最近、アメリカで「デジタル・ゲリマンダー」という問題が提起されるようになってきた。 ゲリマンダーというのは、もともとは選挙区の境界線を、ある党派が他の党派よりも有利になるように恣意的に画定することである。 ゲリマンダーの語源は、1811年、マサチューセッツ州知事エルブリッジ・ゲーリー(Elbridge Gerry)が、州議会の選挙に際し、エセックス・カウンティ(Essex County)の選挙区を自派の民主党に有利になるように恣意的に画定したことにある。その選挙区の概観がサラマンダー(salamander. 火とかげ。伝説上の怪獣で火の中に住むという)に似ていたので、画家が翼と爪を加えてイラストを描き、それが新聞に風刺漫画として掲載されたので、一躍有名となったという。 関連記事:選挙区の区割り変更とゲリマンダー 一票の格差是正から生じる歪な選挙区 アメリカでは、ゲリマンダーは依然として深刻