zoom
Baseline 2024
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Since May 2024, this feature works across the latest devices and browser versions. This feature might not work in older devices or browsers.
要素の拡大レベルを制御するには、CSS の zoom プロパティを使用することができます。このプロパティの代わりに、transform: scale()
を使用することもできます。
zoom
プロパティは、対象となる要素を拡大縮小し、ページレイアウトに影響を与えます。拡大縮小の際、デフォルトの writing-mode
を使用している場合、拡大縮小された要素は上部と中央から拡大縮小されます。
対照的に、scale()
を使用して拡大縮小された要素は、レイアウトの再計算やページ上の他の要素を移動させることはありません。scale()
を使用して、内容が含む要素よりも大きくなった場合は、オーバーフローが有効になります。さらに、scale()
を使用して調整された要素は、デフォルトでは中心から変形します。これは、transform-origin
プロパティで変更できます。
構文
/* キーワード値 */
zoom: normal;
zoom: reset;
/* <percentage> 値 */
zoom: 50%;
zoom: 200%;
/* <number> 値 */
zoom: 1.1;
zoom: 0.7;
/* グローバル値 */
zoom: inherit;
zoom: initial;
zoom: revert;
zoom: revert-layer;
zoom: unset;
値
normal
-
要素を通常のサイズでレンダリングします。
reset
-
ユーザーが非ピンチベースのズームを利用したとき(例えば Ctrl - - または Ctrl + + のキーボード・ショートカットを利用したとき)は要素を拡大縮小しない。この値を使用せず、代わりに標準の
unset
値を使用してください。 <percentage>
-
ズーム率です。
100%
とnormal
は等価です。100%
よりも大きな値はズームイン、100%
よりも小さな値はズームアウトします。 <number>
-
ズーム率です。対応するパーセンテージ(
1.0
=100%
=normal
)に相当します。1.0
よりも大きな値はズームイン、1.0
よりも小さな値はズームアウトします。
公式定義
初期値 | normal |
---|---|
適用対象 | すべての要素 |
継承 | なし |
計算値 | 指定通り |
アニメーションの種類 | アニメーション不可 |
形式文法
zoom = normal | reset | <number> | <percentage>
例
段落のリサイズ
この例では、段落要素はズームされており、段落にカーソルを合わせるとズーム値が解除されます。
HTML
<p class="small">Small</p>
<p class="normal">Normal</p>
<p class="big">Big</p>
CSS
.small {
zoom: 75%;
}
.normal {
zoom: normal;
}
.big {
zoom: 2.5;
}
p:hover {
zoom: unset;
}
結果
要素のリサイズ
この例では、div
要素は normal
, <percentage>
, <number>
の値を使ってズームされています。
HTML
<div id="a" class="circle"></div>
<div id="b" class="circle"></div>
<div id="c" class="circle"></div>
CSS
div.circle {
width: 25px;
height: 25px;
border-radius: 100%;
vertical-align: middle;
display: inline-block;
}
div#a {
background-color: gold;
zoom: normal; /* 円の直径は 25px */
}
div#b {
background-color: green;
zoom: 200%; /* 円の直径は 50px */
}
div#c {
background-color: blue;
zoom: 2.9; /* 円の直径は 72.5px */
}
結果
ズーム率を操作する
この例では、select
フィールドを使ってコンテンツのズームレベルを変更しています。
HTML
HTML のこの最初のブロックでは、異なるズーム値を持つ select
フィールドが定義されています。
<section class="controls">
<label for="zoom"
>Zoom level
<select name="zoom" id="zoom">
<option value="0.5">Extra Small</option>
<option value="0.75">Small</option>
<option value="normal" selected>Normal</option>
<option value="1.5">Large</option>
<option value="2">Extra Large</option>
</select>
</label>
</section>
この 2 番目のブロックには、ブラウザが zoom
をサポートしている場合には非表示となる not supported メッセージが追加されています。
<p class="zoom-notice">CSS zoom is not supported</p>
最後のブロックは、ズームされるコンテンツを定義しているだけです。
<section class="content">
<h1>This is the heading</h1>
<p>
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</p>
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</p>
</section>
CSS
この CSS の最初のブロックでは、カスタムプロパティを使って --zoom-level
の開始値を設定し、それをコンテンツブロックの zoom
の値として使っています。
html {
--zoom-level: normal;
}
.content {
max-width: 60ch;
margin: auto;
zoom: var(--zoom-level);
}
この最後の CSS ブロックでは、ブラウザが zoom
をサポートしているかどうかをチェックし、サポートしている場合は not supported メッセージを display: none;
に設定しています。
@supports (zoom: 1) {
.zoom-notice {
display: none;
}
}
JavaScript
この JavaScript は、select
フィールドの変更を監視し、コンテンツ・セクションの --zoom-level
に新しい値(例えば style="--zoom-level: 1.5;"
)を設定します。
const zoomControl = document.querySelector("#zoom");
const content = document.querySelector(".content");
const updateZoom = () => {
content.style = `--zoom-level: ${zoomControl.value}`;
};
zoomControl.addEventListener("change", updateZoom);
結果
仕様書
Specification |
---|
CSS Viewport Module Level 1 # zoom-property |
ブラウザーの互換性
BCD tables only load in the browser