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ブラウン大学 - Wikipedia

ブラウン大学

アメリカの私立大学

ブラウン大学英語: Brown University)は、アメリカ合衆国ロードアイランド州プロビデンスに本部を置く私立大学アイビー・リーグを構成する伝統的な名門校の一つ。

Brown University
ラテン語: Universitas Brunensis
モットー In Deo Speramus (Latin)
モットー (英語) In God We Hope[1]
種別 私立大学、セメスター制
設立年 1764年
総長 Thomas J. Tisch
学長 Christina Hull Paxson
プロヴォスト Richard M. Locke[2]
所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ロードアイランド州プロヴィデンス
北緯41度49分34秒 西経71度24分12秒 / 北緯41.8262度 西経71.4032度 / 41.8262; -71.4032座標: 北緯41度49分34秒 西経71度24分12秒 / 北緯41.8262度 西経71.4032度 / 41.8262; -71.4032
キャンパス 都市型
143 エーカー (579,000 m²)
大学新聞 デイリーヘラルド
スクールカラー 茶、赤、白[3][4][5]
     
運動競技 NCAA ディビジョン I – アイビーリーグ
ECAC Hockey, EARC/EAWRC
ニックネーム ブラウンベアーズ
マスコット 熊の「ブルーノ」
公式サイト www.brown.edu
テンプレートを表示
Van Wickle Gates

1764年に英国植民地のプロビデンス・プランテーションにカレッジとして創設された全米最古の大学のひとつで、入学と指導に宗派・信仰を問わないことをアメリカで初めて成文化した学校でもある[6]。1804年に大口献金者の名前にちなんでブラウン大学と改名[7]

現在は学部・大学院・医学部を合わせて約1万1000人の学生が学ぶ(2023年)[8]。入学後の教育環境が充実しており、各種ランキングでも学部教育が全米第3位、ライティング指導で第1位などと高い評価を受けている[9]

学部課程の合格率5.0%は全米最難関のグループである(2023年)[10]。USニューズ誌の米国内大学ランキングでは第9位[9]、THEランキングでは米国内第6位(世界全体では第64位)[11]。1年間の学費(教材費・生活費など含まず)は約8万4000ドル(約1千260万円)と発表されている[12]

2024年時点の大学基金の額は72億ドル(約1兆700億円)[13]

2001年にアイビー・リーグで初めて黒人女性を学長に迎えた(Ruth Simmons、〜2012年)。2024年現在の学長も女性である(Christina Paxson、2012年〜)。

著名な卒業生に、ジャネット・イエレン財務長官、CNN創業者のテッド・ターナー、『ニューヨーク・タイムズ』紙発行人のA・G・サルツバーガー、女優のエマ・ワトソン、SF作家テッド・チャンなどがいる。日本からは福澤諭吉が渡米時にブラウン大学で欧米式教育に学んだことでも知られる。

校訓は "In Deo Separamus"(神のうちに我らは希望を見る)。

沿革

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前身の「カレッジ・オブ・ロードアイランド」が、イギリス植民地時代の1764年に設立された。 1804年ニコラス・ブラウンからの寄付金により、現在地であるロードアイランド州プロヴィデンスに移転し、ブラウン大学と改称した。

設立当初はバプテスト系の教育機関であった。しかし、同様に宗教系大学として設立されたアイヴィー・リーグ他校と違い、ブラウン大学は設立当初からバプテスト以外の宗教の信仰者も人種や性別に関わらず受け入れることで知られていた。

現在は、全宗教を受容するという姿勢を採っており、いくつかの宗教のために礼拝場所を提供(例えば、ローマ・カトリックプロテスタント仏教の学生団体にManning Chapelの使用を許可)している。[14]

2007年1月には、医学教育の更なる充実を支える為、一括寄付としては開学以来最高額である1億ドル(寄付当時の1ドル120円の為替レート計算で120億円)をウォーレン・アルパート基金から授与された。

教育

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Robinson Hall

ロードアイランド州の州都、プロヴィデンス東部の高台に約60ヘクタールキャンパスを構える。大学周辺は「イーストサイド」、「カレッジヒル」と呼ばれ、高級住宅街とされる。他のアイヴィー・リーグ諸校のキャンパス同様、自然との融合を重視した設計で、「メイン・グリーン」と呼ばれる芝生公園を中心にキャンパスがデザインされている。

ブラウン大学の人気の理由には独自のカリキュラムや前衛的な研究、そして教授の質の良さがある。教授陣は世界的にトップクラスの研究者が占める。学生は62カ国以上から来ており、国際色が強い。

学生の満足度は全米1位である。[15]他のアイビー・リーグ校にも合格していながら、あえてブラウン大学へと進学する学生も多い。著名人では、ジョン・フィッツジェラルド・ケネディ・ジュニアハーバード大学マシ・オカがハーバード大学とマサチューセッツ工科大学エマ・ワトソンイェール大学コロンビア大学ケンブリッジ大学水沢アキの息子である水沢ジュリアン・スィーヒがイェール大学にそれぞれ合格を果たしつつ、最終的にはブラウン大学を選んでいる。[16][17][18]

日本との関係

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日本との関係は深く、慶應義塾大学の創設者である福澤諭吉は、ジョン万次郎の勧めでブラウン大学で西洋高等教育について学び、1868年慶應義塾設立に至ったとされている。諭吉に多大な影響を与えた経済学者は当時の学長フランシス・ウェーランド英語版であり、福翁自伝(王政維新)には、戊辰戦争の砲声の中でも「(ウェーランドの)英書経済の講釈をしていました」と氏への言及がある[要出典]

そのため、慶應義塾では、5月15日を「福澤先生ウェーランド経済書講述記念日」としている。1994年には、慶應義塾大学の鳥居泰彦塾長(当時)が名誉博士号を授与されている。その他、卒業生のアルバート・アーノルド・ベネットは、宣教師として日本に渡り、関東学院大学の前身となる横浜バプテスト神学校を設立した。また、前述の鳥居泰彦をはじめ、何名かの日本人が同大の名誉学位を得ている[要出典]

大学ランキング

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  •  
    Sayles Hall
    USニュース国米内ランキング ─ 第13位(2025)[19]
  • USニュース世界大学ランキング ─ 第153位(2024)[20]
  • THE米国内ランキング ─ 第25位(2025)[21]
  • THE世界大学ランキング ─ 第58位[21]
  • ARWU世界大学学術ランキング ─ 第101-150位(2024)[22]

ブラウン大学卒業生が志願した場合、全米ロー・スクールトップ3に合格できる確率は92%から95%に及び、ビジネス・スクールではその合格率が100%近くに達する。メディカル・スクールへの合格率は、全米で五本の指に入る。[23]

関連人物

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主な出身者

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王族、政財界から芸能界まで著名人が数多く輩出している。[24]

連邦準備制度理事会理事の過半数がブラウン大学出身者だったこともある。2014年には、世界銀行総裁と連邦準備制度理事会議長という金融経済最高の両ポストを卒業生が占めることになった。

 
ジャネット・イエレンアメリカ合衆国財務長官、元連邦準備制度理事会(FRB)議長

リベラル系・民主党系の政治家が多いことでも知られているが、アイビー・リーグの中では映画・メディア関係者が非常に多いことで知られている[要出典]。下記は、日本でも比較的知られている一部のみ。

卒業・退学年度順 学部卒(学士)は四年制卒業。文学士は文系、理学士は理数系の四年制卒業。PhB、修士、博士は大学院卒。

主な教職員

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現在や過去に教員や職員として在籍した人物のリスト。

  • 渡邊武郎 (認知言語行動科学部、神経科学部、付属病院精神科)上級栄誉教授
  • 佐々木由香(認知言語行動科学部)教授
  • 玉置雅子(認知言語行動科学部)助教授
  • 柴田和久(認知言語行動科学部)元助教授、現在名古屋大学准教授
  • 野口博司(薬学者)博士研究員
  • 佐藤隆三(経済学者)教授
  • 南太郎 (医学部、呼吸器・集中治療・睡眠医学) 准教授
  • 廣井孝弘(地球環境惑星科学科)上席研究科学者

脚注

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  1. ^ Brown University Admission Facts and Figures”. Brown University. October 8, 2014閲覧。
  2. ^ Locke named 13th provost of Brown University”. News from Brown. Brown University. 14 September 2015閲覧。 “Richard M. Locke ... has been appointed provost of the University ... [starting] July 1, 2015”
  3. ^ https://www.brown.edu/admission/undergraduate/explore/admission-facts
  4. ^ http://www.brown.edu/webmaster/visual_identity/logo.html
  5. ^ http://brownbears.com/athletics/corporatesponsorship/Files/2012styleguide.pdf
  6. ^ Brown’s History” (英語). 250.brown.edu. 2024年5月24日閲覧。
  7. ^ W. C. Bronson, The History of Brown University, 1764-1914 (Kessinger Publishing, 2010)
  8. ^ Enrollment Factbook” (英語). Office of Institutional Research | Brown University. 2024年5月24日閲覧。
  9. ^ a b Brown University ranking”. US News. 2024年5月25日閲覧。
  10. ^ Brown Facts” (英語). Undergraduate Admission | Brown University. 2024年5月24日閲覧。
  11. ^ Brown University” (英語). Times Higher Education (THE) (2024年4月11日). 2024年5月24日閲覧。
  12. ^ Brown college tuition”. US News. 2024年5月19日閲覧。
  13. ^ Endowment” (英語). Investment Office | Brown University. 2024年5月24日閲覧。
  14. ^ Faith Communities
  15. ^ The Princeton Review
  16. ^ エマ・ワトソンが、名門ブラウン大入学をダニエル・ラドクリフに報告
  17. ^ エマ・ワトソン ブラウン大学での授業『とても楽しみ』
  18. ^ 水沢アキの息子ジュリアン・スィーヒさんオフ・ブロードウェイで活躍
  19. ^ Brown University”. USNews. 2024年11月2日閲覧。
  20. ^ Brown University Global Ranking”. U.S. News. 2024年11月2日閲覧。
  21. ^ a b Brown University” (英語). Times Higher Education (THE) (2024年4月11日). 2024年5月13日閲覧。
  22. ^ ShanghaiRanking-Univiersities”. www.shanghairanking.com. 2024年11月2日閲覧。
  23. ^ Brown Admission: Facts & Figures
  24. ^ How to apply to Brown University: Brown’s Prestige

関連項目

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外部リンク

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