ブルースロック
ブルースロック (blues rock) は、ロック音楽のジャンルの一つ。1960年代以降のロックの中で、白人がブルースをロック的なスタイルで演奏したジャンルである。ブームはイギリスで始まり、アメリカでも演奏するミュージシャンが現れた。
ブルースロック Blues rock | |
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様式的起源 |
エレクトリック・ブルース ロック |
文化的起源 |
1960年代初期 - 中期 イギリス・アメリカ |
使用楽器 |
エレクトリック・ギター ドラムス ベース |
派生ジャンル |
ブギー・ロック ヘヴィメタル[1][2] ハードロック パンク・ブルース サザンロック |
概要
編集ルーツはB.B.キングやマディ・ウォーターズ、エルモア・ジェームスらのブルースであり、その模倣から始まった。エレクトリック・ギターがバンドの主役となり、歌よりも即興による演奏に白人のブルース・ファンの関心が集まった。スタジオ録音作品では、エレクトリック・ギターの即興演奏がブルース・ロックの魅力を特徴づけていたが、一部のバンドは、実際のライブでは爆音ともいえる大音量で演奏を繰り広げた。それがハードロックに継承された側面もある。
イギリスでは1961年に、アレクシス・コーナーがスキッフル仲間だったシリル・デイヴィスを誘い、ブルース・インコーポレイテッド[3]を結成し、ブルースロック・ブームのさきがけとなった[4]。さらにコーナーはエレクトリック・ブルースを演奏するだけでなく、ブルースのためのライブハウスまでオープンさせた。コーナーのバンドには、ジャック・ブルースやディック・ヘクストール=スミス[注 1]も在籍していた。また、ライブ・ハウスの客にはミック・ジャガーやブライアン・ジョーンズ、スティーヴ・マリオット、エリック・クラプトンらもいた。後にローリング・ストーンズやアニマルズもブルースロックを演奏し始めた。ブルースロックを演奏するアメリカのミュージシャンとしては、ポール・バターフィールド・ブルース・バンド[5]やマイク・ブルームフィールド、ジョニー・ウィンターらが有名である。なお、フリートウッド・マック、チキン・シャック、サヴォイ・ブラウンを「三大ブリティッシュ・ブルース・バンド」と呼ぶのは日本独自の表現であり、サヴォイ・ブラウンはイギリスでは特に評価が低かった[6]。
主なミュージシャン
編集- フリートウッド・マック[7]
- ジェスロ・タル[注 2]
- エインズレー・ダンバー・リタリエイション[8]
- ピーター・グリーン
- ジョニー・ウィンター
- アレクシス・コーナー&ブルース・インコーポレイテッド
- ジョン・メイオール&ブルース・ブレイカーズ
- ポール・バターフィールド・ブルース・バンド
- マイク・ブルームフィールド
- キャンド・ヒート
- キーフ・ハートリー・バンド
- クライマックス・ブルース・バンド
- クリーム
- デレク・アンド・ザ・ドミノス
- エリック・クラプトン
- フリー
- ポール・ロジャース
- チキン・シャック
- テン・イヤーズ・アフター
- ロリー・ギャラガー
関連項目
編集脚注
編集注釈
編集- ^ 後にコロシアム結成に参加した。
- ^ ファーストとセカンドがブルースロック・アルバム。その後、プログレッシブ・ロック寄りにかわっていった。
出典
編集- ^ Weinstein, Deena. Heavy Metal: The Music and its Culture. DaCapo, 2000. ISBN 0-306-80970-2, pg. 14.
- ^ Christe, Ian. Sound of the Beast. Allison & Busby. p. 1. ISBN 0-7490-8351-4
- ^ http://www.discogs.com/ja/artist/425700-Blues-Incorporated
- ^ “Blues-Rock”. 5 August 2020閲覧。
- ^ http://www.allmusic.com/album/live-mw0000206588
- ^ 『ピーター・バラカンのわが青春のサウンドトラック』162ページ。光文社。
- ^ Fleetwood Mac 2020年12月2日閲覧
- ^ 『ピーター・バラカンのわが青春のサウンドトラック』165ページ。光文社。