立石博高
日本の歴史学者
立石 博高(たていし ひろたか、1951年2月23日[1] - )は、日本の歴史学者。専門は、スペイン近代史。東京外国語大学名誉教授、元同大学学長。一橋大学経営協議会委員。神奈川大学非常勤講師[2]。神奈川県出身[1]。
略歴
編集- 1969年 鎌倉学園高等学校卒業
- 1976年 東京外国語大学外国語学部卒業
- 1978年 東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了
- 1980年 東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中退
- 1980年 東京都立大学人文学部 助手
- 1984年 同志社大学商学部 講師
- 1987年 同 助教授
- 1992年 東京外国語大学外国語学部 助教授
- 1995年 同 教授
- 2009年 東京外国語大学総合国際学研究院(国際社会部門・地域研究系)教授(大学院重点化による所属変更)
- 2013年 国立大学法人東京外国語大学 学長
- 2019年 同任期満了・退任、東京外国語大学名誉教授
- 2020年 国立大学法人一橋大学経営協議会委員[3]
著作物
編集単著
編集- 『スペイン歴史散歩――多文化多言語社会の明日に向けて』(行路社, 2004年)
- 『世界の食文化(14)スペイン』(農山漁村文化協会, 2007年)
- 『歴史のなかのカタルーニャ――史実化していく「神話」の背景』(山川出版社, 2020年)
- 『フェリペ2世――スペイン帝国のカトリック王』(山川出版社, 2020年)
- 『スペイン史10講』(岩波新書, 2021年9月)
編著
編集- 『世界各国史(16)スペイン・ポルトガル史』(山川出版社, 2000年)
- 『概説 近代スペイン文化史――18世紀から現代まで』(ミネルヴァ書房, 2015年)
- 『スペイン帝国と複合君主政』(昭和堂, 2018年)
共編著
編集- (若松隆)『概説スペイン史』(有斐閣, 1987年)
- (遅塚忠躬・松本彰)『フランス革命とヨーロッパ近代』(同文舘出版, 1996年)
- (関哲行・中川功・中塚次郎)『スペインの歴史』(昭和堂, 1998年)
- (関哲行)『大航海の時代――スペインと新大陸』(同文舘出版, 1998年)
- (中塚次郎)『スペインにおける国家と地域――ナショナリズムの相克』(国際書院, 2002年)
- (松本彰)『国民国家と帝国――ヨーロッパ諸国民の創造』(山川出版社, 2005年)
- (関哲行・中塚次郎)『世界歴史大系スペイン史(1)古代~近世』(山川出版社, 2008年)
- (関哲行・中塚次郎)『世界歴史大系スペイン史(2)近現代・地域からの視座』(山川出版社, 2008年)
- (篠原琢)『国民国家と市民――包摂と排除の諸相』(山川出版社, 2009年)
- (塩見千加子)『アンダルシアを知るための53章』(明石書店, 2012年)
- (奥野良知)『カタルーニャを知るための50章』(明石書店, 2013年)
- (内村俊太)『スペインの歴史を知るための50章』(明石書店, 2016年)
訳書
編集- ピエール・ヴィラール『スペイン内戦』(白水社[文庫クセジュ], 1993年)
- R・L・ケーガン『夢と異端審問――16世紀スペインの一女性』(松籟社, 1994年)
- エリー・ケドゥリー編『スペインのユダヤ人――1492年の追放とその後』(平凡社, 1995年)
- ジョゼップ・フォンターナ『鏡のなかのヨーロッパ――歪められた過去』(平凡社, 2000年)
- アントニオ・ドミンゲス・オルティス『スペイン三千年の歴史』(昭和堂, 2006年)
- ヘンリー・ケイメン『スペインの黄金時代』(岩波書店, 2009年)
- ジョン・H・エリオット『歴史ができるまで――トランスナショナル・ヒストリーの方法』(岩波現代全書、2017年)
- エドゥアルド・メンドサ『カタルーニャでいま起きていること――古くて新しい、独立をめぐる葛藤』(明石書店、2018年)
- クリシャン・クマー『帝国 その世界史的考察』(竹下和亮共訳、岩波書店、2024年3月)
論文
編集- 「カスティーリャの『コムニダーデス』反乱に関する諸研究」『史学雑誌』88-7、1979年
- 「『エスキラーチェ暴動』の解釈をめぐって」東京都立大学『人文学報』154、1982年
- 「カンポマーネスの工業振興論」『スペイン史研究』2、1984年
- 「啓蒙スペインの新定住地開拓事業-その理念を中心として」同志社大学『外国文学研究』42、1985年
- 「マドリー市自治体の局地規約(1)(2)」『外国文学研究』48、49、1987年
- 「『自由貿易規則』(1778年)とスペイン経済』一橋大学地中海研究会『地中海論集』12、1989年
- 「近世のバルセローナ―地中海と疫病」 、歴史学研究会編『ネットワークのなかの地中海』青木書店 、285-314、1999年
- 「宮廷芸術の誕生――近世スペイン」、樺山紘一編『表徴と芸能』(「講座 天皇と王権を考える」第6巻)、岩波書店、219-244、2003年
- 「『スペイン王国』成立に関する一考察――バルセローナ市への異端審問制度導入をめぐって」、渡辺節夫編『ヨーロッパ中世の権力編成と展開』東京大学出版会、339-360、2003年