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 2019 体験会レポート(1日目)|見学会・体験会・フェア|BOKUJOB - 競走馬 生産・育成牧場就業応援サイト -
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2019 体験会レポート(1日目)

2019 体験会レポート(1日目)

レポート(1日目)

「夢」という言葉を辞書で引いてみると「将来実現させたいと思っていること。願望。願い。」とありました。同じように目標は「成し遂げようとすることがら。」だそうです。

2011年から始まった「牧場で働こう体験会」は、そんな若者たちの「夢」や「目標」をサポートするために行われています。

生まれ育った環境を離れ、馬ととともに過ごす日々。言葉にすればロマンチックかもしれませんが、見知らぬ環境に身を置くことに不安がないわけがありません。しかし、実際、今こうしているときでも馬とともに寝食をともにしている人たちがいます。そんな人たちの生活を垣間見ることで、少しでも不安を取り除き、牧場で働くということに理解を深めてもらおうというのが、この体験会の趣旨でもあります。これまでの参加者の中には、実際に牧場への就職を果たした人がたくさんいます。今回も、夢や希望に満ち溢れる多くの若者たちが、牧場の門を叩いてくれました。受け入れ側である、私たちの問題でお申込いただいた方すべてをご案内というわけには参りませんでしたが、今年もまた5泊6日の体験会を実施することができました。この場を借りて、感謝申し上げます。

「夏休み牧場で働こう体験会」スケジュール

1日目7月28日(日)
14時
  • 新千歳空港出発
  • 浦河町へ移動
夕方
  • オリエンテーション
  • 体験牧場との顔合わせ夕食懇親会
  • 夕食あり
宿泊 アエル(浦河町)予定
2日目7月29日(月)
午前
  • 朝食あり
  • 各牧場での牧場就業体験
午後
  • 昼食あり
  • 各牧場での牧場就業体験

    実際に体験牧場に宿泊していただきます。

  • 夕食あり
宿泊 各牧場(浦河他)
3日目7月30日(火)
午前
  • 朝食あり
  • 各牧場での牧場就業体験
午後
  • 昼食あり
  • 各牧場での牧場就業体験

    実際に体験牧場に宿泊していただきます。

  • 夕食あり
宿泊 各牧場(浦河他)
4日目7月31日(水)
午前
  • 朝食あり
  • 各牧場での牧場就業体験
午後
  • 昼食あり
  • アエルにて乗馬体験
夕方
  • 夕食あり
  • BTC研修担当者、牧場関係者を交えた夕食懇親会
宿泊 アエル(浦河町)予定
5日目8月1日(木)
午前
  • 朝食あり
  • BTC研修施設見学
午後
  • 昼食あり
  • JBBA静内種馬場見学
夕方
  • 夕食あり
  • JBBA研修担当者及び研修生との懇談会
宿泊 ホテルヒルズ(新冠町)予定
6日目8月2日(金)
午前
  • 朝食あり
  • JBBA研修見学
午後
  • 昼食あり
  • 関係施設見学
  • ノーザンホースパークにて昼食
15時
  • 新千歳空港解散

集合 ~夢に向かっての第一歩~

今回、ご参加いただいたのは東京や大阪、京都など全員が北海道以外からお申込のあった15歳の高校1年生から21歳の大学2年生までの男女17人でした。特徴的だったのは17人中16人が高校生だったということと、17人中、9人が女性と全体の半数以上を占めたことでしょうか。今年も、参加者全員が「将来、馬に関わる仕事がしたい」と異口同音に口を揃えますが、中には「馬に対する知識を深めたい」「サラブレッドへの接し方を学びたい」という具体的な目標を掲げる人や「実際に働いている人たちから話を聞いてみたい」「他の参加者との交流を楽しみにしている」という方。あるいは「生産育成技術者研修(日本軽種馬協会)や育成調教技術者研修(軽種馬育成調教センター)について学びたい」という参加者もおりました。

ただ、ほとんどの方が「競走馬を育てる」ということに対して、イメージはできていても「実際、牧場の仕事ってどういうものなのか」「競走馬ってどうやって育てられているのか」「馬ってどういう動物なのだろうか」と不安を抱えての参加です。乗馬の経験は、一応お伺いはいたしますが、経験は問いません。今回、ご参加いただいた17人中9人の方が「経験なし」。逆に「週に1~2回、1年以上」という方は3人だけ。もし仮に、乗馬の経験が理由で参加を躊躇されている方がいらっしゃるとすれば、それはまったくの杞憂なのです。

さて、今回もそんな17人が7月の最終日曜日の午後2時に、北海道の新千歳空港に集合しました。今回は、同世代の参加者が多いとはいえ、生まれた場所も、育ってきた環境もまったく違う17人です。もちろんLINEの交換も、まだです。スタッフが場を和ませようと声をかけますが、リアクションが薄いのは毎年のこと。もちろん、参加者同士の会話など、あろうはずがありません。ただ、今回の参加メンバーは事前に行った意向調査で「他の参加者や、牧場で働く人たちとのコミュニケーション」に不安を抱いている人が少なかったのも事実です。もちろん、ゼロではなく、約半数の方が、その項目にチェックを入れていましたが、過去を振り返ると、ほぼ100%の人たちが「コミュニケーションが心配」としていたことを考えると、このレポートも含め、私たちの活動が、そういった不安を取り除くことに役立っているのかなと胸を撫で下ろすところです。

今年も定刻には全員が集合。バスに乗り込み、最初の宿泊地、浦河へと向かいます。距離にすれば約150km弱。これは東京から御殿場を越え静岡県、あるいは大阪から岐阜の大垣付近までの距離とほぼ同じです。箱根駅伝が往復約200㌔といえば、その距離感がご理解いただけるでしょうか。


各牧場へ出発

バスの中では5泊6日で行われる行程の説明や、志望動機も含めた自己紹介が行われます。個々の性格的なものもあって、それぞれの参加者でやや温度差はあったものの例年に比べると志望の動機や、将来の夢をはっきりと口にする方が多かったのは心強い限りです。ただ、その一方で「自分自身の一生に関係することなので、進路についてしっかりと話を聞いて、見定めたい」という人も多かったのもまた、心強い限りでした。

新千歳空港を出発したバスは、苫小牧の工業地帯を越え、日高自動車道へ。1998年に開通したこの道路は、少しずつ延伸され、現在は約60kmまで伸びています。交通アクセスという意味ではだいぶ便利にはなりましたが、逆に言えば牧場の風景を楽しんでもらうという意味では少々味気ないものになってしまったかもしれません。2019年夏時点で、開通部分の最終地点「日高厚賀」でバスは一般道へ。ここからは新冠、静内、そして浦河まで市街地を除いて右手に太平洋、左手には牧歌的な風景が広がります。

そして夕方5時前。バスは最初の宿泊地「うらかわ優駿ビレッジAERU」へと到着します。ここで、もう一度、事務局から5泊6日で行われる体験会スケジュールの再確認が行われます。共同生活で最低限守らなければならないことや、実際に競走馬を扱う上での注意事項の説明を受けます。もちろん、事務局である私たちも、受け入れ先の牧場も最大限の注意を払いますが、教材となってくれる扱う馬たちはこれから競走馬としてデビューする本当のサラブレッドです。人間がケガをしないのはもちろんですが、馬にケガをさせないことも大切なことなのです。どこか夏休みの旅行気分だった参加者にも、緊張が走る瞬間です。ホテルの部屋でひとやすみしたあとは、今回の参加者を受け入れてくれる牧場の方々との食事会です。今回、受け入れ先となってくれた牧場は地元の浦河町を中心に、新ひだか町、様似町などに位置する生産、中期育成、後期育成の方々です。もしかしたら、全行程の中で、もっとも居心地の悪い時間かもしれませんが、そこは志をひとつにする仲間たちとの空間です。改めての自己紹介や「知らないこと」「やってみたいこと」が話題の中心となって明日からスタートする牧場実習へ気持ちが高まります。

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