。)
   ≒ "Aš mačiau šį filmą."(私はこの映画を見たことがある。)

存在動詞が過去形の場合は、過去において既に経験を有していたことが表される。

   "Aš buvau buvęs/buvusi Japonijoje."(私は日本に行ったことがあった。)
   "Aš buvau matęs/mačiusi šį filmą."(私はこの映画を見たことがあった。)

また、過去能動分詞は第2の述語としても用いられ、「〜すると」「〜して」「〜した後で」「〜してから」などと訳される。文の述語と同じ主語だが、異なる時間を表す点で半分詞とは異なる。述語と異なる主語の場合は過去能動分詞ではなく過去副分詞が用いられる。

例・ "Parvažiavęs namo, berniukas skaitė knygą."(男の子は家に帰って本を読んだ。)
過去能動分詞の格変化
存在動詞
būti
「いる/ある」
一般動詞 再帰動詞
不定形が -yti 以外
dirbti
「働く」
不定形が -yti
matyti
「見る」
不定形が -ytis 以外
kalbėtis
「会話する」
不定形が -ytis
mokytis
「学ぶ」
男性 女性 男性 女性 男性 女性 男性 女性 男性 女性
単数
主格 -ęs
buvęs
-usi
buvusi
-ęs
dirbęs
-usi
dirbusi
-ęs
matęs
-iusi
mačiusi
-ęsis
kalbėjęsis
-usis
kalbėjusis
-ęsis
mokęsis
-iusis
mokiusis
属格 -usio
buvusio
-usios
buvusios
-usio
dirbusio
-usios
dirbusios
-iusio
mačiusio
-iusios
mačiusios
besi-usio
besikalbėjusio
besi-usios
besikalbėjusios
besi-iusio
besimokiusio
besi-iusios
besimokiusios
与格 -usiam
buvusiam
-usiai
buvusiai
-usiam
dirbusiam
-usiai
dirbusiai
-iusiam
mačiusiam
-iusiai
mačiusiai
besi-usiam
besikalbėjusiam
besi-usiai
besikalbėjusiai
besi-iusiam
besimokiusiam
besi-iusiai
besimokiusiai
対格 -usį
buvusį
-usią
buvusią
-usį
dirbusį
-usią
dirbusią
-iusį
mačiusį
-iusią
mačiusią
besi-usį
besikalbėjusį
besi-usią
besikalbėjusią
besi-iusį
besimokiusį
besi-iusią
besimokiusią
具格 -usiu
buvusiu
-usia
buvusia
-usiu
dirbusiu
-usia
dirbusia
-iusiu
mačiusiu
-iusia
mačiusia
besi-usiu
besikalbėjusiu
besi-usia
besikalbėjusia
besi-iusiu
besimokiusiu
besi-iusia
besimokiusia
位格 -usiame
buvusiame
-usioje
buvusioje
-usiame
dirbusiame
-usioje
dirbusioje
-iusiame
mačiusiame
-iusioje
mačiusioje
besi-usiame
besikalbėjusiame
besi-usioje
besikalbėjusioje
besi-iusiame
besimokiusiame
besi-iusioje
besimokiusioje
複数
主格
buvę
-usios
buvusios

dirbę
-usios
dirbusios

matę
-iusios
mačiusios
-ęsi
kalbėjęsi
-usiosis
kalbėjusiosis
-ęsi
mokęsi
-iusiosis
mokiusiosis
属格 -usių
buvusių
-usių
buvusių
-usių
dirbusių
-usių
dirbusių
-iusių
mačiusių
-iusių
mačiusių
besi-usių
besikalbėjusių
besi-usių
besikalbėjusių
besi-iusių
besimokiusių
besi-iusių
besimokiusių
与格 -usiems
buvusiems
-usioms
buvusioms
-usiems
dirbusiems
-usioms
dirbusioms
-iusiems
mačiusiems
-iusioms
mačiusioms
besi-usiems
besikalbėjusiems
besi-usioms
besikalbėjusioms
besi-iusiems
besimokiusiems
besi-iusioms
besimokiusioms
対格 -usius
buvusius
-usias
buvusias
-usius
dirbusius
-usias
dirbusias
-iusius
mačiusius
-iusias
mačiusias
besi-usius
besikalbėjusius
besi-usias
besikalbėjusias
besi-iusius
besimokiusius
besi-iusias
besimokiusias
具格 -usiais
buvusiais
-usiomis
buvusiomis
-usiais
dirbusiais
-usiomis
dirbusiomis
-iusiais
mačiusiais
-iusiomis
mačiusiomis
besi-usiais
besikalbėjusiais
besi-usiomis
besikalbėjusiomis
besi-iusiais
besimokiusiais
besi-iusiomis
besimokiusiomis
位格 -usiuose
buvusiuose
-usiose
buvusiose
-usiuose
dirbusiuose
-usiose
dirbusiose
-iusiuose
mačiusiuose
-iusiose
mačiusiose
besi-usiuose
besikalbėjusiuose
besi-usiose
besikalbėjusiose
besi-iusiuose
besimokiusiuose
besi-iusiose
besimokiusiose
習慣過去能動分詞
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習慣過去能動分詞の格変化
存在動詞
būti
「いる/ある」
一般動詞
dirbti
「働く」
男性 女性 男性 女性
単数
主格 -davęs
būdavęs
-davusi
būdavusi
-davęs
dirbdavęs
-davusi
dirbdavusi
属格 -davusio
būdavusio
-davusios
būdavusios
-davusio
dirbdavusio
-davusios
dirbdavusios
与格 -davusiam
būdavusiam
-davusiai
būdavusiai
-davusiam
dirbdavusiam
-davusiai
dirbdavusiai
対格 -davusį
būdavusį
-davusią
būdavusią
-davusį
dirbdavusį
-davusią
dirbdavusią
具格 -davusiu
būdavusiu
-davusia
būdavusia
-davusiu
dirbdavusiu
-davusia
dirbdavusia
位格 -davusiame
būdavusiame
-davusioje
būdavusioje
-davusiame
dirbdavusiame
-davusioje
dirbdavusioje
複数
主格 -davę
būdavę
-davusios
būdavusios
-davę
dirbdavę
-davusios
dirbdavusios
属格 -davusių
būdavusių
-davusių
būdavusių
-davusių
dirbdavusių
-davusių
dirbdavusių
与格 -davusiems
būdavusiems
-davusioms
būdavusioms
-davusiems
dirbdavusiems
-davusioms
dirbdavusioms
対格 -davusius
būdavusius
-davusias
būdavusias
-davusius
dirbdavusius
-davusias
dirbdavusias
具格 -davusiais
būdavusiais
-davusiomis
būdavusiomis
-davusiais
dirbdavusiais
-davusiomis
dirbdavusiomis
位格 -davusiuose
būdavusiuose
-davusiose
būdavusiose
-davusiuose
dirbdavusiuose
-davusiose
dirbdavusiose
未来能動分詞
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未来能動分詞は、ある物体(名詞)の未来における特徴(状況や動作など)を動詞を使って表現する際に用いられる。名詞を修飾し、日本語では「〜する(予定の)…(名詞)」などと訳される。未来能動分詞は被修飾語の名詞の前にも後にも置かれ、その名詞の性・数・格と一致する。

例・ "Ateisiančios žiemos ilgumo nežinom."[22] (やって来る冬の長さは分からない。)

なお、男性主格は単数・複数ともに短縮形がある。

未来能動分詞の格変化
存在動詞
būti
「いる/ある」
一般動詞
dirbti
「働く」
男性 女性 男性 女性
単数
主格 -siantis / -ąs
būsiantis
/ būsiąs
-sianti
būsianti
 
-siantis / -ąs
dirbsiantis
/ dirbsiąs
-sianti
dirbsianti
 
属格 -siančio
būsiančio
-siančios
būsiančios
-siančio
dirbsiančio
-siančios
dirbsiančios
与格 -siančiam
būsiančiam
-siančiai
būsiančiai
-siančiam
dirbsiančiam
-siančiai
dirbsiančiai
対格 -siantį
būsiantį
-siančią
būsiančią
-siantį
dirbsiantį
-siančią
dirbsiančią
具格 -siančiu
būsiančiu
-siančia
būsiančia
-siančiu
dirbsiančiu
-siančia
dirbsiančia
位格 -siančiame
būsiančiame
-siančioje
būsiančioje
-siančiame
dirbsiančiame
-siančioje
dirbsiančioje
複数
主格 -siantys /
būsiantys
/ būsią
-siančios
būsiančios
 
-siantys /
dirbsiantys
/ dirbsią
-siančios
dirbsiančios
 
属格 -siančių
būsiančių
-siančių
būsiančių
-siančių
dirbsiančių
-siančių
dirbsiančių
与格 -siantiems
būsiantiems
-siančioms
būsiančioms
-siantiems
dirbsiantiems
-siančioms
dirbsiančioms
対格 -siančius
būsiančius
-siančias
būsiančias
-siančius
dirbsiančius
-siančias
dirbsiančias
具格 -siančiais
būsiančiais
-siančiomis
būsiančiomis
-siančiais
dirbsiančiais
-siančiomis
dirbsiančiomis
位格 -siančiuose
būsiančiuose
-siančiose
būsiančiose
-siančiuose
dirbsiančiuose
-siančiose
dirbsiančiose
現在受動分詞
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現在受動分詞は、一般動詞の場合は3人称現在形に語尾 -mas / -ma をつけて作られる。存在動詞の場合は3人称現在形 (yra) から作られるわけではなく、以下の表のように esa の後に -mas / -ma を続けることで表現される。また、中性形は男性単数主格形の語尾 -s を省くことで作られる。

例・ "Šis namas statomas dabar." (この家は今建設されている。)
   "Čia rūkyti draudžiama." (ここは禁煙です。)
現在受動分詞の格変化
存在動詞
būti
「いる/ある」
一般動詞
dirbti
「働く」
男性 女性 男性 女性
単数
主格 -mas
esamas
-ma
esama
-mas
dirbamas
-ma
dirbama
属格 -mo
esamo
-mos
esamos
-mo
dirbamo
-mos
dirbamos
与格 -mam
esamam
-mai
esamai
-mam
dirbamam
-mai
dirbamai
対格 -mą
esamą
-mą
esamą
-mą
dirbamą
-mą
dirbamą
具格 -mu
esamu
-ma
esama
-mu
dirbamu
-ma
dirbama
位格 -mame
esamame
-moje
esamoje
-mame
dirbamame
-moje
dirbamoje
複数
主格 -mi
esami
-mos
esamos
-mi
dirbami
-mos
dirbamos
属格 -mų
esamų
-mų
esamų
-mų
dirbamų
-mų
dirbamų
与格 -miems
esamiems
-moms
esamoms
-miems
dirbamiems
-moms
dirbamoms
対格 -mus
esamus
-mas
esamas
-mus
dirbamus
-mas
dirbamas
具格 -mais
esamais
-momis
esamomis
-mais
dirbamais
-momis
dirbamomis
位格 -muose
esamuose
-mose
esamose
-muose
dirbamuose
-mose
dirbamose
中性
-ma
esama
-ma
dirbama

また、形容詞と同様に限定形が存在する。格変化は以下の通り[23]

現在受動分詞(限定形)の格変化
存在動詞
būti
「いる/ある」
一般動詞
dirbti
「働く」
男性 女性 男性 女性
単数
主格 -masis
esamasis
-moji
esamoji
-masis
dirbamasis
-moji
dirbamoji
属格 -mojo
esamojo
-mosios
esamosios
-mojo
dirbamojo
-mosios
dirbamosios
与格 -majam
esamajam
-majai
esamajai
-majam
dirbamajam
-majai
dirbamajai
対格 -mąjį
esamąjį
-mąja
esamąja
-mąjį
dirbamąjį
-mąja
dirbamąja
具格 -muoju
esamuoju
-mąja
esamąja
-muoju
dirbamuoju
-mąja
dirbamąja
位格 -majame
esamajame
-mojoje
esamojoje
-majame
dirbamajame
-mojoje
dirbamojoje
複数
主格 -mieji
esamieji
-mosios
esamosios
-mieji
dirbamieji
-mosios
dirbamosios
属格 -mųjų
esamųjų
-mųjų
esamųjų
-mųjų
dirbamųjų
-mųjų
dirbamųjų
与格 -miesiems
esamiesiems
-mosioms
esamosioms
-miesiems
dirbamiesiems
-mosioms
dirbamosioms
対格 -muosius
esamuosius
-mąsias
esamąsias
-muosius
dirbamuosius
-mąsias
dirbamąsias
具格 -maisiais
esamaisiais
-mosiomis
esamosiomis
-maisiais
dirbamaisiais
-mosiomis
dirbamosiomis
位格 -muosiuose
esamuosiuose
-mosiose
esamosiose
-muosiuose
dirbamuosiuose
-mosiose
dirbamosiose
過去受動分詞
編集
未来受動分詞
編集
必要分詞
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必要分詞 (reikiamybės dalyvis) は「〜なければならない」という意味を表す分詞で、動詞の不定形 -ti の後に -nas / -na を付けて表される。必要分詞は形容詞の第1変化と同様の格変化をする。

例・ "Tas žodis yra nevartotinas." (あの言葉を使ってはいけない。)
   "Turiu daug neatidėliotinų darbų." (私は、先延ばしにしてはいけない仕事を多く抱えている。)
必要分詞の格変化
存在動詞
būti
「いる/ある」
一般動詞
dirbti
「働く」
男性 女性 男性 女性
単数
主格 -ti-nas
būtinas
-ti-na
būtina
-ti-nas
dirbtinas
-ti-na
dirbtina
属格 -ti-no
būtino
-ti-nos
būtinos
-ti-no
dirbtino
-ti-nos
dirbtinos
与格 -ti-nam
būtinam
-ti-nai
būtinai
-ti-nam
dirbtinam
-ti-nai
dirbtinai
対格 -ti-ną
būtiną
-ti-ną
būtiną
-ti-ną
dirbtiną
-ti-ną
dirbtiną
具格 -ti-nu
būtinu
-ti-na
būtina
-ti-nu
dirbtinu
-ti-na
dirbtina
位格 -ti-name
būtiname
-ti-noje
būtinoje
-ti-name
dirbtiname
-ti-noje
dirbtinoje
複数
主格 -ti-ni
būtini
-ti-nos
būtinos
-ti-ni
dirbtini
-ti-nos
dirbtinos
属格 -ti-nų
būtinų
-ti-nų
būtinų
-ti-nų
dirbtinų
-ti-nų
dirbtinų
与格 -ti-niems
būtiniems
-ti-noms
būtinoms
-ti-niems
dirbtiniems
-ti-noms
dirbtinoms
対格 -ti-nus
būtinus
-ti-nas
būtinas
-ti-nus
dirbtinus
-ti-nas
dirbtinas
具格 -ti-nais
būtinais
-ti-nomis
būtinomis
-ti-nais
dirbtinais
-ti-nomis
dirbtinomis
位格 -ti-nuose
būtinuose
-ti-nose
būtinose
-ti-nuose
dirbtinuose
-ti-nose
dirbtinose

また、形容詞と同様に限定形が存在する。格変化は以下の通り[23]

必要分詞(限定形)の格変化
存在動詞
būti
「いる/ある」
一般動詞
dirbti
「働く」
男性 女性 男性 女性
単数
主格 -ti-nasis
būtinasis
-ti-noji
būtinoji
-ti-nasis
dirbtinasis
-ti-noji
dirbtinoji
属格 -ti-nojo
būtinojo
-ti-nosios
būtinosios
-ti-nojo
dirbtinojo
-ti-nosios
dirbtinosios
与格 -ti-najam
būtinajam
-ti-najai
būtinajai
-ti-najam
dirbtinajam
-ti-najai
dirbtinajai
対格 -ti-nąjį
būtinąjį
-ti-nąją
būtinąją
-ti-nąjį
dirbtinąjį
-ti-nąją
dirbtinąją
具格 -ti-nuoju
būtinuoju
-ti-nąja
būtinąja
-ti-nuoju
dirbtinuoju
-ti-nąja
dirbtinąja
位格 -ti-najame
būtinajame
-ti-nojoje
būtinojoje
-ti-najame
dirbtinajame
-ti-nojoje
dirbtinojoje
複数
主格 -ti-nieji
būtinieji
-ti-nosios
būtinosios
-ti-nieji
dirbtinieji
-ti-nosios
dirbtinosios
属格 -ti-nųjų
būtinųjų
-ti-nųjų
būtinųjų
-ti-nųjų
dirbtinųjų
-ti-nųjų
dirbtinųjų
与格 -ti-niesiems
būtiniesiems
-ti-nosioms
būtinosioms
-ti-niesiems
dirbtiniesiems
-ti-nosioms
dirbtinosioms
対格 -ti-nuosius
būtinuosius
-ti-nąsias
būtinąsias
-ti-nuosius
dirbtinuosius
-ti-nąsias
dirbtinąsias
具格 -ti-naisias
būtinaisias
-ti-nosiomis
būtinosiomis
-ti-naisias
dirbtinaisias
-ti-nosiomis
dirbtinosiomis
位格 -ti-nuosiuose
būtinuosiuose
-ti-nosiose
būtinosiose
-ti-nuosiuose
dirbtinuosiuose
-ti-nosiose
dirbtinosiose
半分詞
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半分詞 (pusdalyvis) は状況語として機能する分詞で、文の述語と同じ主語で同じ時間を表す[20]。日本語には「…しながら」などと訳される。文の主語に合わせて性や数が変化するが、格変化は持たない。不定形の語尾 -ti(s) を変化させることで表される。

例・ "Skubėdama Milda užmiršo pasiimti skėtį." (ミルダは急いでいて傘を取るのを忘れた。)
   "Eidami į universitetą mes užėjome į parduotuvę." (私たちは大学へ行く途中に店に立ち寄った。)
   "Nekalbėk valgydamas." (食べながら話すな。)
半分詞の変化
存在動詞
būti
「いる/ある」
一般動詞
eiti
「行く」
再帰動詞
mokytis
「学ぶ」
男性 女性 男性 女性 男性 女性
単数 -damas
būdamas
-dama
būdama
-damas
eidamas
-dama
eidama
-damasis
mokydamasis
-damasi
mokydamasi
複数 -dami
būdami
-damos
būdamos
-dami
eidami
-damos
eidamos
-damiesi
mokydamiesi
-damosi
mokydamosi

また、半分詞の前に前置詞 prieš が付されると、日本語では「〜する前に」と訳される表現となる。

例・ "Prieš važiuodamas į Vilnių, Andrius visada užsuka į Kauną." (アンドリュスはいつもヴィリニュスに行く前にカウナスに寄る。)
現在副分詞
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過去副分詞
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習慣過去副分詞
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未来副分詞
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ブーディニース
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ブーディニース(būdinys)は動詞の意味を強める働きをするものである。動詞不定形の語幹に -te を付加することにより得られ、基となった動詞を伴って表される。アクセントの位置は語幹が下降アクセントの場合はそのままで、上昇アクセントや短アクセントの場合は-teに移る。接頭辞つき動詞の接頭辞や再帰動詞の再帰要素はブーディニースには反映されない[24]

例:

数詞

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基数詞

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1 から 10
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1 から 9 までの基数詞は、名詞に一致して格変化する。なかでも 4 から 9 までは同様の格変化をする(男性: -i, -ių, -iems, -is, -iais, -iuose、女性: -ios, -ių, -ioms, -ias, -iomis, -iose)。2 が他の品詞と大きく異なる格変化をするのは、かつてリトアニア語に存在していた双数形の名残である。

10 (dešimt) は性を区別せず、格変化もしない。また、10 の場合は後に続く名詞は必ず属格となる。これは、 dešimt という数詞が名詞に由来するためである[25]。なお、「10」を表す言葉として女性名詞(第3変化)の dešimtis が用いられることもある。これは数詞の dešimt とは異なり格変化を有するため、格を明確にする必要がある時によく用いられる。

例・ "Ta moteris ieško dešimt metų vaiko."
   "Ta moteris ieško dešimties metų vaiko."
※ 前者は „dešimt“ の格が分からないため「あの女性は10歳の子どもを探している」とも「あの女性は10年間子どもを探し続けている」とも受け取れる文であるのに対し、後者は „dešimties“ と属格であるために「あの女性は10歳の子どもを探している」という意味であることが明確に表されている。
1 から 10 までの基数詞
男性
1 2 3 4 5
主格 vienas du trys keturi penki
属格 vieno dviejų trijų keturių penkių
与格 vienam dviem trims keturiems penkiems
対格 vieną du tris keturis penkis
具格 vienu dviem trimis keturiais penkiais
位格 viename dviejuose trijuose keturiuose penkiuose
6 7 8 9 10
主格 šeši septyni aštuoni devyni dešimt
(不変化)
属格 šešių septynių aštuonių devynių
与格 šešiems septyniems aštuoniems devyniems
対格 šešis septynis aštuonis devynis
具格 šešiais septyniais aštuoniais devyniais
位格 šešiuose septyniuose aštuoniuose devyniuose
女性
1 2 3 4 5
主格 viena dvi trys keturios penkios
属格 vienos dviejų trijų keturių penkių
与格 vienai dviem trims keturioms penkioms
対格 vieną dvi tris keturias penkias
具格 viena dviem trimis keturiomis penkiomis
位格 vienoje dviejose trijose keturiose penkiose
6 7 8 9 10
主格 šešios septynios aštuonios devynios dešimt
(不変化)
属格 šešių septynių aštuonių devynių
与格 šešioms septynioms aštuonioms devynioms
対格 šešias septynias aštuonias devynias
具格 šešiomis septyniomis aštuoniomis devyniomis
位格 šešiose septyniose aštuoniose devyniose

「1」を表す数詞 vienas は、日本語で「ある…」と訳されるような場合には複数形にもなり得る。格変化は以下の通り。

基数詞 vienas の複数形 vieni
単数 複数
男性 女性 男性 女性
主格 vienas viena vieni vienos
属格 vieno vienos vienų vienų
与格 vienam vienai vieniems vienoms
対格 vieną vieną vienus vienas
具格 vienu viena vienais vienomis
位格 viename vienoje vienuose vienose

なお、「両方(の)」(英語の both に相当)という意味の代名詞 abu/abi も基数詞 du/dvi と類似の格変化となる。代名詞 abu/abi は、主格および対格では数詞 du/dvi を伴って abudu や abidvi とも表される。

基数詞 du/dvi と代名詞 abu/abi
数詞 du/dvi 代名詞 abu/abi
男性 女性 男性 女性
主格 du dvi abu(du) abi(dvi)
属格 dviejų dviejų abiejų abiejų
与格 dviem dviem abiem abiem
対格 du dvi abu(du) abi(dvi)
具格 dviem dviem abiem abiem
位格 dviejuose dvijose abiejuose abijose
11 から 19
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11 から 19 までの基数詞は同様の格変化をする (-lika, -likos, -likai, -lika, -lika, -likoje) 。名詞は区別しない。また、後に続く名詞は必ず属格となる。

11 から 19 までの基数詞
男性 および 女性
11 12 13 14 15
主格 vienuolika dvylika trylika keturiolika penkiolika
属格 vienuolikos dvylikos trylikos keturiolikos penkiolikos
与格 vienuolikai dvylikai trylikai keturiolikai penkiolikai
対格 vienuolika dvylika trylika keturiolika penkiolika
具格 vienuolika dvylika trylika keturiolika penkiolika
位格 vienuolikoje dvylikoje trylikoje keturiolikoje penkiolikoje
16 17 18 19
主格 šešiolika septyniolika aštuoniolika devyniolika
属格 šešiolikos septyniolikos aštuoniolikos devyniolikos
与格 šešiolikai septyniolikai aštuoniolikai devyniolikai
対格 šešiolika septyniolika aštuoniolika devyniolika
具格 šešiolika septyniolika aštuoniolika devyniolika
位格 šešiolikoje septyniolikoje aštuoniolikoje devyniolikoje
20 から 99
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20 から 90 まで、10 の倍数にあたる数は、10 (dešimt) と同様にを区別せず、格変化もしない。また、後に続く名詞は必ず属格となる。

20 から 90 までの基数詞
男性 および 女性
20 30 40 50
主格 dvidešimt
(不変化)
trisdešimt
(不変化)
keturiasdešimt
(不変化)
penkiasdešimt
(不変化)
属格
与格
対格
具格
位格
60 70 80 90
主格 šešiasdešimt
(不変化)
septyniasdešimt
(不変化)
aštuoniasdešimt
(不変化)
devyniasdešimt
(不変化)
属格
与格
対格
具格
位格

また、21 から 99 までは合成数詞で、十の位を表す数と一の位を表す数を組み合わせて表される。一の位の数詞に合わせて格変化する。基本的にあとに続く名詞は複数形となるが、一の位が 1 の場合は単数形で表される(例・21 、31 、41 など)。

例・
  • 21 = 20 (dvidešimt) + 1 (vienas / viena)
→ dvidešimt vienas / dvidešimt viena
  • 32 = 30 (trisdešimt) + 2 (du / dvi)
→ trisdešimt du / trisdešimt dvi
  • 43 = 40 (keturiasdešimt) + 3 (trys / trys)
→ keturiasdešimt trys / keturiasdešimt trys
  • 54 = 50 (penkiasdešimt) + 4 (keturi / keturios)
→ penkiasdešimt keturi / penkiasdešimt keturios
  • 99 = 90 (devyniasdešimt) + 9 (devyni / devynios)
→ devyniasdešimt devyni / devyniasdešimt devynios

100を表す基数詞は、第1変化の名詞 (-as) と同じ格変化となる。

基数詞 šimtas (100)
男性 および 女性
単数 複数
主格 šimtas šimtai
属格 šimto šimtų
与格 šimtui šimtams
対格 šimtą šimtus
具格 šimtu šimtais
位格 šimte šimtuose
呼格 šimte šimtai
集合数詞
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1 から 9 までの基数詞には通常のもののほか集合数詞もあり、metai(「年」)やdurys(「ドア」)といった単数形がなく複数形しかない名詞にはこの集合数詞が用いられる。

1 から 9 までの集合数詞
男性
1 2 3 4 5
主格 vieneri dveji treji ketveri penkeri
属格 vienerių dvejų trejų ketverių penkerių
与格 vieneriems dvejiems trejiems ketveriems penkeriems
対格 vienerius dvejus trejus ketverius penkerius
具格 vieneriais dvejais trejais ketveriais penkeriais
位格 vieneriuose dvejuose trejuose ketveriuose penkeriuose
6 7 8 9
主格 šešeri septyneri aštuoneri devyneri
属格 šešerių septynerių aštuonerių devynerių
与格 šešeriems septyneriems aštuoneriems devyneriems
対格 šešerius septynerius aštuonerius devynerius
具格 šešeriais septyneriais aštuoneriais devyneriais
位格 šešeriuose septyneriuose aštuoneriuose devyneriuose
女性
1 2 3 4 5
主格 vienerios dvejos trejos ketverios penkerios
属格 vienerių dvejų trejų ketverių penkerių
与格 vienerioms dvejoms trejoms ketverioms penkerioms
対格 vienerias dvejas trejas ketverias penkerias
具格 vieneriomis dvejomis trejomis ketveriomis penkeriomis
位格 vieneriose dvejose trejose ketveriose penkeriose
6 7 8 9
主格 šešerios septynerios aštuonerios devynerios
属格 šešerių septynerių aštuonerių devynerių
与格 šešerioms septynerioms aštuonerioms devynerioms
対格 šešerias septynerias aštuonerias devynerias
具格 šešeriomis septyneriomis aštuoneriomis devyneriomis
位格 šešeriose septyneriose aštuoneriose devyneriose

序数詞

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序数詞は日本語では「…つ目の」「…番目の」と訳される。格変化は形容詞と同じ格変化をする(第1変化)。

1 から 20 までの序数詞
男性 女性
1 pirmas pirma
2 antras antra
3 trečias trečia
4 ketvirtas ketvirta
5 penktas penkta
6 šeštas šešta
7 septintas septinta
8 aštuntas aštunta
9 devintas devinta
10 dešimtas dešimta
11 vienuoliktas vienuolikta
12 dvyliktas dvylikta
13 tryliktas trylikta
14 keturioliktas keturiolikta
15 penkioliktas penkiolikta
16 šešioliktas šešiolikta
17 septynioliktas septyniolikta
18 aštuonioliktas aštuoniolikta
19 devynioliktas devyniolikta
20 dvidešimtas dvidešimta

21 以上の場合は、基数詞と同様に、十の位を表す数と一の位を表す数を組み合わせて表される。

例・
  • 21 = 20 (dvidešimt) + 1 (pirmas / pirma)
→ dvidešimt pirmas / dvidešimt pirma
  • 32 = 30 (trisdešimt) + 2 (antras / antra)
→ trisdešimt antras / trisdešimt antra
  • 43 = 40 (keturiasdešimt) + 3 (trečias / trečia)
→ keturiasdešimt trečias / keturiasdešimt trečia
  • 54 = 50 (penkiasdešimt) + 4 (ketvirtas / ketvirta)
→ penkiasdešimt ketvirtas / penkiasdešimt ketvirta
  • 99 = 90 (devyniasdešimt) + 9 (devintas / devinta)
→ devyniasdešimt devintas / devyniasdešimt devinta

数詞と関連する副詞

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以上の数詞と関連する副詞として、以下がある。

日本語
dviese 2人で
trise 3人で
keturiese 4人で
penkiese 5人で
šešiese 6人で
septyniese 7人で
aštuoniese 8人で
devyniese 9人で
keliese 数人で、(疑問文で)何人で
例・ "Ėjome dviese." (〔私たちは〕2人で行きます)
   "Jie buvo trise atėję." (彼らは3人でやって来た)
   "Jie keturiese tai padarė." (彼らはそれを4人で行った)
   "Jie vaikščiojo penkiese." (彼らは5人で歩いた)
   "Keliese dirbate?" (〔あなた方は〕何人で働いていますか?)
   "Dirbame šešiese." (〔私たちは〕6人で働いています)

前置詞

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前置詞の後に続く名詞などの格は、前置詞によって属格、対格あるいは具格をとる。なお、前置詞 po および už は、その意味によって後に続く格が異なる。その他の前置詞については、その意味にかかわらず後に続く格が決まっている。

後に属格が続く前置詞

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  • ant 〈…の上に〉
    • ant kalno 〈山の上に
  • anot 〈…によれば〉
  • iki 〈…まで〉
    • iki pasimatymo 〈また出会う時まで
  • 〈…から〉
    • delnų 〈両手から
    • viršaus 〈上から〉; 〈上空から
  • nuo 〈…から〉
  • pasak 〈…によれば〉
  • po 〈…の後に〉
  • prie 〈…のそばに〉
    • prie namo 〈家のそばに
  • šalia 〈…の隣りに〉
  • tarp 〈…の間に〉
  • 〈…の後ろに〉;〈…の向こう側に〉
    • lango 〈窓の向こう側に

後に対格が続く前置詞

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  • apie 〈…について〉
    • apie namą 〈家について
  • aplink 〈…の周りに〉
    • aplink bokštą 〈塔の周りに
  • į 〈…へ〉
    • į viršų 〈上
  • pas 〈…の許へ〉
    • pas motiną 〈母の許へ
  • per 〈…を通って〉; 〈…中〉
    • per naktį 〈夜通し
  • po 〈…中を(あちこち)〉
    • po Lietuvą 〈リトアニア中を
  • prieš 〈…の前に〉
    • prieš parduotuvę 〈店の前に
  • pro 〈…を通って〉
    • pro duris 〈ドアを通って
  • 〈…のために〉
    • tėvynę 〈祖国のために

後に具格が続く前置詞

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  • po 〈…の下に〉
    • po medžiu 〈木の下に
  • su 〈…と共に〉
    • su motina 〈母と共に
  • sulig
  • ties 〈…の目の前で〉

接続詞

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リトアニア語の接続詞の例は以下のとおり。

  • ar - 文頭に置かれる場合は諾否疑問文を表す(「…ですか」)。選択を表すこともある(arbaと同様)。
  • arba - 複数の中からの選択を表す(「…か…」「または」「あるいは」)
  • bet - 逆接を表す(「…が」「しかし」)
  • ir - 並列を表す(「と」「および」)
  • jei - 仮定を表す(「もし」)
  • jeigu - 仮定を表す(「もし」)
  • kad - 名詞節を表す(「…ということ」)
  • kadangi - 原因、理由を表す(「なぜなら」)
  • kol - (「…まで」)
  • nes - 原因、理由を表す(「なぜなら」)
  • tačiau - 逆接を表す(「しかし」)

他言語との関係

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リトアニア語に最も近い現存する言語はラトビア語と言われている。ラトビア語もリトアニア語と同様にインド・ヨーロッパ語族バルト語派に属しており、両者のあいだには類似の文法的特徴や共通の語源を持つ単語も少なくない。

また、リトアニア語はインド・ヨーロッパ語族の中でも最も古い特徴を有する言語であると言われており、サンスクリット語や古代ペルシャ語などとの共通点も指摘されている。

その一例としてはリトアニア語のことわざがあげられる。リトアニア語で「神は歯をくださり、神はまたパンもくださるだろう」ということわざがあるが、これはリトアニア語では Dievas davė dantis, dievas duos ir duonos と表現される。同様の表現はサンスクリット語では Devas adat dantis, devas dasyati dhanas と表現され、ここには多くの共通点が見られる。

また現代のリトアニア語には借用語も多く、2770語ある借用語の大半はポーランド語ベラルーシ語ドイツ語に由来する[26]。近年では英語からの借用語も増えてきており、「コンピュータ」を意味する kompiuteris は英語の "computer" に由来し、「ロックアウト」を意味する Lokautas は英語の "lock out" から来ている。

表現

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  • リトアニア: Lietuva
  • リトアニア人: [男性形]lietuvis ([lĭetuvis]), [女性形]lietuvė
  • リトアニア語で: lietuviškai ([lĭetuviʃkaĭ])
  • 日本: Japonija
  • 日本人: [男性形]japonas, [女性形]japonė
  • 日本語で: japoniškai
  • こんにちは(くだけた表現): Labas. ([lābas])
  • おはようございます: Labas rytas.
  • こんにちは(丁寧な表現): Laba diena.
  • こんばんは: Labas vakaras.
  • さようなら(くだけた表現): Iki. ([iki])
  • さようなら(丁寧な表現): Viso gero.
  • どうぞ: prašau ([praʃaŭ])
  • ありがとうございます: ačiū ([āiū])
  • それ: [男性形]tas, [女性形]ta
  • いくらですか?: Kiek kainuoja? ([kĭek kainuoja])
  • はい: taip ([taĭp])
  • いいえ: ne ("ne")
  • ごめんなさい: atsiprašau ([atsipraʃaŭ])
  • (私は)わかりません: nesuprantu ([nesuprantu])
  • あなたは英語を話すことができますか?: (Ar) Kalbate angliškai? ([/ar/ kalbate āngliʃkaĭ ?])
  • あなたは日本語を話すことができますか?: (Ar) Kalbate japoniškai?
  • 私は日本から来ました: Aš iš Japonijos.
  • …は何処ですか?: Kur yra …? ([kur īra?])

脚注

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  1. ^ 欧州委員会 (2021年12月). Europeans and their Languages - Special Eurobarometer (PDF) (Report). ここに挙げた数字は欧州委員会によって2005年11月、12月に実施された言語調査に基づいている。同調査は15歳以上のものを対象としており、当時のリトアニアの該当人口は2,803,661人で(12頁)、リトアニア母語話者率88%(2頁)より算出。Ethnologueのデータによれば全世界での話者人口は3,130,970人(1998年)となっている([1])参照。
  2. ^ Ethnologue.com, 閲覧日: 2018/05/07
  3. ^ Ethnologue.com, Also Spoken In:の項より。 閲覧日: 2018/05/07
  4. ^ Girdenis & Zinkevičius 1966.
  5. ^ Panemunė: The scenic road that saved Europe's banned language” (英語). www.bbc.com. BBC. 2024年9月22日閲覧。
  6. ^ Lietuvos valstybinė kalba” (リトアニア語). www.vle.lt. 2024年9月22日閲覧。
  7. ^ 村田郁夫 1992, p. 762.
  8. ^ Laigonaitė 1958, pp. 82–83.
  9. ^ 小坂隆一 (2009年11月20日). “11月20日(金)”. ポルトガル駅カフェ. 2015年9月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月9日閲覧。
  10. ^ https://lrc.la.utexas.edu/eieol/litol/20#grammar_309
  11. ^ https://lrc.la.utexas.edu/eieol/litol/20#grammar_310
  12. ^ Ramonienė & Pribušauskaitė 2008, pp. 191, 313.
  13. ^ Valeckienė 1998, p. 146.
  14. ^ Ramonienė & Pribušauskaitė 2008, p. 191.
  15. ^ Ramonienė & Pribušauskaitė 2008, pp. 148, 313.
  16. ^ Kuri įvardžio „pats“ kilmininko forma taisyklinga: „paties“ ar „pačio“?
  17. ^ a b c Rimkutė 2011.
  18. ^ https://lrc.la.utexas.edu/eieol/litol/40#grammar_337
  19. ^ 櫻井映子 2007, p. 68.
  20. ^ a b 櫻井映子 2004, p. 130.
  21. ^ 櫻井映子 2004, p. 144.
  22. ^ Kristijonas Donelaitis. Metai.
  23. ^ a b Klimas 1987.
  24. ^ Vaičiulytė-Romančuk 2006, pp. 187–188.
  25. ^ 小坂隆一 (2009年6月19日). “6月19日(金)”. ポルトガル駅カフェ. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月9日閲覧。
  26. ^ アーカイブされたコピー”. 2012年2月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月6日閲覧。

参考文献

編集

リトアニア語:

英語:

日本語:

  • 櫻井映子「リトアニア語とロシア語の分詞の時間表現:バルト・スラヴ語の比較対照論的観点から」『国際開発研究フォーラム』第26巻、2004年。 
  • 櫻井映子『ニューエクスプレス リトアニア語』白水社、2007年。ISBN 9784560067871 
  • 村田郁夫 著「リトアニア語」、亀井孝河野六郎千野栄一編 編『言語学大辞典』 4巻、三省堂、1992年。ISBN 4-385-15212-8 

ポーランド語:

  • Vaičiulytė-Romančuk, Ona (2006). Gramatyka języka litewskiego: Wybrane zagadnienia morfologii i fleksji z ćwiczeniami. Warszawa: Ex Libris Galeria Polskiej Książki Sp. z o.o. ISBN 83-89913-18-6. NCID BB13993640 

辞書

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リトアニア語辞書
  • Norkaitienė, Milda, Rita Šepetytė, and Zita Šimėnaitė. Mokomasis lietuvių kalbos žodynas. Vilnius: Baltos lankos, 2000. ISBN 9955000627
リトアニア・英語辞書
  • Piesarskas, Bronius, and Bronius Svecevičius. Lietuvių-anglų kalbų žodynas. Vilnius: Žodynas, 2009. ISBN 9986465567
  • (兼英語・リトアニア語辞書) Martsinkyavitshute, Victoria. Hippocrene Concise Dictionary: Lithuanian-English/English-Lithuanian. New York: Hippocrene Books, 2012. ISBN 978-0-7818-0151-5
英語・リトアニア語辞書
  • Svecevičius, Bronius. Anglų-lietuvių kalbų žodynas. Vilnius: Žodynas, 2004. ISBN 9986465516
リトアニア・日本語辞書
漢字・リトアニア語辞書
オンライン辞書

関連項目

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