ルーシ
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ルーシとは、以下のようなものに用いられた名称である。
民族
編集ルーシを称した民族。
国名
編集地名
編集ルーシと呼ばれた地域名。各国語については#国名参照。
- ルーシ - 本来、現代の北ウクライナのキーウ、チェルニーヒウ、ペレヤスラウを中心とする地域の名称。キエフ・ルーシの本土[2][3]。キエフ・ルーシの滅亡以降、中世後期・近世前期においてルーシ人(ウクライナ人・ベラルーシ人[4])、あるいは東スラヴ人(ウクライナ人・ベラルーシ人・ロシア人)が居住する東ヨーロッパの広地域の名称。
- 小ルーシ:ルーシの地域名。「小」は文明の中心地アテネからの距離が小さいということで、「本土のルーシ」という意味合いになる。ドイプロ川の中流域、現在のウクライナの北部・中部を指す。後には、現在のロシアと比べて「小さなウクライナ」という意味でも用いられる。
- 大ルーシ:ルーシの地域名。「大」は文明の中心地アテネからの距離が大きいということで、「辺境のルーシ」という意味合いになる。主に、現在のヨーロッパ・ロシアに当たる地域を指す。ロシアの強大化に連れ、「偉大なロシア」という意味で使用されるようになった。
- 黒ルーシ:東欧の地域名。リトアニア大公国内のノヴォグルデク県ならびにミンスク県の領域、ネマン川の上流域。現在はベラルーシの北西部。
- 白ルーシ:東欧の地域名。キエフ大公国内の領土で、キエフから北方に広がる地域にあたる。「ベラルーシ」とも。ベラルーシの語源。
- 紅ルーシ:東欧の地域名。ポーランド王国内のルーシ県の領域、あるいは旧ハールィチ・ルーシの領域。ガリツィア地方の別称。赤ルーシとも。
雅号
編集言語
編集その他
編集脚注
編集- ^ ウクライナ語、ベラルーシ語、ロシア語ではРусь(ルースィ)、ラテン語ではRuthenia(ルテニア)、ギリシャ語ではΡως(ロース)またはΡωσία(ローシア)と呼ばれた。ギリシャ語名が「ロシア」の語源。
- ^ Б. А. Рыбаков ПРОИСХОЖДЕНИЕ РУСИ//Киевская Русь и русские княжества XII-XIII вв.М., 1982. (B・A・ルィーバコフ『ルーシの起源』「12-13世紀におけるキエフ・ルーシとルーシ系の諸公国」モスクワ、1982年) — с. 55-67, 73, 85-90.
- ^ А.Н.Насонов. "Русская земля" и образование территории древнерусского государства. Санкт-Петербург, 2002. (A・N・ナソノフ『<ルーシの地>と古代ルーシ国家の地域の形成』サンクトペテルブルク、2002年)- Глава II. - С. 27-44.
- ^ 場合によってロシア人を含むことがある。
- ^ 但し、日本語文献では中世の東スラヴ語あるいは「ルテニア語」と呼ばれるのが普通でルーシ語という呼び方はあまり用いられていない。